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<ロック黄金時代回想企画>1969年デビュー・アルバム特集Vol.1 ー LED ZEPPELIN『LED ZEPPELIN』

こんにちは。スタッフ増田です。

早くも年明けから3か月が経ちましたが、今年は2019年。かの伝説的大型ロック・フェスティバル、ウッドストック・フェスティバルが行われ、ロックという音楽がさらに大きな変動を迎えようとしていた1969年からちょうど50年という記念すべき年ですね。

エルヴィスやビートルズ、そしてフラワー・ムーヴメントが生んだサイケデリック・ロックが世の中を席巻した60年代から、ハード・ロック、そしてプログレッシヴ・ロックの70年代へ。この1969年には、それまでの60年代には無かった革新的な音楽性を持ち、その後の70年代を象徴していく数多くのバンドが華々しいデビューを迎えた「誕生の年」でもあります。

そこで今年のカケレコでは「ロック黄金時代回想企画【1969】」と題した企画を開催!ここカケレコWEBマガジンにおいては、1969年にデビューした様々なバンドのデビュー・アルバムを毎月ご紹介してまいります。どうぞお楽しみ下さい♪

さて、第一弾となる今回のデビュー・アルバムは・・・米国で1969年1月12日、英国では同年3月28日にリリースされたレッド・ツェッペリンによる1st『LED ZEPPELIN』です。

デビューまでの経緯

大音量のバンド・サウンドが生み出すヘヴィさと華やかさ、そしてブルースからトラッド、東洋音楽までもを内包した高度な音楽性で、70年代を通して世界中で圧倒的な人気を誇ったブリティッシュ・ハード・ロックの王者、レッド・ツェッペリン。そんな彼らの核となるのが、ご存知エリック・クラプトンやジェフ・ベックと並びギタリストの頂点に挙げられるミュージシャン、ジミー・ペイジの存在ですね。

60年代から売れっ子セッション・ギタリストとして名を馳せ、活動時英国で録音されたレコードの6〜7割には彼が参加していると言われるほど膨大なキャリアを積み重ねていたペイジ。しかし次第にバンド活動への意欲が生まれ、1966年、それまで何度か勧誘を受けていたヤードバーズに正式加入。そこで彼はセッション・ミュージシャン時代に温めていた長いインプロヴィゼーションやヘヴィなサウンドの導入、ジェフ・ベックとのツイン・リード体制など新しい試みに取り組むも、ペイジとの熱量の差についていけずメンバーが続々と脱退してしまいます。

バンド存続のため、また自身の描く理想のバンドの実現のために、ペイジは新たなメンバーを招集しヤードバーズ再編を決意。そこで集められたのがペイジと同じくスタジオ・ミュージシャン出身でアレンジャーもこなすベーシストのジョン・ポール・ジョーンズ、バンド・オブ・ジョイで活動していたヴォーカリストのロバート・プラント、そしてプラントのバンドメイトでもあったドラマーのジョン・ボーナム。こうして68年、後のツェッペリンとなるニュー・ヤードバーズの布陣が揃ったのです。

初めて4人がスタジオで顔を揃え、リハーサルを行った時点でペイジは「ヤードバーズが最後に到達した次元を遥かに超えた」と確信。まもなく北欧ツアーを行った彼らはヤードバーズの名を捨てLED ZEPPELINと改名、68年10月にはロンドンのオリンピック・スタジオでファースト・アルバムの制作に入ります。ヤードバーズ時代に収録曲のほぼ全てが細かなアレンジに至るまで作り終わっていたという本作は、わずか30時間あまりで完成を迎えたそうです。

デビューまで順風満帆かと思いきや、かつてのヤードバーズのイメージが強く残っていた当時の英国では彼らの評判はあまり芳しくなかったとか。彼らは新たな活路を求め、英国でのデビュー前に渡米し米アトランティック・レーベルとの契約を果たします。VANILLA FUDGEやIRON BUTTERFLYといったヘヴィなバンドが人気を博していた米国ではツェッペリンへの期待はかなり高かったようで、契約金は新人としては破格の20万ドル(当時の日本円で約7,200万円)。こうして、期待の大型新人レッド・ツェッペリンのキャリアがスタートしたのです。

ジミー・ペイジの理想を具現化したデビュー作『LED ZEPPELIN』

さて、燃え落ちる飛行船ヒンデンブルク号を大きくあしらったこちらが彼らのデビュー作『LED ZEPPELIN』。それまでのブルース・ロックとは似て非なる圧倒的音圧、重い鉛のようなバンド・アンサンブルで、ハード・ロック時代の幕開けを飾った記念すべき第一作。

