2021年4月23日 | カテゴリー:50周年記念連載企画「BACK TO THE 1971」,世界のロック探求ナビ
2021年にカケレコがお届けしている特別企画「BACK TO THE 1971」。
今からちょうど50年前、1971年に産み落とされた名盤を取り上げて、その魅力に改めて触れてみようというのがこの企画です。
ビートルズの活躍を中心としてロックに多様な表現が生まれた1960年代が幕を下ろし、60年代の残り香漂う1970年を経て、いよいよ新たな時代へと目を向けた作品が生まれていったのが1971年という時期。
英米ロックの名作はもちろん、欧州各国の重要作品も取り上げて、各作品の誕生日または誕生月に記事をアップしてまいります。
この機会に、ロックが最もまばゆい輝きを放っていた時代の作品達にぜひ注目していただければ幸いです。
それでは皆で、BACK TO THE 1971 !!!
今回ご紹介させていただくのはこちら、DOORの「L.A.WOMAN」です。
結果的にバンドの中心人物であったジム・モリソンが参加した最後の作品となってしまいました。
早速、DOORSについて、L.A.WOMANについて、ご紹介させていただきます。
ドアーズ(The Doors)は、アメリカ合衆国、ロサンゼルスで結成されたロック・バンドです。
UCLA映画科に通っていたジム・モリソン(Vo)とレイ・マンザレク(Key)が中心となり、別のバンドで活動していたロビー・クリーガー(Gt)とジョン・デンズモア(Ds)が合流、イギリスの著作家であるオルダス・ハクスリーの著書『知覚の扉(the doors of perception)』を元に「DOORS」と命名されました。
1967年1月にThe Doors(ハートに火をつけて)でデビュー、後にロック文学とも呼ばれる革新的で難解な詩とトリップしたような音楽の組み合わせが特徴。音楽やルックスなどがヒッピー層の ” ハートに火をつけて ” 、瞬く間に西海岸を代表するロック・バンドの1つとなりました。
71年にリリースされた6作目のスタジオ・アルバムです。
ドアーズの作品の中でも特にブルース色の濃い本作ですが、一方でそれまでのドアーズ作品には無かったスピード感のある軽快な曲も多く収録されています。
ほとんどの曲はデビュー・アルバム同様に一発録りに近い形式で録音され、ボーカルは浴室を使って収録されたと言う話もあるようです。
ジムは、本作の録音を終えるとパリに旅立ち他界、冒頭でお伝えした通り、本作は4人揃ったDOORS最後の作品となってしまいました。
全体的にパーティー・ロックンロール調の楽曲ですが、効果的に展開を変え、組曲風のナンバーとなっています。
流れるような心地良いメロディにジムのヴォーカル、鬼気迫る感じのジムもいいですがしっとりとしたジムもいいですね。
雨の音から始まり効果的に用いられる雷のSE、雨音のようなキーボード、雨音の間を抜けるように聞こえてくるボーカル、哀愁たっぷりなこの曲には直後のジム・モリソンの運命を予見しているようで胸にしみますね。
DOORSといえば、どうしてもロック史上でも有数のヴォーカリスト、ジム・モリソンの存在が大きいですね。
言動や行動などスキャンダラスな側面が注目されがちですが、優れた詩人でもありました。
ジム・モリソンが残した本作、ぜひお聴きいただければと思います。
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