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<ロック黄金時代回想企画>1969年デビュー・アルバム特集Vol.5 ー STRAWBS『STRAWBS』

こんにちは。スタッフみなとです。

3月より連載中の特集「ロック黄金時代回想企画【1969】」。

ちょうど今から50年前、ロックが多様なスタイルへと細分化していく転換期と言えた1969年に着目し、ロック史に名を残す重要アーティスト達による69年デビューアルバムを連載形式で取り上げていきます。

今回は、1969年5月に発表された、ストローブスのデビューアルバム『STRAWBS』です!

英国フォーク・ロックの代表的グループとして、50年以上も活動を続けるSTRAWBS。

まずは、バンド結成までのいきさつから紐解いてまいりましょう。

幼なじみのデイヴ・カズンズとトニー・フーパー

1950年代のロンドン西部、ハウンズロー。

後にSTRAWBSを結成するDave CousinsとTony Hooperは近所に住んでおり、10代の時から友達でした。

2人で自転車を漕いで、英国民謡の研究センター、セシル・シャープ・ハウスを訪れて多くの録音を聴いたり、ロンドンのレコード店に行ったりしていたそうです。

ジャグ・バンド、GIN BOTTLE FOUR

やがて2人は、その頃イギリスで広がっていたスキッフル・ブームの影響を受け、ジャグ・バンドGIN BOTTLE FOURを結成します。

地元のパーティーで演奏したり、スキッフル・コンテストに出場したりしていました。

彼らは次第にブルース、フォーク、ブルーグラスを志向するようになります。

ブルース・シンガーLead Bellyや、フォーク・シンガーEwan MacCollやPeggy Seeger、Rambling Jack Elliott、Woody Guthrie、ブルー・グラス・ミュージシャンのBill Cliftonなどから大きな影響を受けたそうです。

進学で一時、離れ離れに

60年代初め、進学によって2人は離れ離れに。

Dave Cousinsは3年間レスター大学で統計学と純粋数学を学び、Tony Hooperはロンドンのブルネル大学で電気工学を研究していました。

Tonyの母親は、Daveとつるんでミュージシャンになろうとしている息子をとても心配していたので、2人の学校が別々になってホッとしたそうです。

しかし2人は休暇になると一緒にフォーク・クラブで熱心に演奏していました。

ブルーグラス・バンド、STRAWBERRY HILL BOYS

1963年の終わり頃、Dave CousinsはTony Hooperにマンドリン奏者のArthur Phillipsを引き合わせ、1964年にブルーグラス・バンド、STRAWBERRY HILL BOYSを結成します。

この頃Dave Cousinsはまだ曲を書いたことが無く、FLATT & SCRUGGSやSTANLEY BROTHERSなど、アメリカのブルー・グラス・バンドの楽曲を演奏していました。

やがてArthur Phillipsはバンドを去り、ダブル・ベース奏者、Talking John Berryが加入。1年ほど3人で活動したのちにJohn Berryもバンドを辞め、一時Dave CousinsとTony Hooperはデュオとして活動します。

1965年には、世界で最も長く続いているフォーク・フェスティバルの一つ、ケンブリッジ・フォーク・フェスティバルの記念すべき第一回目にも出場しました。

1966年にDave CousinsとTony Hooperは、ロンドン西部ハウンズローのDaveの家から100ヤード足らずの場所に、自分たちのフォーク・クラブ、White Bearを設立。

White Bearで演奏する中で、次第にオリジナル曲が増えていきます。

SANDY DENNYとの出会い

1967年に、彼らはバンド名を「STRAWBS」と短縮。

ハムステッドのフォーク・クラブで会ったダブル・ベース奏者のRon Chestermanをバンドに引き入れ、再びトリオとなりました。

そしてとある夜、Dave Cousinsはロンドン西部のフォーク・クラブ「Troubadour」でSandy Dennyを見かけます。

白いドレスに麦わら帽子をかぶり、ギブソン・ハミングバードを抱えて天使のように歌うSandy。

Daveはいたく感動し、すぐに彼女をバンドに招待。Tonyにもすぐさま電話しました。

ちなみにサンディの死後、Daveはこの夜の彼女との出会いを「Ringing Down the Years」という楽曲に書いています。

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「Ringing Down The Years」より

We met when you were still a girl
In nineteen sixty eight
You wore a white dress and a hat
I touched the hand of fate
Your sweet voice took my breath away
Your smile lit up your face
You still had both feet on the ground
I was out in space