彼らの代表作にも挙げられる有名曲「Good Times Bad Times」や「Communication Breakdown」が収録されていることからも、既にその音楽性が完成の域に達している事が伺えますね。

♪Good Times Bad Times

– キャリアの最初を飾る記念すべき1曲目。イントロから華やかに鳴らされるキャッチーで力強いギター・リフ、ダイナミックかつ予測不能なリズムを叩き出すドラムにどこか親しみのあるヴォーカル&コーラス。サビ後にはベースのソロ・パートも用意されているなど、全員に見せ場が作られた構成が見事。ロックのワクワク感がこれでもかと詰め込まれた2分46秒です。

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「Babe I’m Gonna Leave You」、「You Shock Me」、「I Can’t Quit You Baby」などフォーク、ブルース曲のカヴァーも多く、また既存の楽曲からの引用なども指摘されるものの、恐るべきは思いもよらないアレンジ、録音方法、そして独自の奏法や歌唱法を駆使して原曲とは全く異なるヘヴィな「ツェッペリン・サウンド」を生み出していること。

ジェーン・バエズの録音を原曲にし、アコギとブルージーな歌を主体したフォーク・バラードかと思いきや、突如破壊的なドラムによって雰囲気を一変させる「Babe I’m Gonna Leave You」、そしてヤードバーズ時代のレパートリーだったジェイク・ホルムズのカヴァー「I’m Confused」を更に改作した作中一のヘヴィ・ナンバー「Dazed And Confused」…。

既存のものを素材にしつつ、それらを吸収し自分たちのオリジナルな音に昇華する。後の『III』におけるトラッドやアコースティック・サウンド、『HOUSES OF THE HOLY』や『PHYSICAL GRAFFITI』におけるレゲエや東洋音楽など、多彩で多様な音楽性を巧みに導入していく彼らのスタイルは既にこの時から出来上がっていたと言えるでしょう。

♪Dazed And Confused

– 静謐なベースをバックにヴォーカルがソウルフルなフレーズを歌い上げたかと思えば、多重録音によるギター・アンサンブルが激しく切り込む。「静」と「動」の過剰なまでのコントラストが生み出すダイナミズム、そしてスリリングな速度で繰り広げられる長尺のインプロヴィゼーション…クリムゾン『宮殿』にも先んじたプログレの目覚めとも言えそうです。中盤ではペイジがギターの弦を「弓弾き」し奇妙な音響を創り上げています。

試聴 Click!

レッド・ツェッペリンはペイジが自身の理想の追求のため編成したバンドであり、よって本作も彼のイニシアティブによるところが大きいものの、そんな彼のアイディアを具現化させたのは紛れもなくメンバー全員の功績。

当時無名ながらも大音量のバンド・アンサンブルに全く見劣りしないパワフルな歌唱力を持ったロバート・プラント、未だかつてない暴力的なまでのドラミングで「ハード・ロック・サウンド」を確立したジョン・ボーナム、ベースにオルガンと持ち前のマルチな才能を発揮するジョン・ポール・ジョーンズ。彼ら3人の類稀なるプレイヤーがいたからこそ、ペイジが思い描いた新たなるサウンドが実現したことは間違いありません。

雄叫びのように上げられるシャウト、叩きつけるようなドラムに地を這うベース、そして掻き鳴らされるギター・リフ。ハード・ロックの伝説は、まさにここから始まったのです。


ブリティッシュ・ハード・ロック特集

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LED ZEPPELINの在庫

  • LED ZEPPELIN / LED ZEPPELIN DVD

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    • 0349701982WARNER

      DVD2枚組、デジパック仕様、スリップケース付き仕様、PAL方式、リージョン23456

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  • LED ZEPPELIN / LED ZEPPELIN

    ハード・ロック黄金時代の到来を告げた69年デビュー作!

