2018年6月4日 | カテゴリー:KAKERECO DISC GUIDE,世界のロック探求ナビ
こんにちは。スタッフみなとです。
今日は英国のフォーク・バンド、FAMOUS JUG BANDの2nd、『CHAMELEON』をピックアップいたします。
先月2ndアルバムが再発されまして、これが1stとまた違った素晴らしい作品なのです!
60年代後半、英コーンウォールにて、インクレディブル・ストリング・バンドを抜けたクライヴ・パーマーと、コーンウォールで活動していたピート・ベリーマン、ヘンリー・バードレット、ジル・ジョンソンの4人で結成。
Jill Johnson(vo,g)
Pete Berryman(vo,g)
Clive Palmer(vo,g)
Henry Bartlett (jug/vo)
69年にリリースされた1st。たった2日間で録音されたそう。
ヨーロッパやアジアを放浪していたクライヴ・パーマーの影響か、エキゾチックな旋律やゆらゆらと漂うようなアレンジが印象的です。
クライヴ・パーマーは今作をリリース後バンドを離れ、自身のバンドC.O.B.を結成。根っからのヒッピーなんでしょうね。
なので70年の2nd『CHAMELEON』は3人体制で制作されました。
♪Here Comes The Dawn
前作はクライヴ・パーマーの曲も収録されていましたが、今作はギターのピート・ベリーマンがほとんどの曲を作っています。
デイヴィ・グレアムに影響を受け、フォークやブルース、カントリーに精通するピート・ベリーマンの作る無国籍風な楽曲は飄々としており、音数の少ないミニマムなアンサンブルが特徴の風通しの良い作品です。
ベース音をヘンリー・バードレットの奏でるジャグが担っており、ボコボコとくぐもった音が色んな表情で響いています。アコギはパーカッシブにかき鳴らされ、3人の飾らないボーカルが入れ替わり立ち代わり響きます。
♪The Golden Years
ピートとヘンリーの朴訥としたボーカルも良いのですが、やはり何と言ってもジル・ジョンソンの瑞々しいボーカルは格別です!
アン・ブリッグスに通じるクリアな声質。フィメール・フォーク・ファンならたまらないですよね。
INCREDIBLE STRING BANDの68年4rdです。
宗教や神話をコンセプトに、シタールやハープシコード、フニャフニャなボーカルがゆらゆら揺れています。
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INCREDIBLE STRING BANDのクライヴ・パーマー含む4人のバンド1969年デビュー作。クライヴ・パーマー作の??が格別で、「ジャグバンド」という括りには収まりきらない魅力を放っています。幽玄に爪弾かれるギター、ジル・ジョンソンの透き通ったボーカルが、靄がかかったようなミステリアスな旋律に乗せて広がり、言葉を失う美しさです。親しみやすさと英国情緒とが一体となった、ギターのピート・ベリーマン作の楽曲もまた素晴らしく、草木の香りただようプリミティブなブリティッシュフォークといった趣です。英国フォーク好きはもちろん、フィメールフォーク好きにも大推薦!
廃盤、直輸入盤(帯・解説付仕様)、ボーナス・トラック2曲、定価2500
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
若干ケースツメ跡・帯に若干色褪せあり
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