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netherland dwarf のコラム『rabbit on the run』 第3回 GRENDEL / The Helpless (Poland / 2008)

本連載では「ミュージシャンの視点からプログレッシブ・ロック作品を捉える」ことに重点を置き、フランスのプログレッシブ・ロックレーベルMusea Recordsからシンフォニック・ロックアルバムでデビューを果たしたnetherland dwarfが、同じ時代を生きる世界中の素晴らしいプログレッシブ・ロックアーティストたちの作品を、幅広くご紹介します。「ミュージシャンの視点」とは言っても、各コラムは平易な文章で構成されていますので、楽器が弾けない、専門用語は分からないという場合でも、心配せずにご覧下さい。

第3回 GRENDEL / The Helpless (Poland / 2008)

1990年代以降の東欧、特にポーランドのプログレッシブ・ロックシーンに言及する場合、避けて通ることの出来ないふたつのグループであるCOLLAGEとQUIDAMは、多くの後進たちに影響を与えながら、また自身も東欧プログレッシブ・ロックの代表として、現在に至るまで素晴らしい作品をリリースしています。

COLLAGEは、80年代に落ち込んだプログレッシブ・ロックシーンをポンプ・ロックと呼ばれる音楽性で支えたイギリスの名グループMARILLIONなどからの流れをネオ・プログレッシブ・ロック世代として受け継ぎ、90年代のプログレッシブ・ロックシーンを駆け抜け活動を休止、2000年代に入ると直系グループSATELLITEとして復活を遂げ、メロディアスなネオ・プログレッシブ・ロックのサウンド・メイクに加えてPINK FLOYDにも通じる気だるさと澄んだ精神性という、ポーランドのプログレッシブ・ロックを象徴するスタイルを提示しました。

一方のQUIDAMは、女性ヴォーカルEmila Derkowskをフロントに据えたシンフォニック・ロックグループとして90年代中盤のシーンに登場し、COLLAGEと共にポーランドのプログレッシブ・ロックの可能性を広くアピール。フルート奏者を擁した叙情派の音楽性で脚光を浴び、3枚目のアルバムにして名盤の呼び声高い2002年作『Pod niebem czas (The Time Beneath The Sky)』に到達しますが、Emila Derkowskが脱退し男性ヴォーカルを主体としたグループに変革を迫られると大幅にグループを再編させ、ダイナミズムを押し出したソリッドな音楽性と、同時に深い翳りも兼ね備えた作風へと変化し、やはりポーランドのプログレッシブ・ロックのスタンダードとしてその威厳を保ち続けています。

さて、2000年代後半のポーリッシュ・プログレッシブ・ロックシーンを見渡してみると、COLLAGEを率いていた重要人物Mirek Gilによる新グループBELIEVEのデビュー・アルバム『Hope To See Another Day』のリリースが2006年、QUIDAMの5枚目のアルバム『Alone Together』とSATELLITEの3枚目のアルバム『Into the Night』が2007年、といった具合に重要グループたちがコンスタントに活動を展開し話題を提供していた状況で、OSADA VIDAが4枚目のアルバムとなる2008年作『The Body Parts Party』を出世作に大きく注目され、そこにALBIONやRIVERSIDE、MILLENIUMといったグループのリリースが重なるという、土台となるグループの安定した活動に支えられた盛り上がりを見せるシーンの様子が伺えます。

また、SATELLITEのドラマーが立ち上げたPETER PAN(2007年)、女性ヴォーカリストを擁するLOONYPARK(2008年)といったグループたちの登場が歓迎されたことを踏まえると、ポーランドのプログレッシブ・ロックシーンを取り巻く状況は決して悪いものではなかったと言えますが、そういった中で、同国の中堅プログレッシブ・ロックグループが集結するLYNXレーベルに所属しているわりに、他のグループよりも「ひっそりと」リリースされた印象が強いのがGRENDELの2008年デビュー・アルバム『The Helpless』です。

