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「平成のプログレ」~『カケレコのロック探求日誌』一週間一気読み!~

こんにちは!いよいよ平成も残りわずかとなりましたね・・・。

4月が終わりに向かうにつれて、徐々に寂しい気持ちが募る今日この頃です。

今週は、「「平成のプログレ」というテーマで、1989年から今年2019年に至るまでに世界各地で生まれた、平成を象徴する!?プログレの傑作たちを紹介してまいりました。

どうぞご覧ください!

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4月22日(月):ANEKDOTEN / VEMOD

まずご紹介する作品は90年代以降のプログレ・シーンを創り上げたといって過言ではない北欧のモンスター・グループ、ANEKDOTENの93年デビュー作『VEMOD』です。

70年代後半、KING CRIMSONやYESといった有名バンドの相次ぐ分裂や解散、またパンク・ロックの台頭などによってそれまでの勢いをぴたりと失ってしまったプログレ・シーン。
80年代にはMARILLIONに代表されるポンプ・ロックという新たなスタイルも誕生しますが、「プログレ復興」の域にまでは達することができませんでした。

そんな中で、70年代のKING CRIMSONを彷彿とさせる重厚かつ叙情的な「原点回帰」的プログレ・サウンドを引っ提げて登場したのが彼らANEKDOTEN。

ヘヴィに歪ませたギターやベース、叩きつけるようなドラムが生み出す肉感的な凶暴性と、憂いあるヴォーカルやメロトロンが紡ぎ出す狂おしいばかりの叙情性。

それらが自然に融け合いダイナミックな緩急と共に突き進んでいくサウンドは、往年のプログレ・ファンのみならず新たな世代の人々にも衝撃を与え、ヨーロッパから南米まで世界中に「プログレ復活の兆し」を作り出しました。

今現在カケレコが取り扱っているような世界の若きプログレ・バンド達は、ANEKDOTENなくしては生まれなかったかもしれない…そう言っても過言ではない偉大なるグループですね。(増田)

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4月23日(火):MOON SAFARI / LOVER’S END

本日は、昨日に続きスウェーデン出身のグループ、MOON SAFARIの3rdアルバム『Lover’s end』をピックアップします!

03年に結成されたMOON SAFARIは、THE FLOWER KINGSのキーボーディストとして不動の地位を築いていたThomas Bodinに認められ、彼プロデュースのもとデビュー。

05年1st、08年2ndとTFKからの影響も取り入れながらも独自の温かみあるメロディアスなシンフォニック・ロック作品をリリースし、徐々に評価を高めていきます。

そんな彼らが一気にブレイクを果たしたのがこの2010年の3rd『Lover’s End』でした。

それは「プログレ=難解で複雑な音楽」というイメージを一瞬にして氷解させてしまうほどの、煌めくように美しくキャッチ―なメロディ、どこまでも瑞々しくファンタスティックに紡がれる演奏、そして爽やかコーラスで彩られたメロディアス・プログレの決定版。

魔法のようなメロディメイクとドラマ性溢れる構成で聴かせる2曲目「A Kid Called Panic」はプログレを超えた普遍的な魅力を持つ名曲。従来のシンフォニックな色合いを愛らしいポップ・チューンへと落とし込んだ「Heartland」等も素晴らしいですねぇ。

2010年代のプログレを代表する作品と言っても過言ではないはず!(佐藤)

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4月24日(水):FLOWER KINGS / BANKS OF EDEN

今日取り上げるのは、現プログレ・シーンを代表するミュージシャン、ロイネ・ストルトが率いるTHE FLOWER KINGS(以下TFK)。作品は迷いましたが、12年作『Banks Of Eden』をご紹介いたしましょう。

70年代スウェーデンの名バンドKAIPAのギタリストとして活躍したロイネ・ストルトが、94年の4thソロ『THE FLOWER KING』の制作とツアーに起用したミュージシャン達をメンバーに結成したのがTFK。

いつもCDの収録可能時間を目いっぱいに使った壮大でドラマチックなシンフォ絵巻を届けてくれる彼らには熱狂的なファンが世界中におり、90年代以降のプログレ・シーンで最も成功したバンドの一つと言えます。

