2019年8月20日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
こんにちは。スタッフ増田です。
SOFT MACHINEのような知的でテクニカルなジャズ・ロックと、CARAVANのような柔らかくポップ・フィーリング溢れるサウンドという二つの表情を持つカンタベリー・シーン。
今回は後者、カンタベリー・ロックのポップでユーモラスな側面を際立たせた世界各国の新鋭ジャズ・ロック・バンドをご紹介してまいりましょう。
CARAVANやロバート・ワイアット、ケヴィン・エアーズのソロなどが好きな方は是非是非チェック!
まずはノルウェー出身の新鋭ジャズ・ロック・バンドの19年作2ndから。
ジャズ、ポスト・ロック、浮遊感あるサイケを混ぜ合わせたような、洒脱でファンタジックなアンサンブルが良いなあ。
ポップな中にもテクニカルな切れ味を覗かせたり仄かな翳りを孕んでいたりと、カンタベリー・ファンは勿論、70年代ブリティッシュ・ロック・ファンの心にも刺さる逸品!
言うなれば、『現代の10cc×初期ソフト・マシーンやハットフィールド』!?
60~70年代ブリティッシュ・ロックのエッセンスをモダンに調理した、ノスタルジックながらも瑞々しいサウンドが素晴らし~。
英国ロックへの愛情溢れるイタリアのサイケ・ポップ・プログレ新鋭、デビュー作に続く19年作2nd!
デイヴ・シンクレア直系のオルガンをフィーチャーしたカンタベリー・テイストに、荘厳でスペーシーなジャーマン・シンフォが混ざり合ったみたい。
ブラジルのジャズ・ロック・グループMAHTRAKのキーボーディストによるプロジェクト19年作なのですが、往年のプログレに通ずるファンタジックさに溢れていてGOODです。
こちらはノルウェー産ジャズ・ロックの18年作。
まるでポスト・ロック meets 初期キャラヴァン!?
知的でシャープな演奏と70年代的な人懐っこいメロディを同居させるこのセンス、凄いです。
カンタベリー・ミュージックとチェンバー・ロックをお洒落でモダンに昇華して、さらに地中海の風を吹かせたような感じ!?
緻密な変拍子を駆使しつつもポップに駆け抜けるアンサンブルがどこまでも心地良い、シチリア出身グループの18年作。
カリフォルニア発ジャズ・ロック・バンドの17年作2nd。
ゴングばりの強度と緩急自在さで聴かせるジャズロックをベースに、カンタベリー風の芳醇なホーンセクションとスラップハッピーみたいな浮遊感あるメロディをミステリアスに歌う女性ヴォーカル。
デビュー作と共に、知的で個性満点のサウンドを聴かせる見事な一枚。
XTC~スタックリッジ~キャラヴァン~10ccから影響を受けたって…最高じゃないか。
英ブリストル出身のプログレッシヴ・ポップ・バンド、どこか懐かしくも鮮烈で痛快なサウンドを聴かせる17年作!
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世界のチェンバー/アヴァン系の先鋭的なバンドを多く輩出しているAltrOckレーベルよりデビューした、カリフォルニア出身アヴァン・ジャズ・ロック・バンドによる待望の17年作2nd。前作『RAINBRO』では女性ヴォーカルを擁しカンタベリー・エッセンスをたっぷり含んだポップな音作りがたまらない個性派ジャズ・ロックを聴かせた彼らですが、本作でもその唯一無二のサウンドは健在です。全盛期ゴングばりの強度と緩急自在のしなやかさで聴かせるジャズ・ロックをベースに、カンタベリー風の芳醇かつ流麗なホーン・セクションとスラップ・ハッピーあたりを彷彿させる浮遊感あるメロディをちょっぴりミステリアスに歌う女性ヴォーカル。演奏自体は角の立った硬派なジャズ・ロック・テイストがあるのですが、一貫して軽やかなポップ・エッセンスが効いており、無骨な印象は一切与えないハイセンスなサウンドメイクが相変わらず素晴らしすぎます。前作を気に入った方は勿論、カンタベリー・ロック・ファン、ゴング・ファン、スラップ・ハッピーのファンも「これはっ!」となること間違い無しの一枚に仕上がっています。
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