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<ロック黄金時代回想企画>1969年デビュー・アルバム特集Vol.3 ー CHICAGO『CHICAGO TRANSIT AUTHORITY』

こんにちは。スタッフみなとです。

今年のカケレコでは「ロック黄金時代回想企画【1969】」と題した企画を開催!

ちょうど今から50年前、ロックが多様なスタイルへと細分化していく転換期と言えた1969年に着目し、ロック史に名を残す重要アーティスト達による69年デビューアルバムを連載形式で取り上げていきます。

さて、第3弾となる今回のデビュー・アルバムは・・・

1969年4月28日にリリースされた、シカゴ(CHICAGO TRANSIT AUTHORITY)による1st『CHICAGO TRANSIT AUTHORITY(シカゴの軌跡)』です。

デビューまでの経緯

60年代後半、イリノイ州シカゴにあるデ・ポール大学。

このカトリック系の名門私立大学に通っていた学生を中心として、シカゴの前進バンドが結成されました。

中心となったのは、ウォルター・パラゼイダー(木管楽器)、テリー・キャス(ギター、ボーカル)、ダニー・セラフィン(ドラム)の3人です。

(↑1967年、デ・ポール大学のキャンパスで寛ぐ学生たち)

ウォルター・パラゼイダー

1945年3月14日、シカゴ生まれ。

9歳からクラリネットを始め、デ・ポール大学ではクラシック・クラリネットの学位を取得するもサックスに転向。

ビートルズの「Got To Get You Into My Life」に衝撃を受けたパラゼイダーは、やがてホーン・セクションを組み合わせたロック・バンドの結成を目論むようになります。

パラゼイダーの旧知の友であるテリー・キャス、ダニー・セラフィーンと共に、バンド活動を共にします。

テリー・キャス

1946年1月31月、イリノイ州シカゴで生まれたテリー・キャス。

ドラムを演奏する兄やバンジョーを演奏する母親に囲まれ、自然と音楽の道へと進んでいきました。

ギター、ベースと習得し、地元のバーで演奏。10代の頃からウォルター・パラゼイダーとは親友で、ドラムのダニー・セラフィンと共にバンド「ミッシング・リンク」などで活動していました。

ダニー・セラフィン

1948年8月28月イリノイ州シカゴ生まれ。

ドラマーだった叔父の影響で、9歳でドラムを始め、12歳の頃すでにロック・バンドで活動。

15歳の時に、バンドのオーディションでウォルター・パラゼイダーとテリー・キャスに会いました。

デ・ポール大学ではパーカッションを専攻し、バディ・リッチ、トニー・ウィリアムズ、エルヴィン・ジョーンズなどのジャズ・ドラマーも独自に研究していました。

1967年2月15日、「シカゴ結成の日」

上記3人に、デ・ポール大学に通っていたジェームズ・パンコウ(トロンボーン)、リー・ラウネイン(トランペット)、シカゴのルーズベルト大学で音楽を学んでいたロバート・ラム(キーボード、ボーカル)が加わり、バンド「ビッグ・シング」を結成。

1967年2月15日、ウォルター・パラゼイダーのアパートにみんなで集まり、「バンドの為に生活とエネルギーを注ぎ込む」ことを誓います。

当初は、カバー曲を中心にクラブ回りをしていたそうです。

敏腕プロデューサー、ジェームス・ウィリアム・ガルシオ

67年8月、そんな彼らに目を留めた一人の男がいました。ジェームス・ウィリアム・ガルシオです。

1945年7月18日、シカゴ生まれのジェームス・ウィリアム・ガルシオはウォルター・パラゼイダーと同じデ・ポール大学出身で、10代からギタリストとして活躍していました。

フランク・ザッパ率いるマザーズ・オブ・インヴェンションでギターを弾いたり、コロンビア・レコードL.A.部門のプロデューサーとしてバッキンガムズを手掛けヒットを飛ばしたり、ブラッド・スウェット・アンド・ティアーズも手掛けたりする、ブラス・ロックの立役者とも言える敏腕プロデューサー。

彼らの魅力をいち早く嗅ぎ付け、マネジメントを買って出るのです。

ピーター・セテラ

1967年12月、さらにもう一人の男が加入します。

1944年9月13日、シカゴ生まれのピーター・セテラです。
当時ピーター・セテラは、シカゴで人気を博していたバンド、「エクセプションズ」にベース/ボーカルで在籍してました。

その頃、シカゴの前進バンド、ビッグ・シングが必要としていたのはベース奏者とテナー・ボーカル。

ビッグ・シングはそれまで、ベース音をロバート・ラムのオルガンのベース・ペダルでまかなっており、またボーカルはロバート・ラムとテリー・キャスの低音ボーカルのみでした。