さて11枚目となる12年作『Banks Of Eden』は、従来作にあったゴリゴリとヘヴィな表現を控え、全編で北欧シンフォ本来の透明度が高く繊細なファンタジーを大切にした、温かみあるサウンドを聴かせてくれる素晴らしい作品。

冒頭25分の大作を筆頭に、TFK本来の圧倒的なスケール感とKAIPAの瑞々しい叙情美が理想的に合わさった作風と言えるかも。

ハードエッジな演奏を織り交ぜた初期TFKもカッコいいですが、本作は70sプログレ・ファンの方にアピールする要素が多い作品となっていると思います。

昨年ロイネのソロは出ましたが、そろそろTFKの新作も出ないかなぁ…。(佐藤)

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4月25日(木):MARILLION / BRAVE

今日取り上げるのは、英国のプログレッシブ・ロック・バンド、マリリオンの94年作『ブレイヴ』です。

83年に『独り芝居の道化師』でデビューを果たした彼ら。

プログレッシブ・ロックが衰退していた80年代において、ネオプログレッシヴ・ロックの代表格として英国やヨーロッパで人気を博しました。

今作『ブレイヴ』は、2代目ヴォーカリスト、スティーヴ・ホガース加入後の作品で、高速道路脇で発見された記憶喪失の少女をモチーフにした、コンセプト・アルバムとなっています。

現代社会の争いや汚染、孤独や虚無を綴った、そう、「平成」という時代の闇にも通じる歌詞が、メランコリックなメロディに乗って情感豊かに歌われていきます。

霧に包まれるようなミステリアスなシンセサイザー、躍動感あるドラムにメロウな泣きのギターが巧みに配置され、ドラマティックに展開するそのサウンドは、リスナーを捉えて離さず、聴き終えた後に一本の映画を観たような感覚になります。(みなと)

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4月26日(金):DISCUS / DISCUS

最後にご紹介するのはインドネシアのプログレ・バンド、DISCUSが1999年にリリースしたデビュー・アルバム『DISCUS(1st)』です。

現代のプログレ・シーンにおいて今や「アジア代表」を冠すると言っても過言ではなくなったインドネシアですが、そのシーンを生み出す発端となったのがリーダーのIwan Hasanを中心に96年に結成された彼らDISCUS。

その作風は本当に驚異的で、ジャズにメタルに現代音楽、それからインドネシアならではの民族音楽などが融合し目まぐるしく姿を変えるテクニカルかつハイセンスなもの。
「辺境」なんて言葉で言い表すにはあまりにも高度な構築性と技巧性には度肝を抜くこと間違いなしです。

DISCUS自体は現在解散してしまっていますが、インドネシアのプログレ・シーンはまだまだ衰え知らず。
引き続き次の元号でも注目なのはもちろん、インドネシア以外のまだ見ぬ地域からの驚くべきプログレ・シーンの誕生も期待したいところです!

(余談:本当は「平成」なので日本のプログレも紹介しないとなあ…と思っていたのですが、悩みすぎて作品を一つに絞れませんでした。皆様の思う「これが平成のプログレだ!」という作品がありましたら是非教えてください。それでは、次の元号でお会いしましょう!)(増田)

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ANEKDOTENの在庫

  • ANEKDOTEN / GRAVITY

    スウェーデン出身、新世代プログレッシヴ・シーンを牽引する名バンド、メロディアスな作風の03年作4th、名作

    限界まで張り詰めた緊張感の中で展開されていた前3作から、明瞭な曲調の中で比較的リラックスしたアンサンブルを聴かせる03年4th。ゴリゴリと突き進むようなヘヴィ・アンサンブルはここぞというパートに絞られ、北欧プログレ本来の透明感も見え隠れするサウンドが新鮮です。嵐の如きアンサンブルが落ち着いたところで際立ってくるのが轟々と鳴り響くメロトロン。拡がる息を飲む音圧のメロトロンサウンドをフィーチャーしたメロディアス・プログレは、古き良き70年代プログレのエッセンスとポスト・ロックにも通じる現代の鋭敏な感覚が理想的に融合した姿と言えるかもしれません。名作。

