2021年3月19日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ:
離合集散を繰り返しながら、半世紀にわたりプログレ・シーンの第一線を張って来た名バンドYES。
それだけの活動期間を誇るだけあって、YESファミリーと呼ぶべき巨大な人脈図が形成されています。
そんなYESで活動したファミリーたちのソロ・アルバムをカケレコ在庫を中心にピックアップ。
今回は、70年代黄金期の主要メンバーたちにフォーカスしましょう!
英プログレ界を代表する重鎮、YESのフロントマンが活動休止期に放った、宝石のような輝きを放つ76年ソロ第一作。
基本的に専任ヴォーカリストであるジョンが、およそ20種類もの楽器を操り単独で作り上げたというから驚きですよね。
絹のような質感のリュートの調べと、透明感溢れるシンセサイザーが作り出す神秘的な音像がひたすら素晴らしい。
YESの頃からの特徴だった、透明感溢れるヘヴンリー・ヴォイスはよりその透明度を増し、まるであの空の青さに吸い込まれてしまうかのよう。
そのヴォーカルの特性を強く生かす、HUMBLE PIE、BRAND X、英ジャズ・サイド等々から成るバンドによる、浮遊感ある心地よい演奏も聴きどころです。
全編を通してポジティブさと神秘的な空気に満ちた大変にジョンらしい好盤!
あくまで歌モノとして構築された楽曲群はポップスとして非常に聞き易いので、実はYESは苦手…という方もジョンの歌声が大丈夫ならきっと楽しめるはず。
同時期リリースのメンバーソロ群の中で最もYES色が強いのがスクワイアによる本作。
これを聴けば、彼こそがYESサウンドの根幹を作り上げていたことがよくわかるんですよね。
この曲後半での、YES時代と変わらないブラフォードとの超絶リズムセクションはただただ痛快無比!
他にもメル・コリンズ、ジミー・ヘイスティングス、パトリック・モラーツらが参加して色彩を加えます。
YESの初代ギタリストによる73年ソロ・アルバム。
ヤン・アッカーマン/フィル・コリンズ/スティーヴ・ハケット/ジョン・ウェットンらが参加。
インプロヴィゼーションをふんだんに盛り込んだテクニカル・フュージョン作品となっており、後任者に負けないテクニックとフレーズの冴えを見せます。
DETECTIVE、BADFINGERなど、数々のバンドを渡り歩いた彼ですが、ソロ・アルバムは発表していません。ですので事実上のリーダーバンドと言えるこのアルバムをチョイス。
熱いブルース・ハードを展開する唯一作にしてライヴ・アルバム。
YESでは比較的落ち着いた端正なプレイが印象的だった彼が、全編エネルギッシュかつスピーディにオルガンを弾きまくって結構ビックリします。
ポール・ガーヴィッツとのデュオでも知られるギター/ヴォーカルBrian Parrishも存在感抜群のプレイ&歌唱を披露。
ドラマーのソロ1作目にしてこの音楽的完成度の高さ。
さすがはプログレ界きっての人気ドラマー、ミュージシャンとしての素養がみなぎっていますよね。
ホールズワース、D.スチュワート、J.バーリンを迎えた演奏も言うまでもなく鉄壁だし、ソングライターとしての才覚も感じさせる名盤です。
YESの活動休止期に一斉に制作されたメンバーソロ。ハウの75年1stソロ作はもちろん多種多様なギターが躍動する彼らしさ満点の作風でした。
YESでも聴ける手癖フレーズ満載のエレキギター、時にフォーキーで素朴に時にバロック調で格調高い自在なアコギをフィーチャーした、おおらかな牧歌性と気品に満ち溢れたサウンドが素敵です。
全盛期のイエスをクラシック寄りに一気に寄せると?
ピアノ、オルガン、ムーグによるクラシカルなフレーズが躍動するキーボード・プログレの決定版!
アーサー王伝説という壮大なテーマにふさわしい、荘厳なオーケストラを交えた一大叙事詩。
この満ち溢れる英国的ロマンに熱くならないプログレ・ファンはいないでしょう。
YES『RELAYER』に参加したスイス出身の技巧派キーボーディスト。
YESのメンバーが一斉にソロ作をリリースするというプロジェクトの一環として制作された一枚ですが、その中でも最高峰の完成度を誇ると言える傑作。
“ブラジル三部作”と呼ばれる最初の作品だけに、陽気なラテン音楽のエッセンスが全編注入されているにもかかわらず、アカデミックで気品高い佇まいを崩さないスタイルが大変個性的です。
YESで活躍したビル・ブルーフォード&パトリック・モラーツが80年代に結成したデュオ、超絶技巧かつ有機的で楽しげな二人のインプロビゼーションが堪能できる85年来日ライヴの模様を収録!
