2020年10月22日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
スペンサー・デイヴィス・グループにおけるソウルフルな歌声とオルガン演奏で、一躍英国のトップ・ミュージシャンの一人となった天才スティーヴ・ウィンウッド。そしてクラプトンやジョージ・ハリスンらと共にブリティッシュ・スワンプ・ロックを拓いたギター名手デイヴ・メイスン。
その二人がタッグを組んだスーパーグループと言えばトラフィックですよね。
とはいえそのサウンドは、スーパーグループという言葉から想起される派手なものではなく、フォークやスワンプ、ルーツ・ミュージックを自在に取り入れた「いぶし銀」と呼ぶべき大変味わいあるものです。
そこがまた英国のグループらしい懐の深さなのかもしれませんね。
それにしてもこのジャケ、なんかもう最高じゃないですか?ロックのジャケットの中で一番好きかも。
今回は、そんなトラフィックが大好きという方におすすめしたい作品をご紹介したカケレコのコンテンツをご紹介いたしましょう!
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いかがでしたか?みなさまの新たな作品との出会いに繋がれば幸いです。
天才スティーヴ・ウィンウッドがデイヴ・メイソン、ジム・キャパルディなどと組んだグループ。68年作2nd。1stでのサイケ色は無くなり、シンプルなフォーク・ロック・サウンドになったことで、演奏の巧みさ、バンドが持つ絶妙なグルーヴが際立っています。デイヴ・メイスンの作曲センスも特筆もので、特に「Feelin’Alright?」は、後のソロ作を彷彿とさせる憂いのあるメロディとシンプルながらメロディの魅力を倍増させるギターワークが堪能できる名曲。
STEVE WINWOOD、DAVE MASONという両雄並び立たずな、関係の中でその摩擦力を音楽の原動力に変えて来た彼らの名盤の誉れ高い70年発表、通産4作目。表題曲「JOHN BARLEYCORN MUST DIE」は擬人化された大麦について歌われる英国のトラッド・ソング。ジョン・バーリコーン(大麦)は一度刈り取られなければならない。その後、美酒となって人々に幸福をもたらすと歌われるこの歌こそが、一度は解散しながらも再び相見えた、新生TRAFFICの姿勢を象徴しているかのようです。オルガン、サックス、パーカッションと月並みなロック編成を大きく離脱し、むしろジャズ・コンボのような柔軟さで、インストから幕を開ける今作は、来るべき80年代以降のジャンル混淆時代の突入を予見しているかのようです。
紙ジャケット仕様、99年マスター採用、ボーナス・トラック4曲、定価2039+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
帯中央部分に若干色褪せあり
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