2023年10月31日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ:
カケレコは実店舗を持たない通販のお店ですが、もちろん商品管理用の大きな棚があります。
そんな棚の中から、カケレコ・スタッフが気まぐれにオススメのアルバムをご紹介する「カケレコ中古棚ナビ」。
いつもの通り、今年8月に入荷した中古盤を、カケレコ・スタッフと一緒に覗いてみましょう♪
1枚目は、カケレコから国内盤もリリースされているスペインのDRY RIVERのアルバムをご紹介!
QUEENやDREAM THEATERをフェイバレットに挙げていることからも分かる通り、とてもハード&キャッチーな音楽性を聴かせます!
2枚目はフレンチ・プログレから、70年代に優れたアルバムを2作発表したTAI PHONGの再結成作です。
チープな印象のジャケットに騙されてはいけない、TAI PHONG節とでも表現したくなる哀愁のメロディーが詰まった1枚。
3枚目は、素敵なB級ブリティッシュ・ロックを聴かせるSECOND SIGNのアルバム。
いわゆる発掘音源であり、あふれる英国叙情と女性ヴォーカルがプログレ・ファンの間で話題となりました。
4枚目は、英プログレ界の貴公子エディ・ジョブソン!
2009年アルティメット・ゼロ・ツアーのライヴ音源を収録しています。
ジョン・ウェットン/トニー・レヴィン/グレッグ・ハウ/トレイ・ガン他、腕利きが参加☆
廃盤、2枚組、エディ・ジョブソンによるライナーノーツ翻訳付き仕様
初期KING CRIMSONのメンバーたちが結成したプロジェクト・グループによる、02年来日公演を収めたライブ・アルバム。
デビュー・アルバムの楽曲を中心としたセットリスト。
廃盤、CD+DVDの2枚組、DVDはNTSC方式・リージョン2、日本語字幕あり
6枚目は、初期FAIRPORT CONVENTIONやKING CRIMSONの前身グループであるGILES GILES & FRIPPとも関わった女性ヴォーカリスト、JUDY DYBLEの09年作です。
IAN MCDONALDやROBERT FRIPPがゲスト参加しています。
7枚目はレア音源です!
ルーマニアのシンフォニック・ロック・グループ、SFINXの傑作『ZALMOXE』がレアな国内盤で入荷しています。
プログレ・ファンから東欧シンフォニック・ロックの秘宝と云われてきた名盤は、ファンならば押さえておきたいところ。
8枚目は、北欧プログレッシヴ・ロックの新鋭を代表する存在のANEKDOTENによる05年の来日公演を収めた傑作ライブ・アルバム。
東京キネマ倶楽部での公演を収めた作品であり、彼らのために3台のメロトロンが用意されたという衝撃の内容です。
凍てつくような北欧の空気を、KING CRIMSONから影響を受けたヘヴィーな音楽性で伝える彼らのプレイは、ライブではより一層の臨場感をもって迫ります!
9枚目は、こちらもカケレコから国内盤がリリースされているJORDI SABATESの75年作です!
女性ヴォーカルのスキャットもフィーチャーし、「RETURN TO FOREVERへのスペインからの回答」と言えるたおやかなアンサンブルから、ベルギーのCOSあたりに通じる暗黒カンタベリー的アンサンブルまで、とにかく演奏が芳醇なこと!
ユーロ・ジャズ・ロック屈指の名作ですね。
いかがでしたか?
2か月前入荷の中古棚にスポットを当てる「カケレコ中古棚ナビ」、今月は2023年8月の中古棚を取り上げてきました。
明日から11月がスタートということで、「カケレコ中古棚ナビ」も2023年9月編となります!
どんな作品を掘り起こしカケレコ・ユーザーの皆さんにお届けできるか、スタッフもとても楽しみです。
是非、引き続き「カケレコ中古棚ナビ」をよろしくお願いいたします!
