2018年8月23日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
こんにちは。スタッフ増田です。
最近本当に、年を取ると味覚って変わるんだなあという事を実感しております。
昔は甘い物に目が無かったのですが、今ではコンビニの菓子パン1つですら食べきるのに苦労したり。
母親の手料理に「薄い!」と文句を言って塩を振ったりしていましたが、今ではすっかりあっさり派。
でもたまには、胃もたれ覚悟でこってりしたラーメンや脂っこい焼肉を食べたくなることもありますよね!?
そんな訳で今回の特集は、『VDGGから巡る「濃い味」プログレ』。
Peter Hammillばりの個性的なヴォーカル、アクの強いサックス等を特色とするグループを集めてみました。
稀代のヴォーカリストPeter Hammillによる演劇的で哲学的なヴォーカルと、ヘヴィで神秘的なバンド・サウンドを持ち味とする英国の名プログレ・グループ。
こちらは今年2018年にリリースされたばかりの、復活後05年に残したライヴ音源&映像を収録した一枚!
この生々しくも叙情あふれる音世界、26年もの歳月が経っても変わらず孤高だなぁ。
VDGGに通ずる英国のグループと言えばこちらでしょう。
強靭なサックスのスリリングなアンサンブルとジェスロ・タルを思わせる泥臭いフルート、ちょっぴりハスキーなヴォーカル。
幻想性とダークさを併せ持った72年の名盤!
まるで、VDGGのピーター・ハミルとジェスロ・タルのイアン・アンダーソンとキンクスのレイ・デイヴィスの3人がセッションした感じ!?
むせぶサックス、どっしりしたベースなどアンサンブルのアクとともにフックに富んだメロディがいい塩梅!
ピーター・ハミルを彷彿とさせるシアトリカルなヴォーカルと、ジャンル雑多な曲展開を特徴とするドイツのグループ。
変則的なジャズ・ロックと思いきや中間部ではディープ・パープル並の様式美オルガン・ソロが始まったり、この一曲目からしてかなりキてます。
ヴァン・ダー・グラーフにソウルフルな女性ヴォーカルが入ったら?そんなバンドをベルギーで発見!
強烈な暗黒おとぼけジャケに負けず、サウンドも実に個性的!
最後は「濃ゆい」実力派ヴォーカル擁する新鋭グループを2つご紹介!
04年にデビューしたイタリアの新鋭、12年作3rd。
とにかくイタリアらしい濃厚な歌唱とハード・ロックなハイトーン・シャウトを使い分ける実力派ヴォーカルが特筆。
演奏もヘヴィー・シンフォというよりはもはやヘヴィー・メタルな凄まじさ…。
18年にデビューした英国の新鋭。
VDGG、カンタベリー・ロックなどからの影響を織り交ぜたタイトなアンサンブル、そしてエモーションたっぷりの姉御ヴォーカル。
英国プログレ・ファンには堪らない要素が詰まった一枚です!
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Colin GoldringとStewart Goldringの兄弟によって結成され、フルートやサックスを取り入れたジャズ・ロックを基本にKING CRIMSON、VAN DER GRAAF GENERATORのような音楽性を放つイギリスのプログレッシブ・ロックグループの72年2nd。基本的な方向性は前作からの流れを汲んでおり、サックスやフルートが鳴り響くへヴィー・ロック的な作風ですが、より洗練されたアンサンブルと、カオティックな中にドラマ性と一筋のロマンティシュズムを感じることが出来る名盤となっており、やはり繊細な質感とダイナミックなサウンドのコントラストが映える作品と言えるでしょう。
ベルギー出身、ギターレスでサックス奏者とオルガン奏者を含み、女性ヴォーカル在籍という編成のプログレ・グループ。70年のデビュー作。サックスが低く垂れ込めるVDGGばりに荘厳なパートとジャジーなオルガンをフィーチャーしたジャズ・ロックなパートを行き交うアンサンブル、そしてジュリー・ドリスコールやキャロル・ギライムスを彷彿させるソウルフルな女性ヴォーカル。ベルギーのプログレと言えば、WATERLOOやIRISH COFEEのようなオルガン・プログレやCOSやPAZOPなどカンタベリー・フィーリングなジャズ・ロック・グループを思い出しますが、その両方のエッセンスを併せ持つのがこのグループ。シャープな高速リズムに女性スキャットとサックスとオルガンがユニゾンで畳みかける4曲目は、まさにこのグループならではと言えます。強烈な印象を残すジャケに負けない、ハイ・レベルでオリジナリティ溢れる好グループ!
あのジム・モリソン亡き後にドアーズに誘われたというヴォーカル&ギターのHoward Werthと後にSAMMYやSTACKRIDGEでも活躍する管楽器奏者Keith Gemmellを中心にロンドンで結成され、69年にデビューしたグループ。カリスマと契約し70年にリリースされた2ndアルバム。力強いHowardのヴォーカルとKeithのぶいぶいとむせぶサックスやフルートをフィーチャーしたアクの強いアンダーグラウンド臭と牧歌性とがごちゃ混ぜとなったサウンドはデビュー作で既に完成されており、本作もその延長線上にあるサウンドが印象的。まるで、VDGGのピーター・ハミルとジェスロ・タルのイアン・アンダーソンとキンクスのレイ・デイヴィスの3人がセッションした感じ!?ファミリーとかブロドウィン・ピッグとかパトゥとかそのあたりのバンドに通じる愛すべき英国臭がぷんぷん。ソングライティングはデビュー作から磨きがかかった印象で、アンサンブルのアクとともにフックに富んだメロディがいい塩梅です。これは名作!
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