  • ANEKDOTEN / WAKING THE DEAD: LIVE IN JAPAN 2005

    2005年来日公演を収録

    伝説の2005年来日公演が収録されたライヴ・バンド「アネクドテン」を堪能できる究極の1枚。

  • ANEKDOTEN / A TIME OF DAY

    90年代以降の北欧を代表するプログレ・バンド、06年作

    07年作の5thアルバム。肉感的で力強いバンド・アンサンブルとクールでメランコリックなメロディとの鮮やかな対比。ヴォーカル・メロディの感情の起伏に呼応するように、時に静謐に、時に劇的に鳴り響くメロトロン。クール&ドラマティックなサウンドは相変わらずの圧倒的な存在感。基本のサウンドは前作「GRAVITY」の延長線上にありますが、より突き抜けたメロウネスや一体感抜群のソリッドなアンサンブルなど、サウンドの強度はグンと増しています。現在進行形ANEKDOTENの魅力が詰まった傑作デジパック仕様。

  • ANEKDOTEN / UNTIL ALL THE GHOSTS ARE GONE

    ご存じ北欧プログレの雄8年ぶりの2015年作6th、ギターがサイケデリックにうなり、メロトロンが溢れる渾身の傑作!

    言わずと知れた90年代のプログレシーンの幕を開けた北欧プログレの雄。前作から8年ぶりとなる2015年作6th。イントロから強烈にウネリをあげるサイケデリック&ヘヴィなギター、沈み込むような重たさで聴き手を飲み込むように畳み掛けるリズム隊、そして、荘厳に鳴り響くメロトロン。透明感ある歌声の中に寂寥感がにじむヴォーカル、フックに富んだ北欧ならではのメランコリーたっぷりのメロディもまた絶品です。名サックス奏者Theo Travis、元OPETHのKey奏者Per Wiberg、元ALL ABOUT EVEのギタリストMarty Willson-Piperのゲスト参加も特筆で、特にTheo Travisのサックス&フルートが醸す幻想性は初期クリムゾンを彷彿させます。「さすが」と唸る渾身の傑作。

  • ANEKDOTEN / VEMOD

    93年リリース1st、90年代プログレッシヴ・ロックを代表するモンスター・アルバム!

    スウェーデン出身プログレッシヴ・ロック、93年デビュー作。90年代以降の北欧プログレを代表するグループであり、中期KING CRIMSONの影響を現代的なヘヴィネスと融合しています。メカニカルにリフをユニゾンするギター、ベース、ドラムによるヘヴィ・サウンドと、悲愴感を漂わせるメロトロンとチェロの旋律が溶け合う凶暴でありながら、アコースティックな質感も残したアンサンブル。憂いを含んだヴォーカルも魅力的。静と動の対比が鮮やかな楽曲構成も素晴らしくクリムゾン・フォロワーとしてのみならず、現在の北欧プログレ・シーンに大きな影響を与えたアルバムです。

  • ANEKDOTEN / NUCLEUS

    95年作、凶暴かつメランコリックな、前作と並ぶ90年代北欧プログレ屈指の傑作!

    95年の2nd。名作1st以上に凶暴かつメランコリックな傑作。「太陽と戦慄」期クリムゾンに比肩するほどにテンション溢れる鋼鉄のアンサンブルと、対照的にクールで透明感溢れる叙情性。メロトロンも相変わらず全編にフィーチャーされています。それにしてももの凄い切迫感。90年代プログレを代表する作品。デジタル・リマスター、ボーナス・トラック1曲。

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MOON SAFARIの在庫

  • MOON SAFARI / A DOORWAY TO SUMMER

    05年リリースの1stアルバム、これでもかと叙情性溢れるファンタスティックでメロディアスな北欧シンフォ、これは名作!

    スウェーデンのメロディアス・シンフォ・グループ。05年のデビュー作。FLOWER KINGSのTomas Bodinによるプロデュース。アコギのアルペジオをバックに、キーボード、フルート、ピアノ、エレキが控えめながらリリカルなフレーズを奏でるファンタスティックなアンサンブルがなんとも素晴らしい。夢見心地の優美なメロディも絶品に一言。1音1音の響きを確かめるように丁寧に編み上げた精緻でいて暖かみ溢れるアンサンブル。アルバム全編を貫く叙情性。メロディ好きにはたまらない逸品です!