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アーティストや作品が、その登場するタイミングによって不遇な扱いを受けてしまうということがプログレッシブ・ロックの歴史には数多く存在しており、例えばENGLANDによるブリティッシュ・プログレッシブ・ロックの名作『Garden Shed』やイタリアン・シンフォニック・ロックの名盤に必ずその名前が挙がるLOCANDA DELLE FATEの『Force Le Lucciole Non Si Amano Piu』は共に77年リリースですが、彼らはたった1枚の傑作を残して長い沈黙を余儀なくされたほか、ドイツを代表するシンフォニック・ロックグループANYONE’S DAUGHTERのデビュー・アルバム『Adonis』は79年、そして80年代はほぼ全てのプログレッシブ・ロックグループにとって不遇だったとも言えます。

GRENDELのケースをそう呼ぶのは大袈裟にしろ、同時期にリリースされたPETER PANのように有名グループのファミリー・プロジェクトでもなく、LOONYPARKのように短いスパンでその後のリリースを重ねるといったこともなかったため、なんとなく代表バンドや話題性に富んだ新人の陰に隠れてしまっていたと言えるのではないでしょうか。

GRENDELは、COLLAGEとSATELLITEが作り上げたネオ・プログレッシブ・ロックに象徴される、エモーショナル且つマイルドな音楽性と、QUIDAMのシンフォニック・ロックに象徴される、デリケート且つハートフルな叙情美を程よく混ぜ合わせ、両グループに共通するどこか醒めた質感とメランコリーを正当に継承した、非常にポーリッシュ・プログレッシブ・ロックらしいサウンドを放つグループであり、「人生の中に点在する、どうすることもできない無力感に苛まれる出来事」にスポットを当てたコンセプト・アルバムである本作は、全体的に哀調を帯びたカラーで統一されていることから派手さや急激な楽曲展開こそほとんど持たないものの、苦しみ抜いた後に残る諦めにも似た落ち着きを見せるヴォーカルと、胸に迫るようなロング・トーンのギターの節回しを中心に深い心象風景を描写しており、音楽的に同国の新世代グループたちに引けを取ることはありません。

また、他国のグループがメロトロンやオルガンをはじめとしたレトロな楽器を操り70年代プログレッシブ・ロックの継承を目指す一方で、現代的でデジタリーな音色を隠さないこともポーランドのメロディック・ロックの大きな特徴と言えますが、本作もアトモスフェリックに飽和するシンセサイザーによる音色などにその傾向が見られるものの、SATELLITEらに比べるとアコースティックな味わいがより強調されており、そのバランス感覚に彼らの個性を見出すことも出来るでしょう。

本作は、そのアートワークなども含めて多少地味な印象を否めないものの、その音作りにフィットするコンセプトに基づいた深遠なメロディック・ロック作となっており、またそのサウンドはCOLLAGEやQUIDAMからのポーリッシュ・プログレッシブ・ロックのベーシックな潮流を確実に感じさせる、しみじみとした味わいを持っています。


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GRENDEL他、関連作在庫

  • MILLENIUM / REINCARNATIONS

    00年代以降のポーランドを代表するシンフォ・グループ、02年作3rd

    99年結成のポーランド屈指のプログレ新鋭バンド。02年作3rd。彼らの持ち味は、しっとりと叙情あるメロディとともに映像喚起的なサウンド・メイキングですが、本作では、「メロディ」の方にグッと寄っている印象。彼らならではの空間的な音作りもさすがで、エッジの立ったギターによるシャープなリズムや無機的なビートを効果的に配し、「泣き」に流れず、スケールの大きなサウンドを作り上げています。今までとは違い、直接的な影響はそれほど感じませんが、やはりピンク・フロイドのエッセンスは確かに流れています。堂々と「メロディ」に挑んだメロディアス・ロックの逸品です。

  • MILLENIUM / DEJA VU

    00年代以降のポーランドを代表するシンフォ・バンド、04年作4th

    99年結成のポーランド屈指のプログレ新鋭バンド。04年作4th。彼らの持ち味は、しっとりと叙情あるメロディとともに映像喚起的なサウンド・メイキング。前作では、「メロディ」に比重を置いたフックあるメロディアス・ロックを聴かせましたが、本作では、「映像喚起的なサウンド・メイキング」の方に軸足を置いた印象。物憂げな叙情美とともに、シャープで無機的なタッチのリズム・ギター、ミニマルなフレーズを奏でるシンセ、デジタリーなビート音などを効果的に配して、独特のクリアで耽美的なサウンドを奏でています。ギタリストも大きな魅力で、空間的なリズム・ギターとともに、エッジの立った伸びやかなトーンで流麗なフレーズを歌うように紡ぐリード・ギターも絶品です。現代ポーリッシュ・シンフォの傑作。

