2020年4月20日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
4月はバッドフィンガーのリーダー、ピート・ハムの誕生月でもあり、亡くなった月でもあります。
音楽業界のごたごたに巻き込まれ、メンバー二人が命を絶つこととなってしまった悲劇のバンド。今回はシングルを辿りながら、バンドの軌跡を追っていきたいと思います。
1961年、イギリス、ウェールズ南部の都市スウォンジーで、BADFINGERの前身となるTHE PANTHERSが結成されました。
その後 THE IVEYS とバンド名を変えて活動し、67年には次のメンバーが揃います。
BEATLESのロードマネージャーの Mal Evansに認められたバンドは、68年にアップル・レコードと契約。デビューシングルがこちら!
Tom Evans作。美しく切ないメロディにTomの高音のヴォーカル、ストリングスがのりドラマティックに胸に迫ります。プロデューサーは、この後David BowieやT. Rexを手掛けたTony Visconti。
しかしヨーロッパと日本ではヒットしたものの英米ではヒットせず。69年のデビューアルバム『MAYBE TOMORROW』も、アップルの財政調査などの事情で英米ではリリースされることなく、イタリア、西ドイツ、日本でのみの発売となってしまいます。
メンバーは落胆しながらも、曲を書き続けますがなかなか採用してもらえない日々が続きます。そんなバンドの状況を知ったPaul McCartneyが、映画『マジック・クリスチャン』のサントラとして「Come And Get It」を書きおろし、THE IVEYSに提供することになります。
シングル「Come And Get It」リリースを機にバンド名を変え、BADFINGERとしてスタート。映画のオープニングに使われたこの曲は英米ともに大ヒットとなります。
ピアノのイントロから心弾む最高にポップなメロディ。Tomのやや甘い高音のヴォーカルとPeteの声とのハーモー二ーも抜群。一気に胸に甘酸っぱさが広がります。この二人の声はどうしてこんなにピッタリなんでしょう。
BADFINGERとしての1stアルバム『MAGIC CHRISTIAN MUSIC』には、「Come And Get It」の他に、THE IVEYS時代の曲が主に収録されます。英米ではリリースされなかったTHE IVEYSの『MAYBE TOMORROW』からも7曲が入っています。
さて、『MAGIC CHRISTIAN MUSIC』制作途中にRon Griffithsが脱退したことでTomがベースを担当。その後、アルバムはすでに完成していましたが、リリースの前にJoey Mollandが加入して黄金時代の4人が揃います。
ポールの曲のヒットで一躍スターとなったBADFINGER。ここから名メロディーメイカーPete HamとTom Evans二人の作る曲が送りだされていきます。
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今月はバッドフィンガーのリーダー、ピート・ハムの誕生月かつ亡くなった月。シングルを辿りながら、バンドの軌跡を追っていきます。
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