↑Sandyに会ったのは「68年」とありますが、Daveの記憶違いで実際には67年だそうです。

SANDY DENNYとコペンハーゲンでレコーディングするも、お蔵入り。

さてこの年の夏、Sandyを迎えたSTRAWBSはデンマークのコペンハーゲンでレコーディングをしました。

のちにSandyの代表曲となる「Who Knows Where The Time Goes」も収録。

この録音はレーベルとの契約が上手くいかずお蔵入りになり、1973年に『ALL OUR OWN WORK』としてリリースされることとなります。

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Sandyは、ボーカリストとしてもっと成長出来るバンドを探していたのですが、どうやらそれはSTRAWBSでは無かったようです。68年5月に彼女はジュディ・ダイブルの後任として、フェアポートコンヴェンションへ加入します。

SONJA KRISTINAが一瞬だけ参加していた

Sandyが去ったあと、Sonja Kristinaが一時STRAWBSで歌っていました。

ロンドン西部のフォーク・クラブ「Troubadour」で歌い、ミュージカル「ヘアー」で役も演じていたSonja。

Daveたちは、彼女にSandyの後任としてSonjaに加入してもらいたかったようですが、数回のセッションで終わってしまいました。

STRAWBS、A&Mよりデビュー

デンマーク録音で知り合ったレコード会社の社員が、A&MレコードにSTRAWBSのデモ・テープを渡していました。

それをA&M側が気に入り、1968年4月、STRAWBSは英国人アーティストとして初めてA&Mと契約。

1968年6月21日、シングル「Oh How She Changed」をリリースします。

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プロデューサーは、のちにエルトン・ジョンの作品のプロデュースで名を馳せるGus Dudgeon。

当時Tony Hooperの階下に住んでいて、Deccaレコードのエンジニアをしていたそうです。

アレンジはTony Viscontiが担当しています。

この2人をそのまま起用し、1stアルバムを録音しました。

さて、いよいよアルバム『STRAWBS』です。

1969年5月、デビューアルバム『STRAWBS』

このアルバムの特徴

①この時期だけのサイケデリック色

②TonyViscontiの華麗なアレンジ

③溢れる英国情緒

①この時期だけのサイケデリック色

♪The Man Who Called Himself Jesus

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2ndシングルとなった楽曲。

会話のSEが始まり、おや?と思っていると次第にアコギがかき鳴らされ、ドラムとベース、Daveの特徴的なボーカルが響くサイケデリック・ポップに。

Nicky Hopkinsの流れるような繊細なピアノと豊かなコーラスも素晴らしく楽曲を盛り上げており、アルバムのオープニングにふさわしい一曲です。

この楽曲は、「俺はJesusだ」と話す男に遭遇したDaveの友人の出来事を基にしているそうで、家庭環境のために宗教的にも複雑だったDaveを深く考え込ませたそうです。

歌詞の内容が物議を醸したためBBCでは放送されませんでした。

♪Tell Me What You See In Me

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タブラやシタールなど、中近東の楽器を使用したサイケデリックな楽曲。

69年というこの時期のSTRAWBSだけで聴けるサウンドです。

②TonyViscontiの華麗なアレンジ

♪Pieces Of 79 And 15

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ティラノザウルス・レックスやデヴィッド・ボウイのプロデュースで有名なトニー・ヴィスコンティ。

煌びやかなストリングスアレンジなどが特徴のトニーですが、今作では「Musical Vibrations」としてクレジットされています。

この曲のアレンジはトニーによるものだそうで、左右に揺れ動くメロトロンの音がストレンジな味わいを付けています。

♪Or Am I Dreaming?

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アコギやフルートの繊細な調べから、次第に華やかでドラマティックなサウンドに変化する様が見事です。

③溢れる英国情緒

♪All The Little Ladies

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この作品で忘れてはならないのが、牧歌的な英国の田園風景が広がるフォーク商品です。

トニー・フーパー作の楽曲です。

♪All The Little Ladies

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こちらはデイヴ・カズンズ作。リード・ヴォーカルはトニー・フーパ―です。

トニーのボーカルは、個性的でアクの強いデイヴのヴォーカルとはまた違い、繊細でとことん優しく、素晴らしいです。

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いかがでしたしょうか。50年前にこんなに素晴らしい作品が生まれていたのですね。


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