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【アーティスト・インタビュー】ポーランド・プログレ・シーンの注目アーティスト Wojciech Ciuraj

注目の新世代プログレ・アーティストの魅力に迫る「アーティスト・インタビュー」企画。

今回は、ポーランドの新鋭プログレ・グループWALFADの中心メンバーにして、ソロ・アーティストとしても活動するギタリスト/ヴォーカリストWojciech Ciuraj(ヴォイチェク・チュライ)氏にインタビューをおこないました!

10月12日に大阪で開催される『Progressive Eruption Vol.7』への出演、そして10月~11月の8日間にわたり吉祥寺シルバーエレファントにて開催される『ProgTokyo 2019 Autumn』の10月14日に出演することが決定しているWojciech Ciuraj氏に、ProgTokyoへの意気込みやリリースされたばかりの新譜について伺っております。

実力派がひしめくポーランド・プログレ・シーンの中でも、今もっとも注目を集めるアーティストの魅力を感じていただければ幸いです。

どうぞお楽しみください!

アーティスト・インタビュー ~ Wojciech Ciuraj

―― まずは、2ndアルバム『ISKRY W POPIELE』のリリースおめでとうございます! ご自身ではどのような作品に仕上がったと考えていますか?

どうもありがとう!

この2ndアルバム「Iskty w Popiele」の制作には大変な労力を費やしたけれど、その結果とても誇るべき作品に仕上がったと思っているよ。

僕にとって初めての完全なコンセプト・アルバムで、僕が育ち今も住んでいる地域の重要な歴史的事柄である「シレジア蜂起」(*1)を題材にしているんだ。

完全にしてとても多様な側面を持つ作品になっていると思う。

(*1)第一次世界大戦後の1919~21年に上シレジア地方のポーランド人がドイツを相手に3回にわたっておこなった武装蜂起の総称。


―― 前作にあたる1stアルバム『BALLADY BEZ ROMANSOW』と比べて、音作りで違いはありますか?

ああ、間違いなくね。

僕は自分のアイデアをより前進させ深めるためにあらゆる変革を積極的に取り入れることにしているんだ。

今回は、アルバムの構造を当初考えていたものから大きく変えることにした。

自分の地域における重要な歴史的事柄について一貫した真実の物語を表現したかったからね。

本作の物語を通じて伝えたいことの本質がリスナーに届くことを願っているよ。

また、いくつかの曲はキーボードで作曲をしたんだけど、それは僕のようなギタリストにとっては大きなチャレンジだったね!


―― 特にここを聴いてほしい、という部分があったら教えてください。

お気に入りの曲はタイトル・トラックの「Iskry w Popiele」だけど、先にも言ったようにこのアルバムには一貫したコンセプトがあるからね。

アルバム全体の構造を形作るように作曲され録音された全編を通して聴くことにより、もっとも大きな感動をもたらすと確信しているんだ。

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―― あなたが在籍するバンドWALFADとソロ・プロジェクトでは、サウンドの方向性にどんな違いがありますか?

僕のソロ・プロジェクトでは、WALFADのメンバーとして活動している時とは少し違う音楽の旅に出ていると言えるね。

ソロでの活動では、触れてこなかったいろんな分野の音楽やジャンルを探索している感じで、とても楽しい機会になっているよ。


―― あなたの音楽に影響を与えたのはどんなアーティストですか?

最も大きな影響を受けているのは、イエス、キャメル、ジェネシス、キング・クリムゾン、ラッシュ、スーパートランプあたりのバンドかな。


―― これまで聴いた中で最も好きなアルバムはどの作品ですか?それを初めて聴いた時、どんなことを感じましたか?

イエス『危機』、スーパートランプ『クライム・オブ・センチュリー』、キャメル『スノーグース』など、人生のいろんな場面に深く関わっている作品がいくつかあるんだけど、僕の人生そのものを変えた作品と言えば、ラッシュの『ムーヴイング・ピクチャーズ』だね。

僕が初めて聴いたプログレ・アルバムで、始めのころはその真の価値を理解していなかったけれど、聴き込むにつれてそれが途方もなく好きなサウンドだと感じるようになったんだ。

この作品と出会ったことが、僕にとってこのプログレというジャンルの「cruise to the edge」におけるブレークスルーだったのは間違いないね!


