2020年6月18日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,皆様と選ぶイメージソング
タグ: プログレ
こんにちは。先日までサイトやカケレコFacebookで募集していた「和の旅館に合うプログレ」。皆様から集まった作品をいよいよ発表いたします!
店長田中が実際に旅館のオーナー様から尋ねられたのをきっかけに始まったこの企画。もしかしたら皆様に選んでいただいた楽曲が、実際にどこかの旅館で流れるかもしれません…!?
未だ心穏やかでない日々が続く今日この頃。カケレコ・リスナーが選んだ「和の心」感じる安らぎのプログレで、ぜひ癒しの時間をお過ごしいただければ幸いです。
「和のプログレ」と言ったらやはり我が国日本のプログレ。GENESIS影響下の幻想性と日本ならではの侘しさが交差したサウンドが実にグッと来ますよね。この79年作を丸々流しても違和感がなさそうです。
デヴィッド・アレン脱退後の75年作『SHAMAL』より。タイトルといい、イントロやその後のお囃子みたいなパートといい、まさに「和」をイメージして作られたようなナンバーです。
ジャーマン・エレクトロ・シーンのパイオニア、クラウス・シュルツェによる76年作。荘厳なシンセサイザーが描く静謐で神秘的な音世界は和風旅館はもちろん、お寺や神社にも合いそう!?
こちらは彼の浪漫主義志向が開花した77年作『MIRAGE』より。8分あたりから出てくる旋律はかなり「和」の雰囲気たっぷり。雪に閉ざされた東北や北陸の旅館でぜひ流したいですね!
こちらもドイツ電子音響の名デュオ。NEU!のミヒャエル・ローターとのユニットHARMONIAやブライアン・イーノとのセッションを経て発表されたこちらの76年作は、彼らの中でも特に優しく心落ち着く作品です。
ジャーマン・エレクトロと和風旅館は意外と相性が合うのかも…。ドイツの電子音楽家PETER DE HAVILLANDによる87年作。タイトルは『ブローニュの情景』ですが、曲名に「Shaku」や「Myoho」と付けられた純和風なナンバーがあったりなど「和洋折衷」な雰囲気漂う幻想的な作品となっています。
オランダを代表するプログレ・バンドFOCUSの71年作より。確かに『MOVING WAVES』の穏やかで美しいサウンドは和風旅館にもマッチしそうです。「悪魔の呪文」以外なら…。
フランク・ザッパ~マハヴィシュヌ・オーケストラで活躍した名ヴァイオリン奏者、77年のアルバム『AURORA』より。確かにこのイントロ、日本の箏のような雰囲気がたっぷり。ヨーロピアンな感性と和のテイストが絶妙に融合した名曲ですね。
ロシアを代表するベテラン・プログレ・バンド、LITTLE TRAGEDIESが07年に発表した二部作。中国の古詩をテーマにしているだけあって、クラシカルな中にもオリエンタルな香りが漂う美しい作品です。
2020年6月14日、心臓発作により惜しくもこの世を去ってしまった英国ジャズ・ロック・ピアニスト。妻のジュリー・ティペットと共同名義の88年作。アヴァンギャルドながらも清廉で厳格な空気が漂い、畳の上で聴くと心が浄化されていくような作品です。
ちなみに1曲目「Daybreak」の尺八のような音は誰もが一度はやった事のある、瓶の口を笛のように吹いて鳴らすあの音。実験性と繊細な美を兼ね備えた、創造性豊かなサウンドを生み出すミュージシャンでした。彼のご冥福を心よりお祈りいたします。
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さてここからは、Facebookコメントでご紹介いただいた「和プログレ」をご紹介してまいりたいと思います!
「プログレッシブ和ロック」バンド、水鏡!ぜひ和の旅館でのライヴを見てみたいです。
05年に日本に移住、16年からは瀬戸内海に生活の場を構えるカンタベリー界の名key奏者デイヴ・シンクレア。こちらは11年のソロ・アルバム収録のナンバーですが、タイトルからして瀬戸内海、もしくは日本という島自体がテーマなのでしょう。日本の原風景に対する愛情が伝わってきますね。
これは確かに合いそうです!東南アジアらしいエキゾチックさの中にどこか日本的な奥ゆかしさも感じられるのが良いですね~
79年作『LA』より。なんでもこの「Sumahama」、ファンの間で長年「兵庫県にある須磨海岸の事なのでは?」と噂されており、12年に放送されたTV番組『探偵ナイトスクープ』で作者マイク・ラブ本人に突撃したところ、本当に須磨海岸の歌だった…というエピソードがあるそうですね。郷愁あるメロディやちょっぴりたどたどしい日本語にたまらなく癒されます。
MILLENIUMを率いた「コーラスの魔術師」カート・ベッチャーの73年ソロ作より。まさに極楽浄土に招待されているような雰囲気!
FLOWER KINGSやKARMAKANICで活躍するベーシスト率いるジャズ・ロック・プロジェクトの09年作『KILIMANJARO SECRET BREW』より。幻想的なイントロが美しいですね。
「和のマイク・オールドフィールド」といえばASTURIAS!ACOUSTIC ASTURIAS名義の作品などは実際に流しても全く違和感がないのではないのでしょうか!?和風旅館の方、ぜひ。
いかがでしたか?ご応募いただいた皆様、ありがとうございました!次の募集企画もぜひお楽しみに♪
カケレコ・スタッフの「和の旅館に合うプログレ」はこちら↓
オランダのプログレッシヴ・ロックバンドFocusの2作目です。キーボーディスト兼ヴォーカリストのThijs Van LeerとギタリストのJan Akkermanがバンドの顔なわけですが、ヨーデルを取り込んだ一種形容できないLeerのスタイルと、カミソリの様に硬質でありながら最高にキャッチーなAkkermanのギタープレイが絡み合って不思議な高揚感が独自のハード・ジャズ・ロックでありながらそれ一辺倒にはならずに、優雅でメロウな曲も創作でき る何とも稀有な存在!一度嵌ったら、抜け出せない魔的な魅力を放った作品です。1曲目の「Hocus Pocus」は、ハードでキャッチーなギターリフと変てこなヨーデル風スキャットが炸裂しています。2曲目以降は打って変わって叙情的な作品が続きます。ヨーロッパの香り漂う佳品ぞろいです。 そして最後に23分の組曲「Eruption」で締めくくりとなりますが、これはもう鳥肌ものの名曲。まだフュージョンというジャンルが世に出る前からロック、ジャズ、クラシックを融合したクロスオーヴァー・サウンドを作り出していたのは特筆に価します。
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