2014年9月17日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
タグ: プログレ
こんにちは、カケレコ店長の田中です。
昨日入荷したCD、売れたCDの中から店長オススメの作品をピックアップするこちらのコーナー「日々是ロック」。
プログレ、ロック、ジャズ・ロック、サイケ、ハード・ロック、フォークなどジャンルを横断して世界のロックをカケハしてまいります。
一枚目は、夏が過ぎ去り、虫の声とともに、すっかり秋めいてきた今にぴったりな一枚をピックアップ。
このオランダの新鋭はかな~りカケレコメンド。プロテスタントの国、オランダならではと言える音楽への誠実さに満ち溢れたアーティストです。
注目のオランダの天才マルチ・ミュージシャン。才能ほとばしる映像喚起的でファンタスティックなサウンドと、オランダならではの柔らかなポップ・フィーリングがマジカルすぎ。これは、傑作ですよ~。
CHRISはインタビューにも応じてくれました。音楽への深い愛情と誠実な人柄がにじみ出ています。
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注目のプログレ新鋭の魅力に迫る「アーティスト・インタビュー」企画。近年続々とメロディアスな名作がリリースされているオランダのプログレ・シーンの中でも特にその才能に注目が集まるコンポーザー&マルチ・インストゥルメンタル奏者のCHRISことChristiaan Bruinにインタビュー。
CHRISにも負けない才能を持つスウェーデンのマルチミュージシャンの新譜も大人気!
天才と言っても、この人の場合は近寄りがたい感じではなく、ほのぼのハートフル。
あのムーン・サファリに一人で対抗できる、と言っちゃっても過言ではない、圧巻の14年作!
FREDDE GREDDEは、Youtube動画から人気に火がついたようですが、見れば納得。これはすごい才能!こちらの特集記事で是非、ご覧ください。
機材の発達もあり、多重録音により優れた作品を生み出すマルチなミュージシャンが世界中から登場しています。こちらの記事で特集しておりますよ~。
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イタリアが誇るFabio Zuffantiや今カケレコで大人気のオランダのChrisをはじめ、世界各国からマルチ・コンポーザーによる良質な作品が続々と届けられています。注目の作品をピックアップいたしましょう。
今、ホットなプログレ新鋭グループの新譜と言えば、この作品でしょう。
2011年のデビュー作もヴィンテージなプログレ・ファン歓喜の傑作でしたが、この2014年作2ndもジェネシスやイエスやEL&PのDNAを継ぎつつ、モダンなヘヴィネスで躍動する傑作。
注目のロシア新鋭!
ここ数年、ロシアからは続々と優れたグループが登場しています。特集しましたので、チェック是非!
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LITTLE TRAGEDIESとLOST WORLDを双頭に、豊かなクラシック音楽の土壌に根ざしたダイナミックかつ格調高いプログレ・グループが続々と登場しているロシアのプログレ新鋭シーンを特集!
新鋭たちに負けじと、ベテランもがんばっていますね!
相変わらずのベテランとは思えない鮮烈なエナジー。70年代から活躍するメキシコのプログレ・バンドが2014年に放ったダイナミズムみなぎるモダン・シンフォ傑作!
2014年のシンフォニック・ロック注目の新譜をまとめた特集はこちら。
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90年代以降にプログレ新鋭シーンが盛り上がり、00年代に入っても注目の作品が続々とリリースされています。その勢い衰えず、次々と優れたプログレ新譜が届く2014年。入荷した注目作をピックアップいたしましょう。
昨日入荷したての最新新譜がこちら!
ジェネシス、ピンク・フロイド、マリリオンに影響を受けたアルゼンチンの新鋭ですが、ファンタスティックなメロディセンスとともに浮遊感やメランコリーも織り交ぜられたサウンドは、なるほどその通り!
ヴィンテージ臭ぷんぷんの2014年デビュー作!
ここからは、往年の作品のリイシュー盤をピックアップしながら世界を巡っていきましょう。
まずはフランスから!
フランスと言ってもパリなどもある北部ではなく、スイスやイタリアと国境を接するローヌ=アルプ地域圏に属する都市オヨナ出身で、幻想性がいい感じなのです。
エッグ~カーン時代のデイヴ・スチュワートを彷彿させる淡いトーンのオルガン、そして、仏カルプ・ディアンに通じるほの暗い幻想美。
フレンチ・シンフォの秘宝と言える逸品!
カルプ・ディアンの特集はこちら!カルプ・ディアンはフランス南東部はニース出身。
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本日の「ユーロロック周遊日記」は、フレンチ・プログレを名バンドCARPE DIEMによる75年のデビュー作『En Regardant Passer Le Temps(時間牢の物語)』をピックアップいたしましょう。
お次はアメリカから2作品をピックアップ!
アメリカにはイエスやジェントル・ジャイアントのDNAを継ぐ好グループがたくさん居ますが、このグループはその上位にランクされるでしょう。
イアン・マクドナルドがプロデュースした1stが人気ですが、このコミカルなジャケに身を包んだ2ndも負けず劣らずな逸品。
テクニカル&キャッチーなサウンドはこれぞ米プログレ!
AL DI MEOLAやSANTANAの作品にも参加した名パーカッション奏者による76年作。
終始スピーディー&ハイ・テンションな超絶ジャズ・ロックで、MINGO LEWISが全曲を作曲していますが、パーカッション奏者の楽曲とは思えないほどテーマのメロディが際立っており、たいへん明快でキャッチー。
イエス『リレイヤー』ってカッコ良いよね。そんなあなたに一押しなのが、これ!