―― 10月に出演される『ProgTokyo』への意気込みをお聞かせください。

それはもう、とてもとても誇るべきことで、このフェスに出演できることを本当に光栄に思うよ。

『ProgTokyo』のようなステージでライヴができるのはあらゆるミュージシャンにとって大きな夢だと思う。

日本のファンや日本のプログレ・バンドたちに会うことができるのを楽しみにしているんだ。

それは僕にとって素晴らしい経験であり冒険になるだろうからね!


―― 『ProgTokyo』ではどんなステージを披露する予定ですか?

ソロでの海外公演は実は今回が初めてなんだ。

でもとにかくエネルギッシュでエキサイティングなコンサートになると確信しているし、日本のみんなは僕のベスト・パフォーマンスを聴くことになるよ!


―― 音楽以外の趣味はありますか?

もちろん!僕はサッカーが大好きで、昔からスペインのバレンシアCFの熱心なサポーターなんだ。

それにファンタジー文学も大好きだよ。

ただ趣味に没頭する時間が取れないのが悩みなんだよね…。


―― 日本のプログレ・ファンにメッセージをお願いします!

日本の皆さんが僕の音楽を楽しんでくれることを心から願っています。

おそらく、皆さんの国で初めて公演を行うポーランドのプログレ・アーティストになると思うととても興奮するし、皆さんのために演奏できることを嬉しく思います。

近いうちにお会いしましょう!

Facebookページ
https://www.facebook.com/wojciur/

WALFADホームページ
http://walfad.com/

『ProgTokyo 2019 Autumn』10月14日出演 / 場所: 吉祥寺シルバーエレファント(東京)
https://www.silver-elephant.com/progre.html

『Progressive Eruption Vol.7』10月12日出演 / 場所: 天満 RAW TRACKS(大阪)
http://www.rawtracks.jp/calendar/index.php?yyyy=2019&mm=10



Wojciech Ciuraj & WALFAD -DISCOGRAPHY-


WOJCIECH CIURAJ/BALLADY BEZ ROMANSOW

ポーランド新鋭WALFADのギター/ヴォーカルによる17年ソロデビュー作、ハートフルな作風のメロディアス・プログレ作

注目のポーランド産プログレ・バンドWALFADのリーダーであるギタリスト/ヴォーカリストによる17年ソロデビュー作。WALFADを率いる彼だけに、ポーランドらしい粛々とメランコリー溢れるシンフォ・サウンドを聴かせるかと思いきや、自身のギターとヴォーカルを軸に開放的な広がりのあるメロディアス・ロックが流れてきてビックリ。ポップス的とさえ言える淀みなく明快なサウンドが心地いいです。中盤以降はWALFADを思わせるメランコリックなサウンドになっていきますが、陰鬱に沈み込むことはなくメロディアスな聴き心地を終始残しているのが素晴らしい。祈るように切々としたエモーショナルな歌声も相変わらずいいし、ソロパートでは持ち味とするギルモア+ハケットと言えるマイルドかつ劇的なギタープレイもたっぷり聴かせています。そして印象的なのがヴァイオリンの存在。彼方から鳴り渡るような悠久を感じさせる奥ゆかしいプレイが、本作の世界観を鮮やかに彩っていてこれが素晴らしい。WALFADのサウンドとは一味違ったハートフルな作風にグッと来る一枚!

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WOJCIECH CIURAJ/ISKRY W POPIELE

[カケレコ国内盤リリース中] ポーランド、WALFADの中心メンバーとしても活躍するギタリスト/ヴォーカリスト、「シレジア蜂起」三部作の第1弾となる19年2ndソロ、SBBのJozef Skrzek参加!