そんなビッグ・シングの需要にぴたりと合致したのがピーター・セテラだったのです。

1967年12月、テリー・キャスに紹介されたピーター・セテラは、ビッグ・シングの演奏を見て感銘を受け、加入することを決意します。

ロサンゼルスへ

1968年6月、オリジナル曲を書き溜めていたバンドは、プロデューサーのジェームス・ウィリアム・ガルシオの勧めでカリフォルニア州ロサンゼルスに移住。

コロンビア・レコードと契約し、バンド名を「CHICAGO TRANSIT AUTHORITY」に改名します。

メンバーが学生時代に使っていたバス路線にちなんだものだそうです。日本で言えば「東京都交通局」「名古屋交通局」といった感じでしょうか。

やがて本物のシカゴ交通局から訴えられ、「CHICAGO」となります。

ウェスト・ハリウッドのナイト・クラブ、ウィスキー・ア・ゴーゴーでジャニス・ジョプリンやジミ・ヘンドリクスの前座などを務めました。

そして1969年4月28日、『CHICAGO TRANSIT AUTHORITY』をリリース。

デビュー作『CHICAGO TRANSIT AUTHORITY』

新人バンドとしては異例の2枚組デビュー作『CHICAGO TRANSIT AUTHORITY』。

録音はたったの10日間、1曲を除きすべてオリジナル曲。

そしてこのデビュー作から3作連続で2枚組アルバムを発表しているというのだから、バンドの創造力がみなぎってきたことが伺えます。

さっそく聴いてまいりましょう。

アルバムの効きどころを3つピックアップいたしました。

1、大胆かつ整然としたホーン・セクション

2、テリー・キャスのワイルドなギター

3、69年という時代を表した歌詞

1、大胆かつ整然としたホーン・セクション

Introduction

試聴 Click!

アルバムの冒頭を飾る曲。

トランペット、トロンボーン、サックスが、厚みある鋭いサウンドで切り込み、これから始まるアルバムへの期待が否応なく高まります!
そのホーン・セクションは、テリー・キャスのワイルドなギターとボーカルを決して邪魔することなく、美しく調和しています。

ブラス・アレンジを手掛けているのは主にトロンボーンのジェームズ・パンコウで、目まぐるしく変わるリズムの中で効果的にブラスを配置しています。

唯一ソロをとるのは2:58位からのトランペット・ソロ。
柔らかく伸びの良いその音は非常に心地よく、うっとりとさせられます。

Questions 67 And 68

試聴 Click!

1969年7月3日に1stシングルとしてリリースされた「Questions 67 And 68」。

冒頭から厚みあるふくよかなホーン・セクションが鳴らされ、やはりテリー・キャスのギターと好バランスです。

この曲ではピーター・セテラがリード・ボーカルをとっていて、テリー・キャスとはまた違ったマイルドな味わい。

聴きどころは、急激にリズムが速度を上げる中間部。高音域、中低音域をくまなくカバーしながら吹き出される、躍動感あるホーン・セクションに胸打たれます。

ライヴバージョンでもどうぞ。

試聴 Click!

2、ジミヘンも認めた、テリー・キャスのワイルドなギター

Poem 58

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ファンキーなカッティングから始まり、ダニー・セラフィンとピーター・セテラのうねるリズム・セクションの上の豪快なギター・ソロ。太く荒削りで、歌心を感じるギターです。

テリー・キャスはヴェンチャーズに最も影響を受け、貧しい家庭環境のなか、独学でギターを習得しました。

68年にロサンゼルスのウィスキー・ア・ゴーゴーでテリー・キャスの演奏を聴いたジミ・ヘンドリックスは、「自分のギターより良い」と言っていたそうです。

Free Form Guitar

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フィードバック奏法を多用した、ノイズまみれの6分強。圧倒されてしまいます。

初期シカゴにおいて存在感の大きかったテリー・キャスですが、1978年1月23日、銃の暴発事故で帰らぬ人となります。31年という短い生涯でした。

テリー・キャスの死にバンドは多大なるショックを受け、音楽性も変わっていくこととなります。

3、69年という時代を表した歌詞

Does Anybody Really Know What Time It Is

試聴 Click!

ジャズ・ピアノの後の切れ味鋭いホーン・セクション。そしてロバート・ラムのソフトなヴォーカル。

そこで歌われるのは、ロバート・ラムによる69年という時代を反映した歌詞です。

いったい現実を把握している者はいるんだろうか
誰も気にしてないのか
だとしたら 僕たちには
嘆く時間はたっぷり

ベトナム戦争が泥沼化し、公民権運動が広がる激動の時代であった69年。
そんな最中に放ったデビュー作として、今作は社会的な視点を持った、鮮烈な内容でした。

今は何時か聞いてきた男に対して、「いったい現実を把握している者はいるんだろうか」と答える歌詞。

混迷を極めるなか自分を失い、時代に流されている人々を批判しています。

後の「素直になれなくて」などのAOR路線の彼らを考えると驚くような内容ですが、敏感に時代を感じ、その時のリスナーに響くものをベストなタイミングで提供することの出来る、優れたバンドであると言えるのではないでしょうか。


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