アメリカには優れたジャズ/フュージョン・ロックの名作が数多く生まれています。こちらの特集記事でチェック是非!
ブリティッシュ・ロックからジャジーにむせぶオルガンに痺れるニッチな作品を2枚、ピックアップしてまいりましょう。
原盤激レアなこの自主制作盤、トントン・マクートやランニング・マンやサムライあたりのファンは、「おおっ」となっちゃうだろうな!
スウィンギン・ロンドンを起点に、60年代末のサイケな空気を吸い込み、70年代はじめのプログレの時代に鳴らされた痺れるオルガン・ロック作品。
なるほど、ビートルズ『ヘルプ』にも参加した名コンポーザー&ミュージシャンなのかぁ。
英フォークからロングセラーな人気の2枚をピックアップ!
自主制作とは思えない神々しさ。とにかく男女4人の格調高く荘厳なコーラス・ワークの美しさに尽きますね~。
自主制作ブリティッシュ・トラッドの大傑作!
セミまーるさんのディスク本にも載ってましたよね!
瑞々しい女性ヴォーカルが魅力的な英国フォークの激レア・アイテム!
初期フェアポートを素朴にしたような、ほのぼのとした魅力がたまりませんねぇ。
ラストは最近人気の「TOP GEAR」レーベルによるBBCライヴ音源シリーズから、サバスの悶絶ライブをピックアップ!
『パラノイド』の録音が終わり、リリース前の「さぁ、これから!」という時期のエネルギッシュなライヴ発掘音源。一曲目の「Paranoid」からエンジン全開っ!
いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの一枚が見つかれば幸いです。
またお会いいたしましょう。
AL DI MEOLAやSANTANAの作品にも参加した名パーカッション奏者。76年のソロ作。終始スピーディー&ハイ・テンションな超絶ジャズ・ロック。全曲、MINGO LEWIS自身の作曲ですが、パーカッション奏者の楽曲とは思えないほどテーマのメロディが際立っており、たいへん明快でキャッチー。しっかりと構築された楽曲、硬質なタッチのテンション溢れるスリリングなギター、ゴリゴリと高速にランニングするベースなど、「RELAYER」あたりのYESも想わせます。突き抜ける疾走感。テクニカルなジャズ/フュージョン・ロックのファンは必聴の名作。
英国フォークの激レア・アイテムとして知られる71年作。女性ヴォーカル、アコースティック・ギター3人の4人編成で曲によってベースが入ります。女性ヴォーカルが素晴らしく、瑞々しさに溢れた歌声は女性フォーク・ファンなら漏れなく虜になる魅力を持っています。Bob Dylan、Joni Michell、Simon & Garfunkel、Joan Baez等、アメリカ人アーティストの楽曲を多くカヴァーしており、アコースティック・ギターによる素朴で繊細なアンサンブルは、フォーク・ロック寄りの溌剌としたもの。初期FAIRPORT CONVENTIONをより素朴にしたような、ほのぼのとした魅力がたまりません。英フォーク・ファンには是非おすすめしたい一枚。
70年代から活躍するメキシコを代表するシンフォニック・ロック・グループ、2014年作。煌びやかなピアノが華麗に流れていくオープニング。ピアノが不穏なフレーズへと移行していくと、ザクザクとヘヴィ・メタリックなギターが炸裂し、一気に動き出すアンサンブル。ここぞでは視界が開けたように透き通った鋭角なトーンのギターやヴィンテージなハモンド・オルガンやフルートがファンタスティックなフレーズを高らかに奏でます。フルートとザクザク・ギターとのユニゾンあり、ピアノとギターによるクラシカルな高速フレーズが一閃したり、それを支えるリズム隊のキレ味も特筆だし、70年代的な幻想性と現代的な明瞭さやダイナミズムが見事に融合したアンサンブルは、まさに「鮮烈」という言葉がぴったり。それにしても、ベテランとは思えない突き抜けたエナジー。これはモダン・シンフォニック・ロックの傑作です!
英国はバーミンガム出身のジャズ・ロック・グループ。73年に自主制作された唯一作。ギター、ベース、ドラム、ピアノ兼フルートの4人組で、全曲インストゥルメンタル。ちょっとバタバタとしていて英国的な哀愁に満ちたドラムとよく動くベースによるリズム隊を土台に、ファズを効かせたギターがたゆたうようにメロディアスなギターを奏で、そこに流麗なエレピや陰影に富んだフルートがからみます。洗練されているとは言えないものの、R&Bタッチの洒落たタッチと英国的な叙情性に富んだアンサンブルは愛すべき魅力いっぱい。トントン・マクートやランニング・マンやサムライあたりのファンは、「おおっ」となることでしょう。ちゃんとしたプロデューサーのもとしっかりと録音され、ネオンあたりからリリースされていれば、きっと人気作となっていたはずです。オススメの一枚。
スイスはジュネーブ近くのフランス中東部の街、オヨナで結成されたキーボード・トリオ。77年に自主制作された唯一作。ゴリゴリと強いアタックでよく動くベースとキレのある手数多いドラム、ほの暗い幻想美に包まれたキーボード。フランスの名グループ、カルプ・ディアンにも通じる、フランチ・シンフォならではの耽美的でクールなサウンドが印象的です。スペーシーかつ淡いトーンのオルガンには、エッグ〜カーン時代のデイヴ・スチュワートも彷彿させます。80年代に発掘されて日本に紹介されていれば、ユーロ・ロック・ファンに人気が出ていたかもしれません。フレンチ・シンフォの秘宝と言える逸品です。
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