2018年9月9日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
こんにちは。スタッフみなとです。
ニューヨーク出身のアン・スチュアートと、男性2人の3人で1968年ロンドンで結成されたチューダーロッジ・・・
牧歌的で親しみやすいメロディに、管弦楽器を織り込んだ気品あふれるアンサンブルが見事ですよね!
アン・スチュワートの清涼剤のようなクリアなボーカルと、癖のないさらりとした男性ボーカルが代わる代わる歌っており、非常に和やかなムードが全編に漂っていて、何度聴いても素晴らしいなあ、と思ってしまいます。
リズム隊にはペンタングルのダニー・トンプソンとテリー・コックス、フルート奏者にはトニー・コーなど、ジャズ系の敏腕ミュージシャンが固めており、楽曲の完成度もかなり高いですよね。
今日は、そんなチューダー・ロッジに近い魅力を持ったフォーク作品を探してみました。
まずは一曲、『TUDOR LODGE』のラスト曲を。
ラルフ・マクテルのカバーです。
このピタリと合った男女ボーカルのバランス、理想的です!何とこじんまりとした可愛らしい楽曲なのでしょうか。
さて、他のバンドを見ていきましょう。
英国フォーク・グループ、73年唯一作。
サイケ・バンド、ハニー・デューの3人がそのまま名前を変えて活躍したバンドです。
伸びやかな女性ボーカルを軸に、男性ボーカル、フルートやマンドリン、タンバリン等がちゃがちゃしたアンサンブルが和気藹々と広がっていく様子は、サイケ・ポップなTUDOR LODGEといった趣です。
英国の男女フォーク・トリオ、77年作。
収録曲の全てがカバーで、トラッド感はほとんどありません。米国フォークに影響されたモダンな歌い方で、癖なくさらりと歌っており、非常に聴きやすいです。
アコースティック・ギターの控えめなストロークに、たまにエレキ・ギターやベースが厚みを加え、ピーター・ポール&マリーを英国仕様にしたような瑞々しい男女ボーカルが響き渡ります。
英国在住のオーストラリア人ミュージシャン達によって結成されたフォーク・グループ。
後にヌーシャ・フォックスとして、ケニー・ヤング等とポップ・バンド「フォックス」で活躍する、紅一点スーザン・トレイナーがいたバンドです。
CSN&Yやピーター・ポール・マリーに影響を受けたアメリカ憧憬の爽やかなサウンドと、流麗なアコースティック・ギター、純粋無垢な男女ボーカルが相まって、心地良すぎるフォーク・サウンドを奏でています。
英デヴォン州、ブリックハムにて結成された、フォーク・グループ。70年代に活躍していました。
アコースティック・ギターと2人の女性ボーカルを軸に、リコーダーやシロフォン、カズーなど様々な楽器を交えた非常に楽し気で、いい意味でアマチュア感あふれるフォーク作品です。
12曲中3曲はトラッド、他はほぼ自作曲で構成され、英国的な陰りあるフォークと当時のモダン・フォークがいい塩梅にブレンドされた、非常に優れたメロディの楽曲ばかりです。
いかがでしたでしょうか。少しでもお気に召す楽曲があれば幸いです。
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メロウ・キャンドルを彷彿とさせる、格調高いメロディーと楽器のアンサンブルが聴ける英国のフォーク作品をピックアップいたしました。
女性ヴォーカルを含む英フォーク・グループ。YORKレーベルより72年にリリースされた1stアルバム。左右チャンネルに配置された男性ヴォーカル2人、そして中央に陣取る女性ヴォーカル。オープニングから美しい男女3声ハーモニー。アコギも3本が鳴らされ、柔らかなコード弾きをバックに、2本のアルペジオが流麗にからみ合います。木漏れ日に包まれたジャケのイメージ通りの爽やかな風を感じるようなサウンドが印象的。CS&Nの3人にも勝るとも劣らないコーラス・ワークは特筆ものです。どの曲も流れるようなメロディを持つ佳曲揃いで、ジャケの雰囲気にピンときた英フォーク&米フォークのファンならきっと気に入ってしまうことでしょう。
女性ヴォーカルを含む英フォーク・ロック・グループ。YORKレーベルより73年にリリースされた2nd。プロデュースは、元ストローブスのトニー・フーパー。1stでの美しい男女3声ハーモニーはそのままに、ドラムが入ってより伸びやかに、そして、時折キーボードやフィドルも鳴らされることで爽やかさの中に英国的な陰影もあるフォーク・ロックを聴かせています。CS&NやS&GやPP&Mから影響を受けつつ、英国ならではの翳りある牧歌性がにじむ佳曲ぞろい。「このジャケからしてただならぬ音が聴こえてくるはず」というフォーク・ファンの期待に見事に応える逸品です。
JohnとShirleyのTurk夫妻を中心とする男2女2の4人組ブリティッシュ・フォーク・バンド。70年のライヴ・アルバムに続き72年にリリースされた1stスタジオ・アルバム。躍動感のあるドラムとよく動くメロディアスなベースによるリズムをバックに、アコギやマンドリンがメロディアスなアルペジオやリードを奏で、グロッケンシュピールやリコーダーが陽光のようなキラメキを添えるアンサンブルが印象的。清楚な女性ヴォーカルと誠実さが伝わるバリトン・ヴォイスの男性ヴォーカルによるハーモーニーもいい感じです。メロウ・キャンドルのフォーク・ロックな曲やトレイダー・ホーンあたりが好きなら気にいるはず。明朗なサウンドが心地いい快作です。
英国の2組の夫婦によるグループ、75年作。控えめにかき鳴らされるアコギにエレキがファジーに絡んだところで、フルートがふわりと加わっていき、素朴な男女ボーカルが宙を漂います。耳に心地よいのですが、ミニマムなギターワークがトラッド調のメロディーに少し尖ったポップさを加えており、独特の味わいを醸し出しています。トゥリーズやスティーライ・スパンをもっと軽やかに、ポップにした感じです。A面は自作曲、B面はトラッドのカバー。
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