2018年10月24日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
こんにちは。スタッフみなとです。
サンディ・デニーの奥行ある豊かな歌声は、英国フォークのなかでも格別ですよね。
今日は、そんなサンディに近い魅力を持った英国の女性シンガーをピックアップいたします。
どうぞお付き合いください。
まずは『海と私のねじれたキャンドル』から一曲どうぞ。
71年のファースト・ソロ。
深みあるボーカル、どっしりとした渋いバンド・サウンド。隅から隅まで英国の香りが充満しています。
英国の香りということでしたらこちらも負けていません。
STEELEYE SPAN、WOODS BANDを経て、ゲイ&テリー夫妻がゲイ&テリー・ウッズ名義で発表した1stアルバム。
ウェスト・コーストの爽やかな風を取り入れつつも、英国ならではの陰影を保つ絶妙なバランス感覚が絶品な夫婦デュオによる英フォーク名品。
2枚の作品を残して忽然とシーンから姿を消した、スコットランド出身フィメールSSW、70年作。
初期ジョニ・ミッチェルの瑞々しさと、サンディ・デニーの英国らしい憂いを合わせたようなハイトーンボイス、キース・ティペット、アンディ・ロバーツ、キース・クリスマスらの味のある演奏、絶品です。
マンディ・モートン率いるフォーク・ロック・バンド、78年作。
サンディ・デニーが亡くなった際、追悼として捧げられた作品です。
哀愁極まるメロディー、むせび泣くフィドル、そして冷気漂うボーカル・・・。悲しくも美しいフォーク作品。
男女ヴォーカルの英フォーク・グループ。72年にYORKよりリリースされた唯一作。
少し掠れた素朴なフィメール・ボーカルが、サンディを思い起こさせます。
アーシーさと気品が絶妙にバランスしたフォーク・ロックから、ピアノや管弦楽が流麗に彩るSSW的な曲まで、メロディ、アレンジともハイ・レベルな作品です。
イングランド南西部、ダートムーアを拠点とする夫婦デュオ、18年作。BBCラジオのフォーク・アワードで2度のベスト・デュオを獲得した実力派です。
サンディ・デニー「Solo」のカバー。伸びやかなボーカルとクリアな質感のギター、情感溢れるピアノでしっとりと聴かせます。
いかがでしたでしょうか。少しでもお気に召した曲があれば幸いです。
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メロウ・キャンドルを彷彿とさせる、格調高いメロディーと楽器のアンサンブルが聴ける英国のフォーク作品をピックアップいたしました。
フェアポートを抜けたサンディー・デニーが71年に発表したファースト・ソロ。フェアポートと比べてトラッド色が薄まった分くっきりと浮かび上がる彼女の繊細な歌声が絶品。いかにも英国フォーク的な荘厳なメロディーがまた素晴らしく、盟友リチャード・トンプソンのつぼを押さえたギターも曲を一層引き立てています。
72年の2ndソロ。フェアポート直系の緊張感溢れる英トラッド・フォークだった1stソロに比べ、リラックスした伸びやかな歌声とオーケストラも取り入れた開放感あるアンサンブルが印象的。ソングライターとしても自信が漲っており、「Listen Listen」「The Music Weaver」など、オリジナル曲の完成度は本作がベストだと思います。ヴォーカリスト、ソングライターとして脂がのりきった傑作。
紙ジャケット仕様、05年デジタル・リマスター、ボーナス・トラック5曲、英国新編集12Pブックレット付き仕様、定価2039+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
若干圧痕あり
デジタル・リマスター、スリップケース付仕様、ボーナス・トラック5曲
盤質:無傷/小傷
状態:良好
小さいケースツメ跡あり
73年作3rdソロ。柔らかな陽光に包まれたサンディのジャケット通りの優しくリリカルな作品。前作において数曲で導入したオーケストラを全体的にフィーチャーし、前作以上に優雅で開放的なサウンドを聴かせています。名作です。
紙ジャケット仕様、ボーナス・トラック4曲、05年デジタル・リマスター、英国新編集12Pブックレット/インサート2種付仕様、定価2039+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
享年31歳。1978年、不慮の事故でこの世を去ったサンディ・デニーが残した最後の記録。1977年11月27日、アルバム『ランデブー』に伴うツアーからロンドンでのステージを収めた発掘ライヴ盤。
76年作1st。ピアノやストリングスの荘厳な雰囲気、室内楽的な格調高さ、流れるようなメロディー、Mandy Mortonのミスティックなヴォーカルなど、メロウ・キャンドルを彷彿とさせる英国フォークを基調に、エレクトリック・トラッドなヴァイオリンをフィーチャーしたサウンドが印象的。名作です。
英国フォークを代表するフィーメール・ヴォーカリストの一人、マンディー・モートンを中心としたバンドで、本作は、77年発表の2ndアルバム。トラッドを下地にしたブリティッシュ・フォーク・ロックを基調としながらも、エレクトリックな楽器をふんだんに用いたアレンジが、新たな地平を切り開いた名盤です。ブリティッシュ・フォーク3美神が提示した”気品”に、70年代ブリティッシュ・ロックの持つ”けだるさ”が加わったような内容は、60年代末から脈々と流れる英国サウンドを総括したと言っても過言では無いほどの素晴らしさ。気品溢れる管弦楽の調べ、ニック・ドレイクの1stにて素晴らしいオーケストラを吹き込んだロバート・ギルビーによる重厚かつ荘厳なストリング・アレンジ、表情豊かなエレクトリック・ギター、ミスティックなマンディーのヴォーカルと、すべてが有機的にからみあったサウンドは、もう究極の一言。
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