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【ヨーロピアン・ロック・フェス関連特集】現代メロディアス・シンフォの最高峰、スウェーデンの新鋭MOON SAFARI(ムーン・サファリ)を特集!

こんにちは、カケレコ・スタッフ佐藤です。

来年一月に開催される「ヨーロピアン・ロック・フェス」に向けて、現在フェスに参加する4組のアーティストの特集をお送りしております。

今回はカケレコでも一押ししている北欧スウェーデンの新鋭、MOON SAFARI(ムーン・サファリ)をピックアップしてまいります。

05年にデビューして以来、00年代以降のメロディアス・シンフォ・バンドの中では最高峰と言うべきメロディ・センスと卓越したコーラス・ワークによって一躍人気を集めた新鋭バンドで、これまでにスタジオ作3枚とライヴアルバムを発表している北欧プログレ一の注目株。それでは各アルバムの紹介を交えつつ彼らの足跡をたどってみたいと思います。

MOON SAFARIはスウェーデンの北部に位置する都市シェレフテオ出身のメンバーによって03年に結成されたプログレッシヴ・ロック・バンドで、結成当時のメンバー構成はキーボード/リード・ヴォーカルのSIMON AKESSON、アコースティック・ギター/リード・ヴォーカルのPETTER SANDSTROM、ギターのANTHON JOHANSSON、ベースのJOHAN WESTERLUND、ドラムスのTOBIAS LUNDGRENの5人組でした。メイン・コンポーザーはリード・ヴォーカルを担当するSIMONとPETTERが務めており、ベースのJOHANも作曲に名を連ねることがあるようです。

結成後、さっそくレコーディングしたデモがスウェーデンの大御所プログレ・バンドFLOWER KINGSに在籍するKEY奏者TOMAS BODINに認められ、05年にはBODINによるプロデュースの下、デビュー作を発表する運びとなります。

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デビュー作『DOORWAY TO SUMMER』はバンド自身が設立したBLOMLJUDレーベルからのリリース。その音楽性は、随所にFLOWER KINGSからの影響を感じさせながらも、それをバンドの持ち味である透き通るようなメロディと淡く繊細に描かれる優美なアンサンブルが包み込む、聴き心地抜群のシンフォニック・ロック。

煌めくアコギ、流麗に響き渡るシンセ、瑞々しいピアノ、リリカルなフルートらによるドリーミーなアンサンブルと、それに寄り添う息を呑むほどに美しいコーラス・ワークが何とも素晴らしい、まさに非の打ち所のないメロディアス・シンフォを展開します。

プログレ・バンドであることを示す24分に及ぶ長尺曲も収録されているのですが、大仰な演出に頼ることなく、あくまでパストラルでドリーミーな世界観をもったアンサンブルを巧みに織り上げていくことによって、楽曲をドラマティックに盛り上げていくところにも非凡なセンスを感じさせます。

デビュー作にしてこれだけのハイレベルな作品をモノにした彼ら。続く2作目は一体どのような作品となるのか、この時点で大いに期待を寄せていたプログレ・ファンも少なくなかったことと思います。

この1st発表後、ギタリストのANTHON JOHANSSONがバンドを脱退し、スウェーデンのヴィンテージ・プログレ・バンド、ブラック・ボンゾに加入するという出来事がありました。後任のギタリストにはSIMONの弟であるPONTUS AKESSONが収まり、バンドは2ndアルバムの制作に入ります。

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そうして08年に発表された第2作『BLOMLJUD』は、前作からの3年という歳月やメンバーチェンジによる影響をまるで感じさせない、全編にわたり美しく叙情的なメロディと溌剌とした演奏に満ち溢れた作品に仕上がりました。

「FLOWERSOUND」という意味を持つタイトルの通り、花をテーマにCD2枚にわたって展開されるシンフォ絵巻は前作以上のダイナミズムをもって聴き手へと押し寄せてきます。ドリーミーな世界観はそのままに、音の輪郭が強まりよりロック的な躍動感が増した作風に、多くのプログレ・ファンが唸らされたことでしょう。

前作を上回る30分超もの長尺曲も見事な構築性で一気に駆け抜けます。ともすれば冗長になりがちな2枚組の尺を、圧倒的なメロディ・センスと艶やかな叙情美を放つ演奏、そして鉄壁のコーラス・ワークで埋め尽くした傑作と言う他ない一枚。この時点で多くのリスナーが彼らの実力がまぎれもなく本物であることを確信したはずです。

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そしてさらに2年を経た2010年、新たなメンバーであるSEBASTIAN AKESSONを迎え6人組となったMOON SAFARIは、出世作とも言うべき3枚目のアルバムを発表します。『LOVER’S END』と題された本作は、前作で聴かれた躍動感溢れるアンサンブルをさらに磨き上げ、普遍的なロック・ミュージックへと歩みを進めた作品で、洗練を極めたしなやかなアンサンブルにますます冴えわたるコーラス・ワーク、淡い感傷を秘めたメロディが聴き手の心を震わせる、まさに珠玉の名作となっています。

もはやプログレ、あるいはロックという枠組みを超えて、音楽そのものの持つ素晴らしさを感じずにはいられない一枚。
この音楽をプログレ・ファンだけのものにしておくのは勿体無い!と、心の底からそう思わせる作品です。

この作品をもって国内盤が発売され、日本の多くのプログレ・ファン、ひいてはロック・ファンにもその素晴らしい音楽が届くようになりました。決して目に見えて人気が高まってきているわけではないものの、この内容からすれば現在着実にファンを増やしていることが想像されます。

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さらに2012年、アメリカでの公演を収録した2枚組ライヴ盤『GETTYSBURG ADDRESS』も発表され、スタジオ作に劣らぬその高い演奏能力と巧みなアレンジセンスがプログレ・ファンの知るところとなりました。選曲も名曲満載のベスト盤的なセレクトがされており、観客の一人になった気分でそのサウンドに身を委ねれば、おそらくスタジオ作を初めて聴いた時と同等かそれ以上の感動が湧き起こるはず。

MOON SAFARIのこれまでの歩みを振り返ってまいりましたが、彼らの音楽が持つ魅力を感じていただけましたでしょうか。初めて彼らの音楽に触れるという方にもすでにその感動を経験した方にも、彼らの素晴らしさを一層実感していただけたら幸いです。

そして来年1月には、彼らの作品が私たちにもたらした感動をとうとう生で味わえるチャンスがやってきます。
彼らの紡ぎだす音楽に心を動かされた方にとっては、最高の贈り物と言える「ヨーロピアン・ロック・フェス」でのライヴ・パフォーマンス、私も皆さん共々今から心待ちにしたいと思います。

その他の「ヨーロピアン・ロック・フェス」参加バンド特集はこちら!
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http://kakereco.com/blog/?p=5041
TRETTIOARIGA KRIGET
http://kakereco.com/blog/?p=5078
FLOWER KINGS
http://kakereco.com/blog/?p=5119

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