このスペインの新鋭プログレ・グループの個性の突き抜けっぷりときたら!内ジャケに映るオペラティック&ユーモラスなメンバー写真からキてますが(ローリー寺西みたい)、演奏メンバー6人にステージ上で活躍するパフォーマー2人という編成もまた得体が知れません!演奏と演劇的なパフォーマンスの要素を一つにしたライヴ活動を行っているようですが、う〜む、いったいどんな音なんだ!そんな彼らの2012年デビューですが、サウンドを聴いてまたまたびっくり!クイーンもびっくりなオペラティックな多声コーラスで幕を開けると、ギターとムーグがユニゾンで切れ込んで、青空へと突き抜けるようなメロディアスなフレーズを高速で奏でる!エモーショナルで力強い歌唱を聴かせるヴォーカルも良いし、その後ろではメロトロン風のヴィンテージな音色のキーボードが鳴り響いているし、リズム隊は超重量級でメタリックにぶっ放してるし、すごいぞDRY RIVER!彼らのWebでインフォを見ると、メンバーのフェイヴァリット・バンドには、クイーンの他、ドリーム・シアターやメタリカといったメタル・バンドの他、フランク・ザッパやスティーヴ・ヴァイなどの曲者も上げられていて、パフォーマーの2人のフェイヴァリットはモンティ・パイソンという始末。プログレ、HR/HM、アヴァン・ロックをゴッタ煮にして、恐るべしな諧謔精神でまとめあげた希代の奇天烈プログレ。北欧のMOON SAFARI、インドネシアのDISCUSといったバンドが近年、新鋭プログレシーンで多いに話題になりましたが、その次に話題になるべき実力を持ったグループとカケレコが自信を持って推薦!オススメですよ〜。
スペインはバルセロナ出身、60年代にPIC-NICというポップ・バンドで活躍し、70年代にはギタリストのToti Solerとともにスペインのジャズ・ロック・シーンの祖を築いたとも言われる名グループOMを結成したことで知られるピアニスト。Edigsa/Zelesteレーベルより75年にリリースされた2ndソロ。ピアノとエレピを基本にした前作とは異なり、バンド編成で録音。OMで一緒だった名ギタリストToti SolerとベースのManolo Eliasをはじめ、元JARCAのギタリスト、後にORQUESTRA MIRASOLで活躍するドラマーなどがサポート。女性ヴォーカルのスキャットもフィーチャーし、「RETURN TO FOREVERへのスペインからの回答」と言えるたおやかなアンサンブルから、ベルギーのCOSあたりに通じる暗黒カンタベリー的アンサンブルまで、とにかく演奏が芳醇なこと!ピアノやエレピはもちろんのこと、フィル・ミラー的な滑らかに緊張感あるフレーズからゴリゴリとアグレッシヴに弾き倒すフレーズまで縦横無尽なエレキも特筆。パーカッシヴなフラメンコ・ギターとの対比も見事です。15分を越えるオープニングの組曲はユーロ・ジャズ・ロック屈指と言える名曲。
70年代半ばに録音されながらお蔵入りとなった激レア発掘音源。オリジナル・マスター・テープからの再発盤。英国らしい叙情性が胸を打つ美しいメロディ、そしてしっとりと歌い上げるハイ・トーンの女性ヴォーカル。ライナーにはバーバラ・ガスキンを彷彿とさせると書いてありますが、確かにその通り。歌メロの裏で泣きのフレーズを紡ぎつづける歌心満点のギター、くすんだトーンのいかにもブリティッシュなオルガン。タメの効いたリズム・チェンジでドラマティックに彩るアレンジも見事。1曲目の「Golden Age」から名曲で、溢れ出る叙情美にグッとこないブリティッシュ・ロック・ファンはいないでしょう。リリカルな前半から後半に向けてスピード・アップしながら一気に畳みかける展開の中、どんどんとヒートアップする止めどないメロディアスなギター・ソロに拳を握りしめること間違いなし!2曲目は一転して優美なフルートが導く神秘的なフォーク・ロック。こちらも絶品。この1・2曲目は英ロック・ファン必殺と言える出来映えです。マスター・テープの状態のためか高音が割れ気味の音質が若干残念ですが、それをおぎなって余りある素晴らしい楽曲。英ロック/プログレ・ファン、是非、聴いてみてください!
コメントをシェアしよう!
カケレコのWebマガジン
60/70年代ロックのニュース/探求情報発信中!