    ブルース・ロックからハード・ロックへの流れの中で、圧倒的な音圧で他のバンドをなぎ倒し、一気にシーンの先頭へと躍り出た怪物デビュー作。冴え渡るJimmy Pageのギター・リフ、Robert Plantの超絶シャウト・ヴォーカル、鋼のようなリズム隊。たった4人で生み出しているとは信じられない鋼鉄のサウンドで迫る傑作。

    • WPCR11611

      紙ジャケット仕様、デジタル・リマスター、定価1800+税

      盤質:傷あり

      状態:良好

      帯有

      帯中央部分に色褪せあり

    • WPCR15686/7

      ペーパーケース仕様、69年の未発表ライヴ音源収録ディスクを含む2枚組、ジミー・ペイジ監修による14年デジタル・リマスター、外ビニール裏に曲目シール付仕様、定価2800+税

      盤質:傷あり

      状態:良好

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  • LED ZEPPELIN / LED ZEPPELIN II

    「胸いっぱいの愛を」「ハートブレイカー」を含む69年2ndアルバム、英米チャート1位を獲得、彼らの名を世界に知らしめた超傑作!

    全米、全英で同時にチャート1位を獲得したセカンド・アルバム。ヘヴィかつメタリックなサウンドは、ハード・ロックの雛型と言われ、ビルボード・アルバム・チャート最高位は堂々の1位(69年)!セッション・ミュージシャンとしてのキャリアを持つJimmy Pageのリフ、John Paul Jones、John Bonhamのリズムがとても奥深い作品です。轟音の「Whole Lotta Love」がトップ5入りするヒットとなりました。「Bring It on Home」は、イギリスの白人ブルースの激しさと迫力が鬼気迫る、英国ロックの歴史的大傑作です!

    • WPCR11612

      紙ジャケット仕様、デジタル・リマスター、定価1890

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      状態:並

      帯有

      汚れあり、色褪せあり

    • WPCR15689/90

      デラックス・エディション、ペーパーケース仕様、未発表アウトテイク収録ディスクを含む2枚組、ジミー・ペイジ監修による14年デジタル・リマスター、外ビニール裏に曲目シール付き仕様、定価2800+税

      盤質:傷あり

      状態:良好

      帯有

  • LED ZEPPELIN / LED ZEPPELIN III

    70年発表の3rd、従来の延長にあるハード・ロック・ナンバーとアコースティックな楽曲とが巧みに配された、バンドの持つ豊かな音楽的素地を示す名作

    70年3rd。オープニングを飾る代表曲「移民の歌」から圧倒的なテンション。うねりを挙げるリズムとスリリングなギター・リフが互いのエネルギーをぶつけ合いながら強靱な渦を巻き起こし、聴き手を飲み込むサウンドの強度は圧巻の一言。シャウトだけで、その演奏に対抗するロバート・プラントのヴォーカルも凄みを増しています。対照的にアコースティックな旧B面も本作の魅力。フォーク、トラッドの要素を大胆に取り入れ、ペイジの幻想的なアコギが冴える美しい楽曲を多数収録しています。「混沌、まどろみ」という英国的な風情を醸し出すペダル・スティールの浮遊感も特筆。従来のブルースに根ざしたヘヴィ・ロックを土台に、メンバーの持つ幅広い素養が発揮されはじめた音楽性豊かな名作です。

    • WPCR11613

      紙ジャケット仕様、デジタル・リマスター、定価1800+税

      盤質:傷あり

      状態:良好

      帯有

      帯特典部分切り取り有り

    • WPCR15692/3

      ペーパーケース仕様、未発表アウトテイク収録ディスクを含む2枚組、ジミー・ペイジ監修による14年デジタル・リマスター、外ビニール裏に曲目シール付仕様、定価2800+税

      盤質:無傷/小傷

      状態:良好

      帯有

      1枚は無傷〜傷少なめ、1枚は傷あり、ブックレットに若干ノリ付着あり

  • LED ZEPPELIN / PHYSICAL GRAFFITI

    72年リリースの2枚組大作、前作「聖なる館」を更に推し進めた、バンドの幅広い音楽性を見せつける傑作!

  • LED ZEPPELIN / HOUSES OF THE HOLY

    シンセ、メロトロン、ダブルネックの12弦などを駆使し、レゲエやファンクにも挑戦するなどサウンドの幅が更に広がった73年作5th、ジョンジーのカラーを反映した深遠な「No Quarter」も印象的

