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BRAND X『Unorthodox Behavior』 – MEET THE SONGS 第150回

今日の「MEET THE SONGS」は、英国が誇る超絶テクニカルなジャズ・ロック・バンド、BRAND Xの76年デビュー作『Unorthodox Behavior』をピックアップ。

BRAND Xと言えば、そのテクニックが魅力ですが、特に凄まじいのがリズム隊!ジェネシスでお馴染みのドラマー、フィル・コリンズとフレットレス・ベースを自在に操るパーシー・ジョーンズのコンビは、世界を見渡しても最高峰のテクニックと言えるでしょう。パーシー・ジョーンズは、そこまで有名ではありませんが、あのジャコ・パストリアスにも比肩するフレットレス・ベースの使い手と言っても過言ではありません。

バンドが結成されたのは1975年で、出身はロンドン。元ATOMIC ROOSTERで73年作の『Nice’n’Greasy』にその名を残すギタリストのジョン・グッドサル(John Goodsall)、後にプロデューサーとしても活躍するキーボード奏者のロビン・ラムリー(Robin Lumley)、そして前述のベーシスト、パーシー・ジョーンズ(Percy Jones)を中心に結成されました。

ドラムは当初流動的で、ビル・ブラッフォードもセッションに参加したようですが、正式加入には至らず、なんとジェネシスのフィル・コリンズに決まります。なお、フィルはジェネシスとの二足のわらじで、この当時のジェネシスと言えば、ピーター・ガブリエルが脱退し、フィルをフロント・マンに再出発する時期でした。

こうしてメンバーが揃い、ロンドンのトライデント・スタジオで75年の9月~10月に録音が行われます。ちなみにジェネシス『A Trick Of The Tail』の録音は同じくトライデント・スタジオで、75年の10月~11月。ほぼ同時期のこの英国プログレ史上に残る2枚の傑作に参加したフィル・コリンズの才能、恐るべしですね。

そして76年、カリスマ・レーベルよりリリースされたデビュー作が『Unorthodox Behavior』です。

サウンドは、メンバーそれぞれのテクニックが火花を散らす、マハビシュヌ・オーケストラへの英国からの回答と言える、テクニックみなぎるジャズ/フュージョン・ロック。

オープニング・ナンバーの「Nuclear Burn」から、あまりに凄まじいテクニカルなアンサンブルの応酬に痺れます。

T1: 「Nuclear Burn」

イントロから、パーシー・ジョーンズのうねうねと変態的でいてしなやかさも持ち合わせたフレットレス・ベースが躍動!そこに絡んでくるフィル・コリンズのドラムもすごくって、細かくハイハットを刻みながら、スピーディーに疾駆します。自在に跳躍するベースとシャープなドラムとが生み出す爆発的なノリは唯一無比。

ジョン・グッドサルのギターも魅力的で、テクニック抜群ながら、マハビシュヌのジョン・マクラフリンのようにゴリゴリと畳み掛けるスタイルではなく、ファンキーなカッティングと精緻なタッチのリードを中心とする職人気質な演奏が持ち味。キメのパートでのフックに富んだフレーズなど、メロディ・センスも印象的です。ロビン・ラムリーのエレピも淡く夢想的なトーンでアンサンブルに陰影をつけます。このギターとキーボードによる「奥ゆかしい」と言っていいような味わいはいかにも英国的と言えるでしょう。

アンサンブルは、どんどんと熱量を増していき、後半はまるで音速を超えたスピードで駆け抜ける感じ。12分を超える大曲だったとは思えないほどに、まるで一瞬の演奏だったように聴き手を置いてけぼりにします。これは英国のジャズ/フュージョン・ロック屈指の名曲!

試聴 Click!

T2: 「Euthanasia Walts」

直訳すると「安楽死ワルツ」というタイトルを持つ不穏でいて幻想的なナンバー。作曲は、キーボードのロビン・ラムリー。

圧倒的なテクニックで駆け抜けた1曲目とは打って変わって、メンバーの緻密なアレンジ力と音のセンスが光るナンバー。

ガット・ギターがフィーチャーされていますが、開放的にはならず、どこか内省的な響きなのが印象的だし、艷やかで夢想的なエレピ、フィル・コリンズによる空間を豊かに広げる立体的なドラミングも魅力的です。

最初はアンサンブルに徹していたベースですが、3分過ぎると我慢ならなくなったのか、うねうねと縦横無尽に躍動し、ドラムもそれに触発されたのか、切れ味鋭くスパーク。でも、全体的には、しなやかで陰影があって、1曲目もそうですが、その超絶テクニックと英国的な陰影のバランスがこのバンドの魅力でしょう。

試聴 Click!