  • SATELLITE / EVENING GAMES

    COLLAGEを継承するポーランド産シンフォ、スケール感溢れる04年作

  • MILLENIUM / NUMBERS AND THE BIG DREAM OF MR SUNDERS

    現ポーランド・シンフォ・シーンを代表するグループ、06年作6th

    99年結成のポーランド屈指のプログレ新鋭バンド。06年作6th。しっとりとしたトーンでたなびくキーボード、反復フレーズやディレイ音を巧みに操りながらメランコリーやリリシズムを添えるギター、空間を広げるデジタリーなビート、そして、堂々とエモーショナルに歌い上げるヴォーカルと憂いたっぷりのメロディ。『アニマルズ』『ウォール』期のピンク・フロイドを彷彿させるメロディアスなプログレを聴かせます。ネオ・プログレの耽美性や叙情美と、ピンク・フロイドの空間的・映像喚起的な音響センスとが見事に溶け合ったサウンドが印象的。これまでの彼らの作品の中でも特に美しいメロディに溢れた名作。

  • ALBION / BROKEN HOPES

    ポーランド、壮麗なキーボードとダイナミズム溢れるギターが織りなすドラマティック・シンフォ、07年作4th

    ポーランド産シンフォニック・ロックバンドALBIONの、前作『WABIACCIENIE』に続く復活第2弾となる07年作。前作で印象的だった厳粛なシンセやピアノのセンチメンタルな響きはそのままにギターが表現力を増しており、メロウに揺らぐようなフレーズから、ギルモア風のエモーショナルかつ鬼気迫るソロまでを自在に弾きこなすダイナミズムに満ちた演奏を聴かせてくれます。瑞々しさと透明感いっぱいに歌い上げる女性ヴォーカルも、もはや言うに及ばぬ素晴らしさ。自然の情景を切り取ったようなSEを各所に配し空間演出的な効果を多用しているのも本作の特徴で、アンサンブルのドラマ性をより際立たせています。過剰にならず耳に心地よい柔らかな叙情を聴かせるところに円熟味すら感じさせる充実作です。

  • SATELLITE / INTO THE NIGHT

    COLLAGEを継承するメロディアスなポーランド産シンフォ、07年作

  • LOONYPARK / EGOIST

    女性ヴォーカルを擁するポーランドのシンフォ・グループ、荘厳かつメランコリックな08年傑作デビュー作!

    ポーランド出身、女性ヴォーカルを擁するシンフォニック・ロック・グループ、08年のデビュー作。深く沈み込むように鳴らされるキーボード、ロング・トーンでゆったりと紡がれるメロディアスなギターを中心とする静謐でいて荘厳なアンサンブル。時に風のように柔らかに鳴らされるアコースティック・ギターのバッキング、ここぞで嵐のように轟くヘヴィなギター・リフ、オーケストラのように目の覚めるようなキーボードなど、映像喚起的なアレンジも特筆です。そして、しっとりと翳りのあるヴォーカルとメランコリックなメロディが静かにドラマを描いていきます。ポーランドらしいウェットな質感と流麗さで終始メロディアスに綴られる雄大な傑作。

  • MILLENIUM / EXIST

    ポーランド屈指のプログレ新鋭バンド、一気に洗練され、ピンク・フロイドばりのスタイリッシュなサウンドを聴かせる08年作の傑作7th

    99年結成のポーランド屈指のプログレ新鋭バンド。前作6thの後、ベスト盤、シングル盤をリリースしてからの08年作7th。これまでも『ウォール』期のフロイドを彷彿させる映像喚起的なサウンドを聴かせてきましたが、本作のオープニング・トラックの曲目はなんと「EMBRYO」で、大地の脈動のように雄大なリズムをバックに、ギターがギルモアばりに伸びやかなリードを奏で、ヴォーカルが憂いたっぷりなメロディをエモーショナルに歌い上げるフロイドのDNAを正統的に受け継いだサウンドを聴かせています。かなり洗練された印象で、「ヴォーカル&メロディ」とそれを彩る「空間的なアレンジ」という彼らの2つの大きな魅力にサウンドを凝縮させた感じ。ピンク・フロイドと同じく、「プログレ」という枠を超えて、ワールド・ワイドに評価されるべきスタイリッシュでスケールの大きな「ロック」を聴かせる大傑作です。