ポーランドの新鋭プログレ・バンドWALFADの中心メンバーとしても活躍中のギタリスト/ヴォーカリストによる19年2ndソロで、第一次大戦後に彼の出身地シレジア地方で起きた「シレジア蜂起」を題材にしたコンセプト・アルバム。これは傑作!ギターとムーグシンセがエモーショナルに絡み、ヴァイオリンやピアノが格調高く彩る、優雅でドラマチックなメロディアス・シンフォニック・ロックを聴かせてくれます。このムーグのプレイ、どこかで聴いたことがあると思ったら、なんとSBBのJozef Skrzek!SBBでも聴かせた太くスペイシーなトーンでスリリングに疾走するシンセプレイを数曲で披露します。ギルモア調の泣きはそのままに倍の音数にしたようなテクニカルで表現力の高いギターも、シンセに負けじと躍動。弦楽も伴ってドラマチックに高まるサウンドに感動が込み上げます。またしっとり落ち着いたピアノを基調にしたヴォーカル・パートも実に味わい深く、切なさも帯びつつ朗々と歌い上げるポーランド語ヴォーカルが素晴らしいです。ポーランド・プログレらしい静謐で陰影ある音使いを織り交ぜつつ、メロディアスで開放感あるサウンドに仕上げた名品。ズバリおすすめ!
2019年10月14日「ProgTokyo 2019」に出演した彼へのインタビュー記事はこちら

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WALFAD/AB OVO

ポーランドの新鋭プログレ・グループ、13年デビュー作

ポーランドの新鋭プログレ・グループ、13年デビュー作。いかにも現代のバンドと言うべき、ポスト色を持ったキレのあるロック・サウンドに、ポーランドらしい切々とした哀愁と東欧のメランコリックな叙情が薫るメロディアス・プログレ。ギター、シンセを中心とした叙情的かつ透明感のあるサウンドを基調としながらも、揺らめくエレピ、ギターのバッキングなどに織り交ぜられるジャジーなアプローチが冴えており、淡く繊細な中にも豊かな表現力を感じさせる演奏が印象的です。中でも切々と訴えかけるように歌われるポーランド語の男性ヴォーカルは特筆で、楽曲にドラマティックな表情を与えています。北欧のCIRCLES ENDやMOTERPSYCHO、英国のPORCUPINE TREEなどが好きという方にはオススメな一枚です。

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WALFAD/AN UNSUNG HERO SALTY RAINS AND HIM

「美麗」という形容がぴったりなポーランド産叙情派プログレ・バンド、2014年作2nd

ポーランドの新鋭プログレ・グループ、2014年作2nd。壮麗なトーンで鳴り響くシンセ、繊細なタッチですすり泣くように奏でられるリリカルなリード・ギター、そして何より素晴らしいのが、ロッド・スチュワートをハイ・トーンに寄せてセンチメンタルにしたような魅力的なヴォーカル。メロディ・センスも特筆で、「美麗」という形容がぴったりな、叙情みなぎるフックに富んだメロディにただただ心奪われます。LYNXレーベルの作品らしく、看板バンドのMILLENIUMに通じる空間的な広がり豊かな流麗なサウンド・メイキングも印象的で、美旋律がくっきりと浮かび上がっています。叙情派プログレのファンは必聴と言える快作!

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WALFAD/MOMENTUM(POLISH VERSION)

12年デビュー、ポーランドの新鋭プログレ・グループによる16年作3rd、往年のプログレ的叙情美を下地に持ちつつモダンなセンスにも恵まれた、スタイリッシュなプログレ快作!

12年デビュー、ポーランド出身の新鋭プログレ・グループによる16年作3rd。ザクザクとヘヴィかつスピーディに刻むリフワークとハケットとギルモアを合わせたような太く存在感あるトーンで叙情的に紡ぐソロプレイが魅力のギター、いかにもポーランドらしい深い陰影を湛えたクラシカル調のピアノ、力強く溢れ出すような輝かしいシンセらが配された、スケール大きくメロディアスなサウンドがとにかく素晴らしいです。母国語ヴォーカルも絶品で、ややハスキーな声質による微かに哀愁を漂わせた歌唱に心奪われます。往年のプログレ的叙情美を下地に持ちつつモダンなセンスにも恵まれた、現在進行形のプログレとして非常に完成度の高い快作に仕上がっています!

