2021年9月24日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,皆様と選ぶイメージソング
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暑さ寒さも彼岸までとはよく言いますが、朝晩もしっかり冷え込むようになり、しっかりと秋の気配を感じられるようになってきました。
例えば虫の音、スズムシやコオロギ、マツムシやスイッチョンなどなど、夕方を過ぎると大合唱が始まります。
例えば風景、湿度が下がり山がくっきり見えるようになってきました。
その他にも、町のいたるところで秋の気配が顔を出しています。
そんな中で募集させていただいた「秋の夜長に聴きたいプログレ作品」、今回も本当にたくさんのご投稿を頂戴いたしました。
ご投稿いただいた皆様、本当にありがとうございました。
それでは、皆さまからご投稿いただいた「秋の夜長に聴きたいプログレ作品」、発表させていただきます!
■masa さんからのご投稿
Strawbs / Autumn
■スタッフ佐藤の共感ポイント
まさに今の時期に聴きたくなる、繊細かつ劇的な名曲ですよね!英国のグループにしか醸し出せない哀愁が泣かせます…(泣)
McDonald and Giles / McDonald and Giles
この季節になると不思議と聴きたくなるアルバム。秋っぽい雰囲気のアルバムジャケット(ダサいけど)、牧歌的で叙情的なゆったりサウンドが秋の夜長にピッタリ。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
これは完全同意!クリムゾン1stの重要メンバー2人とは思えないほど牧歌的でリラックスしたサウンドですが、イマジネーション豊かな名盤ですよね。落ち着いたサウンドはまさに秋向け。
ルネッサンス / フェイス・オブ・イエスタデイ
この叙情的なメロディと女性ボーカルに出会ってから、プログレを聴き始めたのを思い出します。出会ってから約30年になりますが、未だに黄昏時に聞いております。自分の葬式のBGMはこの曲をエンドレスで流してもらおうと決めてます(笑)
■スタッフ佐藤の共感ポイント
ルネッサンスと言えばアニー・ハズラムが注目されますが、初代voジェーン・レルフの少し影のある美声もまた至高ですよね。彼女のヴォーカルだからこそ映える陰影ある叙情メロディが胸に沁みます。確かに枯れ葉舞う秋の情景にピッタリ。
Camel / Moon Madness
■スタッフ佐藤の共感ポイント
ベタ大歓迎!秋から冬にかけての繊細な情感を見事なまでに音像化した、イマジネーション溢れる不朽の名作ですね!
Moody Blues / Every Goodboy Deserves Favour
震災前に東北の沿岸を旅していた時、宿の座敷でごろ寝しながらお酒をちょっと飲みつつ聴いた思い出がある。昼間と違って一層静かになる田舎の漁港を眼下にして聴く本作は最高の酒のつまみだった。夜もいいけど、夕日に照らされるリアス式海岸を見つつ聴くのもおすすめ。本作をはじめ、Thresholdからの4枚、「Seventh Sojourn」までの彼らのアルバムは実に旅に似合う。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
旅先で聴く『童夢』、最高だろうなぁ~。あの慈愛をもって優しく語り掛けるようなヴォーカルがまた沁みるんですよね。今度旅する機会があったら『童夢』と『Seventh Sojourn』を持って行きたくなりました。
Klaus Schulze / Moondawn
秋といえば中秋の名月。そして、夜空にぽっかりと浮かぶ月を眺めながら物思いに耽っていると、聴きたくなるのがこのアルバムです。特にA面の『Floating』は、摩訶不思議な祈りの声、キラキラした効果音、軽やかなドラムス、左右のリズムのズレで独特なグルーヴを生み出すシーケンス、そして、中間部の天から降ってくるような透き通った旋律、全てが美しくて聴いていてうっとりします。今年も『Moondawn』をお供に、秋の夜長をのんびりと満喫したいです。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
月を題材にした作品は数あれど、本作のこの世とは思えないような音世界は唯一無二ですね。鳴らされるすべての音がかくあるべきと思わせる、粛々としながら説得力に満ちた音像が素晴らしい…。
EMPTY DAYS / EMPTY DAYS
一般的にチェンバー・ロックというとあまり秋のイメージがないのではないかと思います。しかし、幽玄かつ深淵な世界観を持つこのアルバムは、やはり秋の夜長にこそ聴きたくなる1枚ではないでしょうか。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
たしかにチェンバー・ロックというと少し緊張感あるサウンドが想像されますが、この作品は芸術の秋にピッタリの、アーティスティックさと幽玄の美に満ちたサウンドが堪能できますよね。
LE ORME / FLORIAN
LE ORMEの作品はどれも独特な世界観を感じさせてくれるものです。それはイタリアの片田舎を思わせる素朴な風景であったり、神話的な世界であったり。このFLORIANというアルバムも独特なものです。全編アコースティック、室内楽風の清澄な楽曲から感じられるのは、早朝の空気、晩秋の暮れなずむ空の風景。この時期にぴったりだと思います。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
このアルバムを初めて聴いた時は、LE ORMEというグループの懐の深さに感嘆した覚えがあります。格調高くもどこか愛嬌を含んだ室内楽アンサンブル、今の季節にイタリアン・ロックを聴くならこれ以上ない一枚ですよね!