  • MOON SAFARI / BLOMLJUD

    08年リリース、これでもかと叙情性溢れるファンタスティックな北欧シンフォ、名作!

    スウェーデンのシンフォニック・ロック・グループ、08年作2nd。柔らかく広がるメロディアスなキーボード、流麗なピアノ、繊細なタッチのアコギ。ヘヴィさは無く、手工芸品のように丁寧に音を編んだファンタスティックなアンサンブルが持ち味。ただ、緩さは無く、キメのパートでのドラマティックさと優美さは、GENESISにも負けていません。親しみ溢れる歌声のヴォーカルと優美なメロディ、そして卓越したコーラス・ワーク。とにかくアンサンブルのどこを切っても、叙情性がとめどなく溢れ出ます。70年代の作品と言われても分からない、温かみ溢れるサウンドもアンサンブルの魅力を一層引き出しています。北欧シンフォの名作。

  • MOON SAFARI / HIMLABACKEN VOL.1

    まさか前作『LOVER’S END』を超える作品を作るとは・・・ソングライティング、バンド・アンサンブルの両方で「覚醒」した2013年の大傑作

    05年にデビューしたスウェーデンのグループ。2010年の『LOVER’S END』でブレイクし、2013年1月には来日。ライヴ・アルバム、ミニ・アルバムをはさんでリリースされた2013年作。フル・スタジオ・アルバムとしては通算4作目。

    聖歌隊のように壮麗なコーラスではじまり、キーボードとリズム・ギターが高らかに静寂を突き破ると、高音域に向かって伸びやかに飛翔するリード・ギター、コロコロと叙情がこぼれ落ちるピアノがとめどなくメロディアスなフレーズを奏で、ムーン・サファリならではのアンサンブルに胸が高鳴ります。歌メロもこれでもかとキャッチーで切なくて、豊かなコーラス・ワークも相変わらず絶品。これまでのムーン・サファリの良いところを全て盛り込んだような完璧なオープニング!リード・ヴォーカルのPetterが作曲で、彼らしい躍動感みなぎるメロディがとめどなく溢れた名曲です。

    続いては、もう一人のソングライターでKey奏者のSimon Akessonの曲で、これがまた素晴らしい!10ccの「アイム・ノット・イン・ラヴ」を彷彿させるような陰影あるヴォーカル・パートではじまり、うっとりしているとこれでもかの急展開の幕開け。クイーンばりのオペラチックなパート、ジェントル・ジャイアントばりの変拍子でテンションみなぎるパート、ダークに渦巻くオルガン・プログレなパートを織り交ぜながらめくるめく展開します。後半は、ムーン・サファリらしくリリカルなフレーズと美しすぎるヴォーカル・パートの応酬で盛り上げ、まるでアルバムのフィナーレのようにとめどなく盛り上がっていきます。す、すごすぎるぞムーン・サファリ!

    次の曲も凄くって、クリムゾン『レッド』ばりのヘヴィなパートではじまり、クイーンというかジェリーフィッシュのようなコーラス・パート、そこからのまさかのジョージ・ハリスン風スライド・ギターが飛び出して、溢れ出るアイデアとそれを流れるように聴かせるバンドの一体感にはただただうなるばかり。

    歌心いっぱいの小曲2曲をはさんでからのSimon作曲によるラストの2曲がまた素晴らしくて、ソングライターとしての覚醒を感じます。詳細にレビューしたいですが、あまりにレビューが長すぎちゃうので、聴いてのお楽しみに!

    『LOVER’S END』であれだけの高みに上りつめた後で、次の展開はどうなるのかと思っていましたが、まさか『LOVER’S END』が序章だったとは・・・。ビートルズで言えば、『ラバーソウル』の後の『リヴォルヴァー』ぐらいの尖りっぷり!恐るべし才能。バンドの最高傑作であり、00年代以降のプログレ最高到達地点と言っても過言ではない大傑作!圧倒的なメロディ・センスはジャンルを超越していて、プログレ・ファンのみならず、キャッチーなメロディが好きなポップ・ファンも間違いなく心躍ることでしょう。これは必聴です!

