2022年7月5日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
タグ: プログレ新鋭
こんにちは。
この「日々是ロック」コーナーは、直近で入荷した注目のタイトルや売れ筋の人気タイトルの新品CDをメインに、日替わりでスタッフがおすすめの作品をピックアップしてまいります。
ただ今の一押しプログレ作品と言えば、TEEの4thアルバム『TOTAL EDGE EFFECT』。05年から東京を拠点に活動するシンフォ・グループで、CAMELやCAMELに影響を受けた各地のグループ達を想起させるファンタジックでエレガントなアンサンブルが堪らないんですよね♪
今回は、そんなTEEの22年作からスタートして、現在注目のCAMEL系シンフォニック・ロック作を各地からセレクトしたいと思います☆
それでは出発!
このサウンドが日本から生まれるとは…。
フルートとギターとピアノを中心に紡がれるこれでもかとファンタジックでエレガントなサウンドは、CAMELやスペインのGOTIC、豪SEBASTIAN HARDIEあたりがお好きなら激オススメ。
というか、もう全美旋律プログレ・ファン必聴レベル!
なおTEEでギターを弾く米田克己氏は、アメリカの老舗アヴァン・プログレ・バンドFRENCH TVのメンバーとしても活躍中。FRENCH TVに関してはコチラをご覧ください!
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話題の21年作『ALL OUR FAILURES ARE BEHIND US』をリリースした米アヴァン・プログレの老舗グループ、FRENCH TVの足跡に迫ります!
続いての作品は、CAMELタイプどころかCAMELの現メンバーによるアルバムだけあって、CAMELタイプのシンフォとして最高の出来栄え!
盲目である事を少しも感じさせない、華麗なるマルチ・プレイが魔法のように組み合わさった音世界。
KGENESIS&CAMELを受け継ぐ、どこまでも瑞々しくファンタジックなメロディアス・シンフォニック・ロックに心躍ること間違いなし!
CAMELのキーボーディストに抜擢された才能が、持ち前の演奏技術とメロディセンスを惜しみなく注ぎ込んだ会心作!
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続いては、ニッチに東欧ベラルーシからの一押し作品をチョイス!
バスーン奏者/オーボエ奏者/打楽器奏者をゲストに迎え6年ぶりにリリースされた19年作2nd。
CAMELの豊かな情感はそのままにより緻密でテクニカルにしたような、ヴィンテージ色たっぷりのシンフォニック・ロックがもうとにかく素晴らしい。
なんと東欧はベラルーシ出身のグループ!
ラストはブラジルからお届け。同国美旋律シンフォの筆頭格ですね!
ブラジルはCAMELタイプのグループが結構いますが、本作はその中でもピカイチの完成度!
格調高くリリカルなピアノ&清涼感溢れるストリングス・シンセによる美しすぎるキーボードワークと、緩急自在に奔放なフレーズを奏でるロングトーンの伸びやかなギター。
とめどなく溢れるCAMEL譲りの美旋律と南米らしい甘美なメロウネスの調和が素晴らしい~。
いかがでしたか?気になる作品が見つかれば幸いです!
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ブラジルのグループ、99年の2nd。キーボードとギターを中心とするシンフォニック・ロック。格調高くリリカルなピアノと清涼感溢れるストリングス・シンセによる美しすぎるアンサンブルと、緩急自在に奔放なフレーズを奏でるロング・トーンの伸びやかなギター・ソロが印象的。音の一つ一つに生命を感じるような、全く無駄な音の無い精緻なアンサンブルは圧巻の一言。包み込むように優しく歌われるファンタスティックなヴォーカル・メロディも絶品で、インスト曲、ヴォーカル曲とも、主旋律の美しさは特筆ものです。演奏力、歌心ともにハイ・レベルな本格派グループ。名作。
05年の結成以来、関東を中心に活動する日本の5人組プログレ・バンド、22年4thアルバム。ドラムス/パーカッション、ベース/フレットレス・ベース、ギター、ピアノ/シンセ、フルート/ピッコロという編成で、ギタリスト米田克己は米老舗アヴァン・プログレ・バンドFRENCH TVのメンバーとしても活躍中。CAMELや、それを受け継ぐスペインのGOTIC、オーストラリアのSEBASTIAN HARDIEらが持つ、リリカルな軽やかさと溢れんばかりの叙情美を受け継いだ絶品インスト・プログレを楽しませてくれます。ズシっと重めに刻むタイトなリズム・セクションが持つ緊張感と、ひたすら美麗な旋律を紡ぐフルート、フルートに気品高い佇まいで寄り添うピアノ、A.Latimer+S.Hackettと言える優美さの中にエキセントリックなセンスを隠し持ったギターらのファンタジック&エレガントなプレイが一体となり、どこまでも流麗でありながら同時にアグレッシヴな強度の高さも感じさせる演奏がただただ素晴らしいです。上記したグループのファンのみならず、すべての美旋律プログレ・ファンに聴いて欲しいジャパニーズ・プログレの新たな傑作!