アネクドテン / サッドレイン
秋の夜には、少し長い曲も、次の日のことを考えず、安心して音楽に「浸れる」雰囲気がありますね。暑い夏を越えて心身ともにホッとする時期。頭に浮かんだのは毎年秋によく聴くフォザリンゲイのアルバムでした。が、この一曲だけ、秋にはやたら聴くようになるなというものがあります。アネクドテンのサッド・レインです。メロトロンが溢れている一曲。秋の夜、毎年取りつかれたように聴いて…もう何年経つでしょう…秋の定番曲です。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
フォザリンゲイは、音は勿論ジャケットからしてそこはかとない秋感が漂っていますよね。「サッド・レイン」は、これがボーナス・トラック!?と思ってしまう必殺の哀愁メロトロン・ナンバー。物悲しい美旋律も相まって、おっしゃる通り秋の夜長にしみじみと聴き入ってしまいそうです。
ヴァリアス・アーティスト / いろいろ
「秋の夜長に聴きたいプログレ作品」飛びついちゃいました(笑)
「秋」というとどうしてもジャズの「Autumn Leaves」を想起
キャノンボール・アダレイ「サムシン・エルス」(ペット:マイルス・デイヴィス)
チャーリー・パーカー「ナイト&デイ」
ドリス・デイ「Day By Day」
ガボール・サボ「Spellbinder」
カリマ「カリマ」
実にイイ
ポップスでも
イングランド・ダン&ジョン・フォード「秋風の誘惑」
アース・ウィンド&ファイア「セプテンバー」
【秋の夜長】に聴きたいもの
上記いずれも?。?。イ・プーの数々の名作群もいいしねえ。迷っちゃう^^
アネクドテンの「フロム・ウィズイン」で内面との葛藤もいいでしょう
レオ・ネロ「Vero」で苦悩するのもいいでしょう
また、ダラリオの「セラ・マティナ」の哀愁で寛ぐのも良いでしょう
アルティ・エ・メスティエリの「Universi Paralleli」のキリオのドラムと歌心たっぷりの曲に酔うのもいいでしょう
あ~、いっぱいあり過ぎて絞れましぇ~~ん
「僕は死にましぇ~~ん」
みたいな、勇気を貰える曲が多いかな
■スタッフ佐藤の共感ポイント
ジャズ、ポップス、プログレと、沢山挙げていただきありがとうございます!これだけあれば一秋を音楽と共に過ごすのに充分そうですね。特に初期のイ・プーはぜひ聴きたい!ご紹介動画は最後にあげていただいたARTI E MESTIERIのUNIVERSI PARALLELIからの1曲です。
クラウス・シュルツェ / MOONDAWN
このアルバムはシュルツェの作品では珍しく、ゲストにドラムスが入っており、一連の彼の作品よりも一般受けするに違いありません。そしてメロディ・ラインもいつになくロマンが漂い「月の夜明け」というくらいだから秋の夜長にピッタリ。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
「MOONDAWN」、さすが大名作だけあって2票目ですね。ドラムが入るダイナミックなパートとシンセ主体の静謐なパートとの対比がまた素晴らしいんです。
Anthony Phillips / The Geese & The Ghost
まず気品に溢れるジャケットデザインに目を奪われます。70 年代当時、ジャケ買いしたレコードのうちの一枚です。その牧歌的なイメージ通りの気品高い音楽がリスナーを優しく包み込んでくれます。Anthony Phillipsの初ソロ作品にしてmasterpiece レベルの出来栄えです。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
これほどまでにジャケットと音の印象が一致した作品ってそうはありませんよね!凛とした気品高さと柔らかな牧歌性が調和したアコースティック・ギターの音色は、やっぱり季節で言えば秋を感じる気がします。
GENESIS / A TRICK OF THE TAIL
当時レンタルレコードで、「トリック オブ~」を聴いた第一印象はどの曲もメロディアス、派手ではありませんが、聴き込むとほどにじわじわ来ます。秋の夜長、物思いに耽るにはピッタリなアルバムだと思います。最近聞き直してみると特に「エンタングルド」「リプルス」「マッド マン ムーン」あたりはオススメです。
番外:佐藤允彦&中山千夏
「ふたりのひとりごと」プログレっぽい曲もあり、千夏の歌のうまさが際立っています。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
派手さはないけど、優雅でメロディアスで聴けば聴くほど味わいが深まる。GENESISの中でもこのアルバムならではの良さですよね。私も5大バンドの作品の中なら一番秋の夜長にマッチする作品だと思います♪ 「ふたりのひとりごと」、今度聴いてみます!