3曲目以降も、超絶的に跳躍するリズム隊を土台に、ギターが時にファンキーに、時に流麗なフレーズを決め、キーボードが幻想性や陰影をそえる佳曲ぞろい。米国フュージョンに影響を受けつつも英国的センスがそこかしこからにじみでる、そんなブリティッシュらしさが魅力のテクニカル・ジャズ・ロックの名作です。


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BRAND Xの在庫

  • BRAND X / LIVE FROM SAN FRANCISCO

    77年、サンフランシスコでのライヴ音源、15年リリース

  • BRAND X / UNORTHODOX BEHAVIOUR

    英国シーン最高の技巧派メンバーが集結したスーパー・ジャズ・ロック・グループ、76年1st

    イギリスを代表する存在であり、GENESISのドラマーPhil Collinsが参加していたことでも有名なジャズ・ロック、クロスオーヴァー・フュージョングループの76年デビュー作。その内容は技巧的な演奏の連続が素晴らしいスリリングなテクニカル・ジャズ・ロック作品であり、Phil CollinsのせわしないドラムとPercy Jonesの技巧的なフレットレス・ベースによるリズム・セクションの躍動感をベースにし、各メンバーのいぶし銀のプレイが光る名盤です。アメリカナイズされたクロスオーヴァー・フュージョンのフォーマットは用いつつも、やはり英国的な音の深みと陰影を感じさせるサウンドは彼らならではの個性と言えるでしょう。

  • BRAND X / LIVESTOCK

    英国ジャズ・ロック界最高峰のテクニックがせめぎ合う77年の傑作ライヴ・アルバム!

    イギリスを代表する存在であり、GENESISのドラマーPhil Collinsが参加していたことでも有名なジャズ・ロック、クロスオーヴァー・フュージョングループの77年ライブ作。2nd時のメンバーに加えKenwood Dennardをゲストに迎えた楽曲も収録したその内容はスタジオ盤以上のスリリングなアンサンブルで迫る技巧的且つ圧倒的なジャズ・ロックの名盤であり、特に各メンバーの呼吸感まで伝わってくるようなサウンドはとても刺激的なものです。しかしテクニカルな演奏を見せ付けながらもそのハイ・テンションのパフォーマンスはスタジオ作と同様にブリティッシュ然とした気品とウェットな質感を有しているのが個性的です。

  • BRAND X / MOROCCAN ROLL

    元SUN TREADERの超絶パーカッショニスト、モーリス・パートを迎えた5人編成による77年2nd、名盤

    イギリスを代表する存在であり、GENESISのドラマーPhil Collinsが参加していたことでも有名なジャズ・ロック、クロスオーヴァー・フュージョングループの77年2nd。デビュー作のメンバーに加えてSUN TREADERのMorris Pertがパーカッションで加入した本作は、前作を上回るテクニカルなサウンドで魅了する1枚であり、Percy Jonesのフレットレス・ベースをはじめ、やはり各人の技巧的なプレイが光りますが、Phil Collinsのボーカル曲で幕を開け、中東風のエスノ・フレーバーをまぶしつつスペーシーに進行するなど楽曲に豊かなバラエティーと個性的な質感が生まれており、グループの最高傑作との評価も高い名作となっています。

  • BRAND X / MASQUES

    英国ジャズ・ロック・シーンを代表する技巧派バンド、78年作

    技巧派ミュージシャンが集まって結成したジャズ・ロック・バンド、ブランドXの3rdアルバム。

  • BRAND X / PRODUCT

    英ジャズ・ロック・シーンを代表する技巧派バンド、フィル・コリンズとロビン・ラムレイが復帰した79年作

    79年作5thアルバム。

  • BRAND X / DO THEY HURT ?

    凄腕ミュージシャンたちが集結した英国ジャズ・ロック最高峰グループ、80年作

    80年作6thアルバム。

  • BRAND X / IS THERE ANYTHING ABOUT ?

    フィル・コリンズ在籍最後となった82年作

  • BRAND X / X COMMUNICATION

    92年作

  • BRAND X / TIMELINE

    77年シカゴ公演&93年NY公演を収録、全19曲

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