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<BACK TO THE 1971>第15回:【番外編】71年に生まれたユーロ・ロック作品に注目!



2021年にカケレコがお届けする特別企画「BACK TO THE 1971」!

今からちょうど50年前、1971年に産み落とされた名盤を取り上げて、その魅力に改めて触れてみようというのがこの企画です。

ビートルズの活躍を中心としてロックに多様な表現が生まれた1960年代が幕を下ろし、60年代の残り香漂う1970年を経て、いよいよ新たな時代へと目を向けた作品が生まれていったのが1971年という時期。

英米ロックの名作はもちろん、欧州各国の重要作品も取り上げて、各作品の誕生日または誕生月に記事をアップしてまいります。

この機会に、ロックが最もまばゆい輝きを放っていた時代の作品達にぜひ注目していただければ幸いです。

それでは皆で、BACK TO THE 1971 !!!

1971年6月にあったロック界にとって最も大きな出来事、それは「フィルモア・イースト」の閉館で間違いないと思います。

ジミ・ヘンドリックスの『Band Of Gypsys』、ジョン・レノンとフランク・ザッパ&マザーズ・オブ・インベンションが共演した『Fillmore East, June 1971』、そしてオールマン・ブラザーズ・バンドが歴史的ライヴ・アルバム『Fillmore East』に収録された公演を行なった、NYのコンサート・ホール「フィルモア・イースト」が6月27日に閉館しました。

68年3月の開館から3年4か月という短い期間で、上記バンドに加えレッド・ツェッペリン、グレイトフル・デッド、デレク・アンド・ザ・ドミノス、キング・クリムゾン、CSN&Y、ザ・フー、ドアーズなど名だたるアーティストたちが名演を披露しました。

約2700人収容というキャパに対し、当時万単位のスタジアム級コンサートが主流となっていったライヴ産業。そんな時代の波に飲まれたことが閉館の主要因とされています。

それでも、フィルモア・イーストがあったことで生まれた後世に語り継がれるようなパフォーマンスやライヴ名盤が膨大に存在することを考えると、伝説のコンサート・ホールと言えばこのフィルモア・イーストであると言って間違いないですよね!

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【番外編】71年に生まれたユーロ・ロック作品に注目!

今回は番外編といたしまして、1971年に生まれたユーロ・ロック作品の一部を見てまいりたいと思います。
英米でロックが成熟していったこの時期に欧州各国ではどのような作品が誕生していたのか、是非チェックしてみてください!

まずは、クラシカル・プログレの決定版と言うべきこのアルバム!

NEW TROLLS/CONCERTO GROSSO N.1

Moody Bluesを筆頭に、オーケストラと共演したアーティストは英国を中心にすでに登場していましたが、「クラシック × ロック」の最高傑作がイタリアから生まれたという事実は、西洋音楽のメッカたるイタリアという国の矜持の表れと言えるかもしれません。

押しも押されもせぬイタリアン・ロックいやユーロ・ロックの代表作の一つですよね!

詳細はこちらの個別記事でお楽しみください♪


50周年連載企画<BACK TO THE 1971>第13回:NEW TROLLS『CONCERTO GROSSO PER.1』

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2021年にカケレコがお届けしている特別企画「BACK TO THE 1971」。
今から50年前の1971年に産み落とされた名盤を取り上げる特別企画「BACK TO THE 1971」。今回はクラシカル・ロックの金字塔、ニュー・トロルス『コンチェルト・グロッソ1』をピックアップ。


そういえばイタリアにはもう一枚、71年リリースの名盤がありますね。

LUCIO BATTISTI/AMORE E NON AMORE

数多くの国内ミュージシャンに影響を与え、没後四半世紀が過ぎようとしている現在でもリスペクトされ続ける巨匠カンタゥトーレ。

彼のもとで腕を磨いたPFMのメンバーやフォルムラ・トレのA.ラディウスが参加した、あまりにも味わい深いカンタゥトーレ名盤。

ジャケットも哀愁を湛えていて堪りません。

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デンマークからは、ニッチながら同時代の英ロックに呼応した見事なサウンドを聴かせるこの作品をご紹介!

CULPEPER’S ORCHARD/CULPEPER’S ORCHARD

デンマーク黎明期のロック・バンドが、バーズやCSN&Yなどの米グループ、そしてジェスロ・タルやレッド・ツェッペリンら英グループより受けた影響を見事に練り上げ作り上げた71年の1stアルバム。3月23日リリース。

なるほど米西海岸フォーク・ロック・テイストのアコースティックなアンサンブルを軸に、骨太なハード・ロック的エッセンスを加えた、ダイナミックなサウンドが聴き所。

流麗で哀愁漂うフォーク・ロックと轟音エレキとのコンビネーション!ありそうであんまりない、オリジナリティ溢れる好作品となっています。

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ジャーマン・ロックは以前カン『タゴ・マゴ』やタンジェリン・ドリームの2ndを取り上げましたが、この重要作品も71年に生まれてたんですね…。

ASH RA TEMPEL/ASH RA TEMPEL (FIRST)

もはや説明不要かもしれないこのジャーマン・ロック重要作も、71年6月に誕生しています。

クラウトロック界の両重鎮、マニュエル・ゲッチングとクラウス・シュルツェにより結成されたグループ。

怒涛のスペース・ロック傑作にしてアンビエント・ミュージックの源流とも言える大名盤!

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アイスランドでもただならぬ一枚が71年に誕生していました!

