2021年10月13日 | カテゴリー:カケレコ新品棚お散歩隊,世界のロック探求ナビ
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新品棚をブラっとお散歩して気になるタイトルをまとめてご紹介させていただく「新品棚お散歩隊」、今回は「発掘作品」をささっと探してみたいと思います。
こちらは1973年に録音されるもお蔵入り、1995年にリリースされた20年ものの作品です。
■PATTO / MONKEY’S BUM
マイク・パトゥーのヴォーカル、パワフルでソウルフルで熱気ムンムンで最高です。オリー・ハルソールによるこれぞ英国なロックなギター、ジャジーなフレーズも適所に溶け込んでいて最高です。ホーンも加えたよりジャジーなアプローチや、しっとりとムーディーな楽曲にも、常にロックなニュアンスは巧みに残されており、職人芸な楽曲が豊富な全曲が本命級のカッコよさ。ここまでの作品がなぜ永い眠りにつくことになったのか、謎で仕方ありません。
つづいてはこちら、1972年に録音するもお蔵入り、2015年に日の光を浴びた40年ものです。
■FIELDS / CONTRASTS: URBAN ROAR TO COUNTRY PEACE
レア・バードのリーダーGraham Fieldが、元キング・クリムゾンのドラマーAndy McCullough(dr)らと結成し、71年に唯一作『FIELDS』を残したキーボード・トリオ。2nd用に録音されながら、お蔵入りとなっていた幻の音源です。クラシカルな格調高さの中に英国らしい幻想性や叙情性や牧歌性がにじむハモンド・オルガンをフィーチャーしたキーボード・プログレは変わらず魅力的で、優美なメロディと朗らかなヴォーカルもまた胸に響きます。Andy McCulloghによるタイトでいてふくよかなな歌心あるドラミングもまた聴きどころです。
続きましては1973年に録音され極少量のプライヴェート盤をプレスしお蔵入り、奇跡的に残っていたアセテート盤からリマスターし2015年にCD化された、こちらも40年ものの発掘作品です。
■WOODEN LION / WOODEN LION
ゆったりと沈み込むように鳴らされるリズム・ギター、ファズをたっぷりにフリーキーに垂れ流されるリード・ギター、気だるいヴォーカルとメランコリックなメロディ。時折、レッド・ツェッペリンのオリエンタルな曲を彷彿させるリズムのキメも飛び出し印象的。英サイケJULYからサイケ・ポップ感をなくしてダウナーにした感じのアンダーグラウンド臭ぷんぷんのサウンドが特徴です。でも、時折みせる素っ頓狂だったり牧歌的な表情が愛嬌のある、好盤です。
お蔵入り作品にちょっと興味がでちゃいましたら、こちらの記事からさらにたくさんのお蔵入り作品に出合っていただけます。
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いかがでしたか?
「新品」と聞くと、最近の作品ばかりに感じてしまうかもしれませんが、様々な背景をもった発掘タイトルやリイシュータイトルも沢山あるんですよね。
見慣れた散歩道も視点を変えれば知らなかった抜け道に出会えるように、新品棚でも知らなかったタイトルとの出会いが隠れているかもしれません。
たまには新品棚も覗いてみてあげてくださいね。
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