    新機軸としてメロトロンやシンセサイザー、レゲエリズムやファンクビートを取り入れているのが特徴で、ZEPらしい硬派でキレのあるアンサンブルはそのままに、様々なジャンルのエッセンスを加えた挑戦作となっています。まず注目は1曲目の「THE SONG REMAINS THE SAME」。シャープで煌びやかなギターリフ、重量級でいてダイナミックなリズム隊、緩急自在に次々と前のめりに畳み掛ける展開、威風堂々たるメロディとヴォーカル。
    圧巻のスケールで聞き手に迫る後期ZEPを代表する名曲です。そして、本作ならではの聴きどころは、4曲目「The Crunge」と6曲目「D’yer Mak’er」でしょう。まずは、ファンクテイストが印象的な「The Crunge」。軽快なギターのカッティングとグルーヴィーにうねるベースにヘヴィなドラムが見事にマッチ。9/8拍子と8/8拍子が交互に現れる、踊りたいのに踊れないZEP流のファンク・ロックを聴かせてくれます。「D’yer Mak’er」では開放的なレゲエサウンドを取り入れながらも、重く硬質なドラムがZEPらしさを主張します。
    妙に哀愁を帯びたサビのメロディーも素晴らしい、けだるくて楽しいレゲエ風ナンバーです。ハードさや緻密さに多様性が加わったZEPが進化したロックを聴かせてくれる名盤です。

    • WPCR11615

      紙ジャケット仕様、デジタル・リマスター、内袋付き仕様、定価1800+税

      盤質:傷あり

      状態:並

      帯有

      帯に小さいカビあり

    • WPCR16091/2

      ペーパーケース仕様、収録曲の別ミックスver収録ディスクとの2枚組、デラックス・エディション、14年デジタル・リマスター、外ビニール裏に曲目シール付き仕様、定価2800+税

      盤質:傷あり

      状態:良好

      帯有

  • LED ZEPPELIN / PRESENCE

    76年リリース、圧倒的ヘヴィ・チューン「アキレス最後の戦い」で幕を開ける後期ツェッぺリンの大傑作!

    イギリスを代表するロック・バンドによる76年リリースの7thアルバム。本作は、ギター、ベース、ドラム以外の楽器がほとんど使われない非常に硬質な音造りとなっており、シンプルで荒々しい演奏が存分に味わえる作品となっています。初期作品の特徴でもあるブルースを主体とした攻撃的なロックは骨の髄まで響きます。パンク・ロックが流行し始め、時代の流れに翻弄され自分達を見失ってしまうバンドも多くあった中、迷いを捨て敢えて初期の作風に戻ることで、彼らが彼らたる所以をさらに強固なものとすることに成功しました。T1「Achilles Last Stand(アキレス最後の戦い)」ではこのような特徴が顕著に表れており、ゴリゴリと突き進むベースと硬く力強いドラム、幾重にオーバー・ダビングされたギターと時にしっとりと歌い上げるボーカルに、グッと心を掴まれます。75年11月に録音を開始したスタジオは12月からローリング・ストーンズによっておさえられていたそうなのですが、オーバー・ダビングが完了する直前に期限切れとなってしまい、ストーンズに頼み込みスタジオ使用期間を融通してもらったと言われています。ヒプノシスとジョージ・ハーディーが担当したジャケット・アートワークも印象的です。使用された計10枚の写真全てに、オベリスクと呼ばれる黒い物体が写り込んでいるのですが、これは彼らの持つパワーと存在感というテーマを視覚化したもので、彼らの存在感(Presence)を示す印象的なアートワークとなっています。

  • LED ZEPPELIN / SONG REMAINS THE SAME (映像)

    73年、NYマディソン・スクエア・ガーデンでの伝説的ライヴを中心とするドキュメンタリー!

  • LED ZEPPELIN / SOUNDTRACK FROM FILM THE SONG REMAINS THE SAME

    76年発表、映画『レッド・ツェッペリン狂熱のライヴ』のサントラアルバム

  • LED ZEPPELIN / IN THROUGH THE OUT DOOR

    79年作、ジョンジーの才覚が光る最後のオリジナル・アルバム

    サンバ、カントリー、ダンス、バラード他、これまでにない様々なサウンド要素が詰まった最後のオリジナル・アルバム。

  • LED ZEPPELIN / CODA

    69-78年に録音されたアルバム未収録楽曲をジミー・ペイジが選曲、ボーナムへの追悼の意を込めた作品、82年リリース

    ドラマーのジョン・ボーナムが他界し、バンドの活動に終止符を打ったツェッペリン。69年〜78年に録音された楽曲をジミー・ペイジが選曲したボーナムへの追悼盤的作品。オリジナル・アルバムから漏れた未発表音源集ながら、各楽曲は驚異のクオリティ

  • LED ZEPPELIN / BBC SESSIONS

    69年と71年のBBCライヴ音源、24曲収録

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