TRUBROT/LIFUN

ユーロ・ロックでロック・オペラの傑作を挙げるなら、まずその名を出したいのがこの作品。71年7月29日リリース

人の一生を描いたロック・オペラ作品で、荘厳なオルガン・ハードで幕を開けたかと思うと、ピアノとハープシコードが主役のバロック・ロックなパート、変拍子でオルガンが豪快に鳴り響くイタリアン・ロック的な狂おしいパート、ポール・マッカートニーばりのリリカルなアコースティック・パート、ソフト・ロック調の甘くもジェントルなパート、そしてザ・フー『トミー』のフィナーレのようなバラードと展開していく圧巻の一枚。

ユーロ・ロック好きでも未聴の方は多いと思いますが、これは絶対ビックリするはず!

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スウェーデンからは北欧エレクトリック・トラッドを代表するこのバンドの71年作1stをピックアップ☆

KEBNEKAJSE/RESA MOT OKANT MAL

のちにはエレキギターがいなたくも哀愁溢れるメロディーを紡ぐエレクトリック・トラッドの名作を残すグループですが、本作では英米ロックからの影響が色濃く感じられるのが特徴。

思いうかんだフレーズは「アメリカ南部生まれのデヴィッド・アレン」。サザン・ロック的な豪快さとゴングばりのサイケ感やユーモアが融合したようなサウンドがワクワク感満点!

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もちろんオランダにも71年作がいくつかあります。その中からこの作品をチョイス!

SUPERSISTER / TO THE HIGHEST BIDDER

精緻ながらもテンション溢れるアンサンブル、圧倒的なテクニック、洗練されたキャッチーなメロディ。カンタベリー・ロックから影響を受けたのかなぁと思いきや、よく考えたらキャラヴァン『グレイとピンクの地』と同年でびっくり。

フォーカスといい、オランダは凄い…。

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ハンガリーにも有力バンドが登場してきた時期ですね。71年リリースはこの作品!

LOCOMOTIV GT / LOCOMOTIV GT

ハンガリー出身元OMEGAのKey奏者Presser Gaborによるグループ、71年作1st。

英国ロックからの影響を強く感じさせるブルージーなオルガン・ハードが持ち味。

荘厳に鳴り響くオルガンと情熱的にむせび泣くブルース・ギターにはPINK FLOYDを、重く引きずるようなオルガン・サウンドと幻想的なコーラス・ワークにはURIAH HEEPを、疾走するクラシカルなオルガンとヘヴィ・リフを刻むギター・リフにはDEEP PURPLE、SPOOKY TOOTHを思い起こさせます。

英国ロック・ファンならきっとニンマリな作品ですよ!

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イタリアを中心にまだまだ名盤が生まれていますが、膨大になりますのでこのあたりにいたしましょう。
P.F.Mがデビューしたて、BANCOはまだ登場していなかった時期に、こんなにも豊かなユーロ・ロック・シーンが築かれていたんですね~。


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  • NEW TROLLS / CONCERTO GROSSO N.1

    71年発表、ロック×オーケストラの決定版、イタリアン・ロック必聴作!

    イタリアを代表するプログレッシブ・ロックバンドの71年の作品。Luis Enriquesz Bacalovのアレンジにより、彼らがオーケストラを従えてクラシックとロックの融合を成し遂げた不朽の名作である本作は、イタリアン・シンフォニック・ロックを代表する名盤であり、彼らの代表作の1枚。ストリングスによるバロック・アンサンブルとバンドサウンドが華麗に重なり合い、表情を変えながらクラシカルに、ハードに盛り上げます。バンド、またオーケストラ共に叙情的な旋律の応酬であり、非常にイタリア然とした凛々しさに溢れています。LP。

  • ASH RA TEMPEL / ASH RA TEMPEL (FIRST)

    Ohrからリリースされた71年デビュー作

    ジャーマン・ロック界の超重要人物Manuel GottschingやKlaus Schulzeを中心にデビュー後、ジャーマン・エレクトロの名作を次々にドロップしていくこととなるグループの71年デビュー作。時代を反映したサイケデリックな音像と、ドイツならではのスペイシーで酩酊感に溢れたサウンドが収められており、どちらかというとKlaus Schulzeの音楽的志向が濃く反映されたサウンドと言えますが、当時まだ10代であったManuel Gottschingのエコーたっぷりの凶暴なギターワークと、Klaus Schulzeによる重戦車のような豪快なドラミングは圧巻であり、スペース・ロック作品として個性的な輝きを放っています。

  • TRUBROT / LIFUN

    アイスランド屈指のプログレ・グループ、71年3rd、ロック・オペラの大傑作!

    69年に結成されたアイスランド・ロック屈指の名グループ。71年にリリースされた3rdアルバムで、人の一生を描いたロック・オペラ。オルガンが荘厳に鳴り、ギターが低くうねるオルガン・ハードで幕開け。ナレーションを挟み、ピアノとハープシコードがリリカルなメロディを次々に奏でていくバロック・ロックなパート、変拍子でオルガンが豪快に鳴り響くイタリアン・ロック的な狂おしいパート、ポール・マッカートニーばりのアコースティックなパート、ソフト・ロック調のジェントルなパート、ザ・フー『トミー』のフィナーレのようなバラードへと次々に展開していって、こ、これは凄いぞ!その後も、バッドフィンガーばりのパワー・ポップあり、レインボウ・フォーリーあたりに通じるサイケ・ポップあり、トレースばりのクラシカル&グルーヴィーなオルガン・ロックあり、フルートが飛び出すとジェスロ・タルみたいだし、なんという玉手箱感。ロック・オペラとして世界で最も過小評価されている作品と言えるかもしれません。英語によるメロディもフックいっぱいだし、最高クラスのアート・ロック。傑作です。

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