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WALFAD/COLLOIDS(POLISH VERSION)

12年デビューのポーランド新鋭、モダンなスタイリッシュさとフロイドら先人へのリスペクトを兼ね備えた完成度の高いプログレッシヴ・ロック、おすすめ!

12年デビュー、ポーランド出身の新鋭プログレ・グループによる18年作4th。ビシッとタイトなプレイでアンサンブルを引っ張るリズム隊、歪んだトーンでザクッと刻むリフレインとS.ロザリーあたりを想わせる気品に満ちたメロディアスなソロを弾き分けるギター、あまり前には出ないが奥行きある音作りに貢献するオルガンやシンセ。従来どおりピンク・フロイドからの影響を感じさせつつも、より外に向いた開放的な響きを持つメロディアス・プログレを特徴とします。スタイリッシュにまとめられた洗練のアンサンブルに対して、ポーランド語の耳慣れない異国的な響きがいい対比を生み出しており魅力的。また一曲ながらマンドリンを大胆に取り入れたハードなシンフォ・ナンバーがあり、これがまた大変カッコ良し。今作も、先人へのリスペクトを随所に感じさせてくれるモダン・プログレッシヴ・ロックの逸品に仕上がっています。

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    2019年10月14日「ProgTokyo 2019」に出演した彼へのインタビュー記事はこちら

  • WOJCIECH CIURAJ / DWA ZYWIOLY

    WALFADを率いるポーランド出身ギタリスト/ヴォーカリスト、「シレジア蜂起」を題材にした三部作の第2弾となる2020年作!

    ポーランドの新鋭プログレ・バンドWALFADの中心メンバーにして、2019年にはソロ来日公演も果たしたギタリスト/ヴォーカリストによる20年作。第一次大戦後に彼の出身地シレジア地方で起きた「シレジア蜂起」を題材にした三部作の第2弾となります。シリアスな題材からは重厚なサウンドを想像しますが、鉄琴の涼やかな音色と清涼感あるギターサウンドで紡ぐ極上のメロディアス・ロックが飛び出してきて、1曲目から早くも心奪われます。少しハスキーな声で切々と感情を込めて歌うポーランド語ヴォーカルも絶品です。そして24分に及ぶラスト・ナンバーも注目の一曲。マンドリンの哀愁の調べに導かれ慈愛溢れるヴォーカルがエモーショナルに歌う東欧らしい憂いに満ち満ちた前半、ハードエッジなギターを主役にドライヴ感抜群のアンサンブルへ突入する痛快な後半と、見事な構成で一気に聴かせます。随所で高らかに鳴らされるトランペットも効果的です。これは傑作と言えた前作に負けず劣らず素晴らしい快作!

  • WOJCIECH CIURAJ / KWIATY NA HALDZIE

    WALFADを率いるポーランド出身ギタリスト/ヴォーカリスト、「シレジア蜂起」を題材にした三部作のラストを飾る2021年作!

    ポーランドの新鋭プログレ・バンドWALFADの中心メンバーにして、2019年にはソロ来日公演も果たしたギタリスト/ヴォーカリストによる21年作。第一次大戦後に彼の出身地シレジア地方で起きた「シレジア蜂起」を題材にした三部作の最終章が本作です。00sMARILLIONを思わせるドラマチックな起伏に富むメロディアス・ロックに、ポーランドのアーティストらしい悲哀と陰影が滲むサウンドは、前2作と変わらぬ魅力。これまでになく力強く打ち付けるドラムがもたらすダイナミックなリズムに乗って、哀愁とモダンなスタイリッシュさのバランスが絶妙なキレのあるギターが全編躍動します。注目は、5&9曲目に参加するSBBのギタリストApostolis Anthimos。緊張感あるスリリングなタッチと円熟の味わいあるフレージングを融合させたさすがのリードプレイを聴かせていて必聴です。壮大なトリロジーのラストを飾るにふさわしい風格を感じさせる傑作!

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