2018年12月11日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
こんにちは。スタッフみなとです。
キング・クリムゾン来日で沸き立っている中、あの英国フォークの名SSWも来日しています。
そう、ブリジット・セント・ジョンです!
味わい深いアルト・ボイスを間近で聴くことが出来る、またとない機会です。
今日はブリジットの来日を記念して、彼女の来歴をざっと振り返ってみます。
1946年10月4日、ロンドンの南西部、サリー州に生まれたブリジット。
母親と姉妹がピアニストという、音楽一家で育ちました。
幼少よりピアノ、ヴィオラと習ったのちにギターを手にし、シェフィールド大学在学中に奏法を習得、ロンドンのフォーク・シーンで弾き語りを始めました。
当時周りには ニック・ドレイクやポール・サイモン、デヴィッド・ボウイが演奏していたそうです。
ブリジットのデモテープを聴いた英BBCの名物DJ、ジョン・ピールはすぐさま彼女を気に入り、68年、ブリジットはラジオに初登場。
ジョン・ピールがダンデライオン・レーベルを立ち上げる時に、第一アーティストとなりました。
69年にダンデライオン・レーベルからリリースした1stアルバムがこちら。
全曲ブリジットのオリジナル。大学時代に書いて、歌っていた楽曲だそう。
ほとんど一発録りの、シンプルなサウンド。滑らかに爪弾かれるギターと、ハスキーなアルト・ボイスが美しく調和しています。
ジョン・マーティンがギターで参加しています。
ピンク・フロイド『原子心母』のアレンジを手掛けたことでも知られるロン・ギーシンがプロデュースを手掛けた2nd。
ブリジットのボーカルの後ろに、控えめな弦・管楽器が配置され、薄もやに包まれるような幻想的なサウンドとなっています。
ブリジット自身もプロデュースに加わった3rd。
ライブ活動を重ねて深みの増したボーカルと、シンプルなバンド・サウンドが広がりのある音を奏でています。
Dave MattacksやAndy Roberts、Rick Sanders、Gordon Huntleyなど多彩なゲストを迎えた、ポップで聴きやすい作風です。
ダンデライオン・レーベルが4年という短い期間で倒産、4作目はクリサリス・レコードからリリースしました。
TEN YEARS AFTERのベーシスト、レオ・ライオンズのプロデュースで、彼が連れて来たミュージシャンを起用したという、超・豪華なメンバーで録音。
同じTEN YEARS AFTERのChick Churchill、キング・クリムゾンの創立メンバーのMichael Giles、Stefan GrossmanにBeverley Martynなどなど。
より洗練されたバンド・サウンドに乗せて、ブリジットが軽やかに歌っています。
ほんの短い滞在のつもりで訪れたニューヨークの街がとても気に入ったブリジットは、1976年に移住し、グリニッジ・ヴィレッジに住み始めます。
現地のミュージシャンと親密に交流し、セッションを重ねました。
1983年に娘が誕生、その後は暫くシーンから離れていましたが、1995年に、78~82年にかけてニューヨークで録音した音源をリリース。
変わらぬ美しいボーカルです。
この掠れ具合、たまりません。
近年では、ケヴィン・エアーズの娘、Galen AyersやDavid Nagler、Annie Neroなどニューヨークの若いミュージシャン達と音楽活動をしたり、英国でツアーをしたりしているそうです。
また、今年3月には英Mojo誌でのニック・ドレイクのカバー企画で、「Fly」を披露してくれました。
2001年に初めて来日したブリジット。
ライヴ音源のCDもリリースされています。
ジョン・レノン「イマジン」を弾き語っています。その静かな歌唱に鳥肌が立ってしまいます。
そして2018年12月、4度目の来日です!!
ようこそ、ブリジット!
楽しみですね。
【関連記事】
ブリジット・セント・ジョンがボーカルで参加している、色々なアーティストのアルバムをピックアップいたします!
【関連記事】
ニック・ドレイク・ファンなら気に入るかも?という、メランコリックで静かな作品を集めました。
Bridget St. Johnは、John Peelによって見出されたフィーメール・シンガー・ソングライター。本作は、DandelionからChrysalisへと移り、74年に発表された彼女の通算4枚目の作品。バンド・アンサンブルを押し出したフォーク・ロック的な曲と弾き語り中心の純ブリティッシュ・フォーク的な曲とのメリハリが素晴らしく、多彩なアレンジにより彼女の歌声もいっそう艶やかに響いています。
コメントをシェアしよう!
カケレコのWebマガジン
60/70年代ロックのニュース/探求情報発信中!