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FLOWER KINGSの在庫

  • FLOWER KINGS / SPACE REVOLVER

    00年作

  • FLOWER KINGS / RAINMAKER

    北欧を代表するシンフォ・グループ、キャッチーさとハードさ、ドラマチックさが見事に調和した01年作

  • FLOWER KINGS / UNFOLD THE FUTURE

    30分と24分の超大作を含む02年作

  • FLOWER KINGS / ADAM AND EVE

    ロイネ・ストルト率いるスウェーデンの大御所シンフォ・グループ、04年作

  • FLOWER KINGS / PARADOX HOTEL

    Roine Stolt率いる北欧の大御所プログレ・グループ、06年作

  • FLOWER KINGS / SUM OF NO EVIL

    07年作10thアルバム、フラワー・キングスらしいファンタスティックなアンサンブルに彩られた充実作!

    元カイパのロイネ・ストルト率いる北欧はスウェーデンを代表するプログレッシヴ・ロック・グループ、07年の10thアルバム。ロイネのまるで絵画のようにアーティスティックに紡がれるギター、トマスのヴィンテージな厚みあるシンフォニックなキーボード・ワーク、ハッセのやらかくも伸びやかなヴォーカル。フラワー・キングスらしいファンタスティックな世界が広がる充実な名作。

  • FLOWER KINGS / BANKS OF EDEN

    北欧プログレの重鎮グループ12年作、北欧然とした幻想性も帯びた傑作

    北欧プログレ界を牽引する重鎮バンドFLOWER KINGSの12年作。今作も北欧らしいひんやりとした叙情を漂わせながらも、時にメロウに時に爽やかに吹き抜ける流麗なメロディが美しい楽曲が揃いますが、それぞれの曲展開の中には新たな要素がいくつも感じ取れます。冒頭の25分超の大曲は、緊張感みなぎる展開というよりは全体にリラックスした印象が強く、各楽器が幻想的に交錯する美的なアンサンブルを楽しめる一曲となっています。その後の6〜7分台の楽曲では、これまでの彼らにはあまりないロック的な骨太さを強調したゴツゴツとしたアンサンブルが聴かれるなど、その音楽性はますます広がってきている印象を受けます。しかしそのすべてがやはりFLOWER KINGS以外ではありえないと思わせる点がこのグループの凄みでしょう。大仰に展開せずじっくりと情感豊かなアンサンブルを聴かせる貫禄たっぷりの充実作となっています。

  • FLOWER KINGS / DESOLATION ROSE

    Roine Stolt率いる北欧の大御所グループ、ダイナミックでエッジの立ったキレのあるアンサンブルが素晴らしい13年作!

    名実ともに現代プログレ・シーンの頂点といえるスウェーデンのプログレッシヴ・ロック・グループ、13年作。北欧シンフォの歴史を一身に背負ったかのような荘厳で重厚な空気を感じさせた前作に比べ、ロイネのギターを筆頭に、エッジの立ったキレのある演奏が全編を覆う、ロック・バンドとしての圧倒的なカッコよさが際立つ一枚。ソリッドで力強いプログレッシヴな演奏をシンフォニックなキーボードが支える演奏に、ロック的な無骨さとシンフォニックな優美さとの絶妙なバランスを感じさせます。優美に広がるキーボードとエモーショナルに歌うギターによるシンフォニックなアンサンブルの中にも、一転リズム隊とギターがソリッドかつヘヴィに突き進む攻めのアンサンブルの中にも、これぞ北欧プログレ!と言うべき凛とした透明感が保たれているのもやはりこのバンドの大きな魅力。Hasse Frobergの堂々たるハスキーヴォイスもFLOWER KINGSにはなくてはならない要素だと実感します。始動から20年近くに及ぶとは思えない若々しいパフォーマンスが素晴らしすぎる新たなる傑作!

  • FLOWER KINGS / BACK IN THE WORLD OF ADVENTURES

    ロイネ・ストルト率いる北欧の大御所バンド、バンド名義で発表された95年作、ファンタジックすぎる傑作!