Renaissance / Scheherazade and other stories
日が短くなってきましたね。不思議なもので、それとともに聴きたい曲も変化してきます。私がおすすめするのはルネッサンスの「シェエラザード夜話」です。名作なので、カケレコユーザーさんのほとんどの方は耳にしたことがあると思います。アニーの歌声ばかり語られがちですが、メンバーの演奏力と曲づくりの巧みさにももっと目が向けられてほしいなと思います。私はLPレコードでプログレを聴いてきた世代です。カケレコさんのおかげでずいぶんCDへの買い替えが進んでいますが、このアルバムはまだです。A面の名曲オーシャンジプシーが終わると盤を返し、サルタンがシェエラザードの話に魅入られるように私もアニーの歌声に聴き入るのです。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
秋の「シェエラザード夜話」、最高以外の言葉が見つかりませんっ。おっしゃる通り、クラシックとロックを見事に融合させた作曲の妙と、それを流れるように聴かせる表現力抜群のアンサンブル。それがあってこそ光り輝くのがアニーのクリスタルヴォイスなんですよね~。
ヤン・アッカーマン / 流浪の神殿
自分にとって、秋の夜長によく聞くもの、それはヤン・アッカーマンの流浪の神殿です。ギターの音色がとくかく美しい。その一音、一音が自分の中に染み込んできます。大半はジョン・ダウランド等のクラシックなのですが、とにかく美しい。そして素晴らしいのです。毎年、9月1日になると、いまでもこのアルバムから聞きます。9月になって、今年の様に急に秋っぽくなったときなど、まさにピッタリです。秋の夜にこのリュートやギターの音、とてもとても心が落ち着く時間です。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
このアルバムで聴けるギターとリュートの音、本当に信じられないほど美しいですよね。ユーロ・プログレで秋にマッチする作品という事ならベストではないでしょうか。フォーカスの諸作で披露されるロマンチックなリュート小曲がお好きなら、この作品は是非おすすめです。
fromage / 月に吠える(tuki ni hoeru)
今宵満月。
僕は赤い月に誘われるまま、ひと気の無い畦道を何処までも歩き続ける。
イヤホンから頭に流れ込むのは耽美な響き。
それは禁断の香り『fromage』。
雲が月を隠し、丑三つ時を迎える頃になると、それまで饒舌であった虫達が一斉に黙りこくる。
顔先を金木犀の香りを孕んだ風が通り過ぎると、それを合図に携帯プレーヤーが、叙情に満ちたフルートの音色を奏で始めた。
それは幽玄な響き。生命の吐息。
夢か現か幻か・・・
目眩く甘い歌声が僕を唆し、ギターより生まれ出る言霊達が、狂おしい程に激しく我が魂を揺さ振り続ける!!
禁断の香り『fromage』。
17分のエクスタシーの向こう側・・・
イヤホンから音は消え、静寂に包まれた世界が月明かりに照らされると・・・
そうさ。
僕は『月に吠える』。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
「七夕に聴きたい~」の時のラッシュに続き、今回も余すことなく思い入れを伝えてくださいました。私も今宵は『Ondine』を棚から引っ張り出してきたいと思います。
HATFIELD & THE NORTH / HATFIELD AND THE NORTH
佐藤が秋の夜長に聴きたい一枚はHATFIELD & THE NORTH の1st です。カンタベリー・ロックは全体的に秋に合う感じがしますが、この作品は必ず秋になると聴きたくなるんですよね。英国らしい格調高さと鋭くアヴァンギャルドなタッチが絶妙な濃淡を描く、芸術的なサウンドに魅せられます。
■スタッフ青山のセレクト
ANTHONY PHILLIPS / GEESE AND THE GHOST
青山が選んだのは、ジェネシスの初代ギタリストとして活躍したANTHONY PHILLIPS の77 年リリース、記念すべきソロ1作目です。アコースティック楽器主体の繊細で叙情的なサウンドは、虫の音が響く静かな秋の夜長にぴったりです。
■スタッフしまだのセレクト
P.F.M. / STORIA DI UN MINUTO
しまだが選んだのはこちらの作品です。すみません。鉄板ですね。「Impressioni Di Settembre」でタイトル通り9 月の情景が浮かびます。静かでいて叙情的なイントロは言わずもがな、美しく盛り上がるメロトロンに静かに圧倒されます。
皆さんとカケレコスタッフが秋の夜長に聴きたい作品達、いかがでしたでしょうか?
どれも、秋にピッタリの作品達ばかりでしたね~。
それでは、次回の募集企画もお楽しみに!
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