2021年4月30日 | カテゴリー:50周年記念連載企画「BACK TO THE 1971」,世界のロック探求ナビ
今からちょうど50年前、1971年に産み落とされた名盤を取り上げて、その魅力に改めて触れてみようというのがこの企画です。
ビートルズの活躍を中心としてロックに多様な表現が生まれた1960年代が幕を下ろし、60年代の残り香漂う1970年を経て、いよいよ新たな時代へと目を向けた作品が生まれていったのが1971年という時期。
英米ロックの名作はもちろん、欧州各国の重要作品も取り上げて、各作品の誕生日または誕生月に記事をアップしてまいります。
この機会に、ロックが最もまばゆい輝きを放っていた時代の作品達にぜひ注目していただければ幸いです。
それでは皆で、BACK TO THE 1971 !!!
3月に独立を果たしたバングラデシュ(東パキスタン)をめぐる紛争を中心に、混沌とした世界情勢が続いていた71年4月。
その中で、19日には史上初の宇宙ステーションであるサリュート1号がソビエト連邦より打ち上げられ、人類がまた一つ宇宙進出を成し遂げた月でもありました。
そんな71年4月における音楽業界最大の出来事と言えば、6日に届いたロシアの巨星ストラヴィンスキー死去のニュース。
言わずと知れた20世紀を代表する作曲家であり、YESのライヴにおいて開幕を飾った「火の鳥」、EL&Pが演奏のモチーフとした「春の祭典」などプログレにおける引用も特筆ながら、それのみならずポピュラー音楽自体に多大な影響を与えた偉大な存在と言えるでしょう。享年88歳。
それでは71年4月に生まれた名盤を見てまいりましょう!
まずは、4月8日に誕生したこの名盤をピックアップ。
Beatlesに加入するためRingo Starrが脱退したRoly Storm & The Hurricanesに、後任として参加したところからプロキャリアを開始。
名門John Mayall & The Bluesbreakersでも活躍したドラマーKeef Hartleyをリーダーに、68年に結成されたブルース・ロック/ブラス・ロック・グループがその名もKEEF HARTLEY BANDです。
Keefから「ロバート・プラント以上」と評価され、後にソロでも活躍するギター/ヴォーカルMiller Andersonや、Uriah Heepのベーシストとして著名なGary Thainらが在籍しました。
69年のデビュー作『Halfbreed』でジミヘンやザッパら大物たちからも注目された彼らは、ウッドストック・フェスティヴァル出演によってその評価を不動のものとします。
4年という短い活動の中で6枚のオリジナル・アルバムを残した彼らですが、その4作目にあたるのが71年4月8日リリースの『OVERDOG』。
詳細はこちらの特集記事でお楽しみください♪
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世紀のモンスターバンドもこの年の4月にこちらの名盤を出していました!
史上最高のロック・バンドが4月23日にリリースした代表作にも挙げられる超名盤ですね。
バンド運営のローリング・ストーンズ・レコードからの第1弾アルバムであり、いぶし銀ミック・テイラーが本格参加したアルバム。
「Brown Sugar」や「Wild Horses」などの人気曲も多数収録された、これぞストーンズ流スワンプ・ロックの完成形と言える一枚となっています。
ファスナーのギミックが施されたジャケットは巨匠アンディ・ウォーホルの手によるもの!
一方アメリカでは、ジム・モリソン率いるレジェンド・バンドによるこのアルバムが71年4月にリリース。
言わずと知れたカリスマ・ヴォーカリスト、ジム・モリソンを擁した伝説のロック・バンドDOORS。
そのジムが71年7月に不慮の死を遂げたことで、図らずも彼にとって最期のアルバムとなったのがこの『L.A.WOMAN』でした。
意見の相違から、デビュー作から前作までを手掛けたプロデューサーのポール・A・ロスチャイルドと決別。ブルース・ボトニックとバンドが共同プロデュースにあたった本作は、ブルース色が色濃く反映されたアーシーなテイストが魅力となっています。
鬼気迫るパフォーマンスで孤高のカリスマ性を発揮してきたジム・モリソンの、比較的リラックスした表情が聴き所の一枚と言えるでしょう。
本作の特集記事をアップしておりますので、続きはそちらでお楽しみください♪
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最後に、カケレコらしくニッチな作品も挙げておきましょう♪
QUATERMASSを手掛けたAnders Henrikssonがプロデュースしたこのブリティッシュ・ハード逸品が71年4月リリース。
そのサウンドは、前のめりに疾走するアグレッシヴなリズム隊、エッジの立ったトーンでキレのあるフレーズを炸裂させるギター、熱気溢れるヴォーカルによるカッコよさの塊のようなハード・ロック。
繊細な空気を漂わせるアコースティックなパートから、唐突なリズム・チェンジでハードなパートへと雪崩れ込む瞬間のカッコ良さときたら!
マイナーではありますが、プログレッシヴな英ハードとして文句なしの一級品ですね!
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