    元カイパのギタリスト、ロイネ・ストルトのソロ・プロジェクトとして発表された前作から、ロイネの弟マイケル(ベース)と以後フラワー・キングスのサウンドの中核を担うことになるキーボーディスト、トーマス・ボーディンが加わり、バンド名義となって発表された95年作。後に彼らの持ち味となるハード・エッジな楽曲を含みつつも、カイパを初めとする北欧プログレの伝統を正統的に受け継いだ、ファンタジックに高揚するアンサンブルと陽光降り注ぐような柔らかなメロディラインが最高のコンビネーションで聴かせる極上のシンフォニック・ロックを展開。北欧らしい透明感に満ちたサウンドの中でも、とりわけ随所に登場する煌びやかなアコースティック・ギターの音色が印象的で、幽玄なるキーボードとともに聴き手を幻想の世界へいざなう役割を担います。こうして改めて彼らのサウンドを聴くと、キャッチーかつドラマティックなメロディ・ラインや、キーボード、アコギなどの透明度の高い音使いに、MOON SAFARIなどの後進に与えた影響の大きさを実感します。北欧プログレに望まれるあらゆる要素を一つも残さず持ち合わせた、これぞまさに現代プログレ史上の名作というべき一枚です。

  • FLOWER KINGS / RETROPOLIS

    元KAIPAのギタリストROINE STOLT率いるスウェーデンのシンフォ・バンド、96年の傑作コンセプトアルバム!

    現代北欧プログレを代表するバンドによる96年発表の3rd。ファンタジックで雄大な音の広がりとダイナミズムたっぷりのアンサンブルはデビュー作から変わらず健在ですが、本作ではシンフォニック・ロックというよりはプログレッシヴ・ロック的な骨太さがより強調された演奏が特徴的。シンフォニックで荘厳なシーンとハードタッチなサウンドで突き進むシーンとを巧みに配して劇的に進行していくアンサンブルが見事に決まっています。コンセプト作ならではと言うべき、起伏豊かなドラマ性を湛えたストーリーテリングもまた素晴らしいもので、これこそあらゆるプログレ・ファンに聴いていただきたいと思えるシンフォニック・ロックの傑作です。

  • FLOWER KINGS / STARDUST WE ARE

    バンド名義での97年作3rd、2時間超にわたって綴られる壮大なドラマに圧倒される2枚組大作!

  • FLOWER KINGS / SCANNING THE GREENHOUSE

    北欧シーンを代表するプログレ・グループ、98年リリース、初のベスト盤

  • FLOWER KINGS / BACK IN THE WORLD OF ADVENTURES and RETROPOLIS

    95年と96年7の2作品収録

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  • DISCUS / …TOT LICHT !

    インドネシア出身、驚異的なテクニックと見事なアレンジ・センス、名バンド!04年作

    インドネシア出身のプログレ・グループ。ヴァイオリン奏者、フルート&サックス奏者、透明感ある女性Voを含む8人組。名作1stに比べ、アヴァン・ロック度、メタル度が増した印象。ただ、美しいストリングス・シンセをフィーチャーしたシンフォニックなパートや、アコギとフルートが美しい静謐なパートなども健在。アレンジの振幅が爆発的に増し、アンサンブルの強度も格段にアップ。何でもありの音楽なんですが、バタバタした感じは一切無く、構成が見事で、すべてを「必然」に響かせています。うーむ、凄すぎるぞインドネシア!

  • DISCUS / 1st

    インドネシア出身、驚異的なテクニックと見事なアレンジ・センス、辺境シーン屈指の名バンド!

    インドネシア出身のプログレ・グループ。ヴァイオリン奏者、フルート&サックス奏者、透明感ある女性Voを含む8人組。99年作の1st。ロック、ジャズ、クラシック、フォーク、現代音楽、民族音楽、ヘヴィー・メタルなどの多様な音楽を吸収し、見事な構築力でもって、1音1音が瑞々しく躍動する真のプログレッシヴ・ミュージックへと昇華させています。破壊的なパートから静謐なパートまで、そのアレンジ・センスはただものではありません。テクニカルなフレーズを流れるように聴かせるギターを筆頭に、全メンバーとも驚くほどのハイ・テクニックとハイ・センス。恐るべしインドネシア。凄いグループです。

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