YESの2代目ドラマー、アラン・ホワイトがYES休止期にリリースしたソロ作。
まさかのファンク/フリー・ソウルの名盤として知られますが、端正でドラマチック、かつ叙情的な哀愁みなぎるサウンドはプログレ/ブリティッシュ・ロック・ファンにもきっと刺さるはず。
近く、80年代以降の参加メンバーも追加予定です。どうぞお楽しみに☆
よろしければこちらの記事もどうぞ~。
【関連記事】
1969年からちょうど50年を記念して、70年代を代表する名バンドによる69年リリースのデビュー作をピックアップ。第七弾は、7月25日にリリースされたイエスの1st『Yes』!
【関連記事】
カケレコと皆様で作る企画の第3弾。今回は皆様にとって一番のイエスナンバーを挙げていただき結果をランキング形式で発表するという企画を実施。その結果を大発表いたします!
【関連記事】
「こわれもの」あたりの開放的でファンタスティックなYESサウンドが大好き!という方にオススメの作品をご紹介♪
スイス出身の技巧派キーボーディストであり、MAINHORSEやキーボード・トリオであるREFUGEEで活動後YESの名盤「Relayer」へ参加した人物の76年ソロデビュー作。時期的にはYESの「Relayer」をリリースし、まだ正式メンバーとして活動期のリリースとなった本作は、「Relayer」でもその個性を発揮した南米色やジャズ色をふんだんに取り入れたクロスオーバー・フュージョンの色濃い1枚。パーカッション・セクションの彩りやリズミカルな雰囲気が彼らしいものの、プログレッシブ・ロック然とした聴き所にも恵まれており、技巧的なキーボード・ワークが目を見張る傑作と言えるでしょう。
紙ジャケット仕様、SHM-CD、20年リマスター、オリジナル・インナースリーブ付仕様、ボーナス・トラック2曲、定価3143+税
紙ジャケット仕様、直輸入盤(帯・解説付仕様)、英文ブックレット付仕様、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック2曲、内袋付仕様、定価2700+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
若干黄ばみあり
BRITISH ROCK HISTORY ON CD VOL.12 CHARISMA、定価2427+税
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
ビニールソフトケースの圧痕あり、帯に小さい折れあり
イギリスを代表するプログレッシブ・ロックバンドYESの全盛期を支えたキーボーディストであり、そのクラシカルで大仰なキーボードワークで「こわれもの」や「危機」の多難な楽曲を彩ってきたアーティストの73年ソロデビューアルバム。時期的にはYESの「海洋地形学の物語」がリリースされ初めての脱退を宣言した時期ですが、その内容は、「ヘンリー8世の6人の妻」の名前をタイトルにした6曲で構成されたコンセプト作品であり、ピアノやオルガンをはじめ、メロトロンやRMIキーボード、モーグ・シンセサイザーをふんだんに使用。YES以上に彼のクラシカルなキーボードワークを堪能できる名盤です。
SHM-CD、14年デジタル・リマスター、定価1714+税
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
軽微なケースツメ跡あり
イギリスを代表するプログレッシブ・ロックバンドYESの全盛期を支えたキーボーディストであり、そのクラシカルで大仰なキーボードワークで「こわれもの」や「危機」の多難な楽曲を彩ってきたアーティストの75年作。今回は「アーサー王物語」というRick Wakemanらしいテーマを持ったコンセプトアルバムであり、混声合唱や大仰なオーケストラを従えシンフォニックに盛り上がる彼らしい作風となっています。シンフォニックなサウンドと同様に彼の個性であるポピュラリティーのあるメロディーに恵まれており、非常に聴きやすい名盤となっています。
元YESのキーボーディストTony Kayeが中心となり結成されたイギリスのプログレッシブ・ロックグループの72年デビュー作。デビュー作にしてライブ作という異色の内容となっており、当時彼らが前座を務めていた「YESSONGS」レコーディング前のYESの機材をJon Andersonの提案によって使い、ライブ録音が行われました。その内容はブルージーなギターワークとTony Kayeのオルガン、メロトロンで聴かせるブリティッシュ・ハード・ロックであり、ライブ作と言うこともあって強烈なドライブ感あるダイナミックなサウンドが収録されています。
コメントをシェアしよう!
カケレコのWebマガジン
60/70年代ロックのニュース/探求情報発信中!