1980年英ノッティンガムシャー出身、生まれて間もなく病気で視力を失ったマルチ・ミュージシャン&コンポーザーで、現在はあのキャメルの鍵盤奏者としても活躍するPeter Jonesによるソロ・プロジェクト。タイトルのとおり「春」をコンセプトにした22年作!前作は弦楽クインテットとの共演によるバラード系アルバムでしたが、今作は元来のTMTらしさが抜群に発揮された、GENESIS&CAMELを受け継ぐどこまでも瑞々しくファンタジックなメロディアス・シンフォニック・ロックを展開します。シンセが柔らかに美旋律を描き、アコースティック・ギターが煌めき、フルートやサックスが色彩を加えるGENESIS譲りの英国的気品たっぷりのサウンドを土台に、エレキギターのプレイに象徴されるCAMELのメロウな叙情表現を合わせたような珠玉の音世界は、相変わらず感動的なまでにファンタスティック。そして何と言っても、MOON SAFARIばりに清涼感いっぱいでフックに富んだメロディを歌い上げる、Peter Gabrielを彷彿させつつどこまでもクリアな美声ヴォーカルがいつもながら絶品です。1曲目「Spring Fever」はそんなTMTの音楽性を凝縮したナンバーで、緑が豊かに芽吹いていくようなテーマ通りのイメージを喚起させる名曲。『Trick Of The Tail』に入ってそうな「Mad March Hare」やビリー・ジョエルばりのピアノ弾き語り「The Goddess And The Green Man」なんかも素晴らしい。そして15分に及ぶ最終曲ではバンドメイトである御大Andy Latimerが参加、天上に響くような極上ソロを提供していて聴きものです。改めて、GENESIS&CAMELファンにとっては奇跡のような逸材であることを見せつける傑作!
マルチ奏者2人にドラマーという編成の、東欧はベラルーシ出身のシンフォ・グループ。13年のデビュー作以来、バスーン奏者/オーボエ奏者/打楽器奏者をゲストに迎え6年ぶりにリリースされた19年作2nd。冒頭14分超の大作で、70年代プログレ・ファンなら早くもハートを鷲掴みされること必至!ジャジーで技巧的なリズム・セクション、クラシカルで清らかに鳴るピアノ、叙情溢れるオルガン、メロトロン(シミュレーション?)、流麗で色彩感いっぱいに駆け巡るギターらがファンタジックかつメロディアスに紡ぐ美麗なアンサンブル。そして大半でリードを取る麗しさとオーボエのような温かみをあわせ持ったアルトフルートのプレイが絶品です。まるでCAMELの豊かな情感はそのままに、よりテクニカルにしたような大変に素晴らしい一曲。各楽器とも途方もなくテクニカルなのですが、モダンなヘヴィさに寄らず常にヴィンテージな味わいがたっぷりなのが堪りません。随所でアンサンブルを格調高く彩るオーボエやバスーンもいい仕事です。比較的「陰」のサウンドという印象が強い東欧プログレにおいて、ここまで「陽」のエッセンスに満ちたスタイルで聴かせるバンドはほとんどこれまでいなかったはず。スペインのKOTEBELあたりにも匹敵しうる超実力派と言っていいでしょう。70sプログレ、特にCAMELファンは必聴の逸品です!
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