2018年9月20日 | カテゴリー:カケレコ中古棚探検隊,世界のロック探求ナビ
こんにちは。スタッフ増田です。
今年も秋がやってきました。秋といえば芸術の秋。音楽の秋。そう、アートでクラシカルなオルガン・ロックの季節でございます。
でも、ただ王道のオルガン・ロックを紹介するだけではつまらない・・・そんな訳で今回は、中古棚よりちょっぴりニッチなオルガン・ロックの作品をどっさりと集めてまいりました!
気になる作品はお早めにゲットしてくださいね!では参りましょう。
まずは英国から。71年作の激レア盤。
弦楽器やホーンによる壮大なオーケストラアレンジが印象的ですが、根底にあるのは骨太なオルガン・ロック。
いかにも70年代初頭英国らしい淡い叙情性と、オーケストラによる哀愁のハーモニーが素晴らしい傑作です。
イギリス人メンバーによるドイツで活動したグループ。
DEEP PURPLEにジャーマン・ハードの重厚さと荒っぽさを加えた感じ!?
マイナーですが、豪快で重厚でパワフルなサウンドに痺れるハード・ロック名盤です。
お次は米国。
ユーライア・ヒープからの影響を軸に、R&B~ファンクからサイケまでをまぶしてアメリカならではの鋭角さとグルーヴィーさで聴かせるオルガン・ハード。
ヒープやハンブル・パイのファンは要チェックです。
69年の米国にこれほどまでのオルガン・ジャズ・ロックがあったとは。
メロウで哀愁漂わせつつ、流麗&スピーディーなアンサンブルがたまりません。この「Norwegian Wood」カバーも凄いっ!
こんな隠れたヘヴィ・サイケ/アート・ロック名盤はご存知ですか?
ずばり「もしもツェッペリンが、Vertigoと契約してオルガン・ハードな作品をリリースしていたら」って感じ!
ここからは怒涛のジャーマン・ロック・コーナーに移らせていただきますっ!
まずはコニー・プランクがエンジニアを務めたこちらの名作。
ジャーマンらしいアクの強さもありつつ、厳かなピアノと渋みのあるオルガン両方を使い分けたジャジーでクラシカルなサウンドがたまりません。
VERTIGO直系ブリティッシュ・ハード+EL&P+カンタベリー!?
骨太でブルージーだったり流麗なフュージョン・タッチだったりごちゃ混ぜなのにまとまりがあって、このグループは凄い!
ジャケもキーフを意識してそう!?CRESSIDAやSTILL LIFEを思わせる英国叙情たっぷりのジャーマン・オルガン・ロック。
ドイツ語だけど哀愁たっぷりのヴォーカル&コーラスもCRESSIDAに似てますね~。
サイケデリックな香りを残したヴォーカル&ギター、淡いオルガン、そしてジャジーなブラスやヴィブラフォン。
COLOSSEUMやVertigoのジャジーなオルガン・ロックが好きなら、名ジャーマン・ハードEULENSPYGELの前身であるコチラも要チェックです。
読めないバンド名、適当なジャケ、ノイジーに歪んだオルガンや落ち着かないベースやバタついたドラムが好き勝手暴れまわるサウンド。
いやあ、このジャーマン・オルガン・ロック、私の様なマイナーB級ロック・ファンにとってはこれ以上ない贈り物ですね(ニヤリ)。
ドイツを抜けて、次はイタリア!
ダブル・キーボード編成のクラシカルな伊オルガン・ロック逸品。
泣けるメロディに重厚なオルガンのアレンジ・・・伊プログレ黎明の70年リリースということを考えると、これはマイナーながら素晴らしい!
最後は東欧から、英国Vertigo作品に通ずるオルガン・ハードを揃えてきました。
まずはこのハンガリーの71年作。英国からの影響を感じさせつつ、ハンガリーらしいアクの強さと荘厳さも備えたサウンドが見事です。
次はベルギー!
CRESSIDAを彷彿とさせる繊細さ、美麗なメロディやコーラス、そしてちょっぴり残る60年代サイケ・ポップの香り。これは好作品です。
最後は旧ユーゴのオルガン・ロック。
トラフィックに通じるR&BフィーリングにVertigo直系のくすんだヘヴィネスを加えたサウンドは本格感ぷんぷん。
まだまだオルガン・ロックを探求したい!という方は、こちらもどうぞ!
旧ユーゴで、現クロアチアはザグレブ出身のオルガン・ロック・グループ、72年のデビュー作。トラフィックに通じるR&Bフィーリングに、VERTIGO勢に通じる陰影やハードさを加えたサウンドが持ち味。手数多くタイト&グルーヴィーなドラムと地を這うようにヘヴィなベースによる屈強なリズム隊、くすんだトーンのオルガン、ここぞでファズ・ギターを炸裂させるブルージー&ソリッドなギター、ちょっぴりアクの強い声のソウルフルなヴォーカル。各楽器ともテクニック抜群で、一体感もあり、本格感ぷんぷん。ズシリと重いアンサンブルを軸に、変拍子による細かなキメも織り交ぜた展開も見事。フルートがむせび泣くジャジーでアコースティックなパートなど、表現力も特筆です。これは、素晴らしいグループ!英ロックのファンは必聴と言える名作!
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