  • GRENDEL / HELPLESS

    ポーランド産、メロウな作風のシンフォ新鋭、08年作

    ポーランドから登場したシンフォニックロックグループの08年デビュー作。その音楽性は、東欧らしい重みを持ちながらもメロディーの良さでじんわりと聴かせるメロディックロックとなっています。彼らの楽曲のプロダクションは確実にQuidamやCollageからの流れを汲むものであり、へヴィーになりすぎずメロウで緩やかに進行していくナンバーを中心に、浸ることが出来ます。ロングトーンで泣きまくるギター、ふくよかに包み込むようなストリングス、ピアノ、映像的なアンビエント感あるキーボードワークが絶品であり、リズム隊の堅実なプレイも光ります。ボーカルは感情豊かに、しかしやはりどこか東欧らしい冷ややかさを持ちながらメロディーを歌い上げています。デビュー作にして東欧メロディックロックの長所を全て吸収しきった傑作であり、Quidam系メロディックロックファンやCamel系のシンフォニックロックファンには文句なしにオススメの1枚です。

  • MILLENIUM / PUZZLES

    現代ポーランドを代表するシンフォ・グループ、11年発表の2枚組コンセプト・アルバム傑作

    99年結成のポーランド屈指のプログレ新鋭バンド。前作から3年ぶりとなった2011年作の8thアルバムで初の2枚組。憂いあるメロディと空間的で映像喚起的なアレンジとが完璧に融合したスタイリッシュなプログレを前作で極めた彼らが挑んだのが、アルバム2枚に渡って描く壮大なるストーリー。アダムとイブを主人公に、男女間の複雑な関係性をパズルのピースに見立てて描いたコンセプト・アルバムに仕上がっています。ジャケット・イメージからも分かる通り、彼らが敬愛するピンク・フロイド『ウォール』へのオマージュであり、挑戦でもある力作。これは傑作です。

  • LOONYPARK / STRAW ANDY

    ポーランド、圧倒的な叙情美を放つメランコリックかつドリーミーなシンフォニック・ロック、11年作2nd

    ポーランド出身、女性ヴォーカルを擁するシンフォニック・ロック・グループ、08年のデビュー作に続く11年作2nd。前作からドラムが変わったからか、沈み込みように荘厳だったデビュー作と比べて、ロック的な躍動感が出ている印象。デビュー作では、ゲスト参加してロング・トーンのリードを聴かせていたギタリストのクレジットも無くなっていて、ギターのトーン&フレーズともに煌びやかでファンタスティックになっているのも特筆です。全体として、前作で特徴だった東欧ならではのメランコリーは女性ヴォーカルとメロディに残しつつも、光が差し込んだようにアンサンブルの質感は優美さ、流麗さ、明瞭さが増し、起伏も増してドリーミーさ、ドラマティックさが際立っています。女性ヴォーカルがしっとりと歌い上げる陰影に富んだメロディは相変わらず絶品ですし、ファンタスティックに綴られていくドラマにただただ圧倒される、メロディアス・ロックとして完璧と言える傑作です。

  • MILLENIUM / WHITE CROW

    現代ポーランドを代表するシンフォ・バンド、03〜10年の未発表音源などを収録した11年作

    現代のポーランド・シンフォを代表するバンドMILLENIUMによる、03〜10年の未発表音源などを収録した11年の編集盤。制作年の異なる楽曲がバラバラに収められているものの散漫な印象はなく、彼らが確固とした音楽性を持って活動してきたということを伝える内容となっています。分厚いシンセとハードなギターがアンサンブルを支配する重厚なスタイルの楽曲よりも、ヴォーカルのGALLのスタイリッシュな歌唱をメインに聴かせるメロディアス・ロック路線の楽曲を中心に選曲されており、非常に耳触りがよく聴きやすい曲が軒を連ねます。洗練を極めた演奏陣のクールな演奏も聴き所。編集盤ながら、作品として完成された印象すら受ける充実の一枚です。

  • RIVERSIDE / SHRINE OF NEW GENERATION SLAVES

    「音を描く」アーティスティックな感性を持った現代ポーランド屈指のグループ、12年作5th

    PORCUPINE TREEなどと並び、現代ヘヴィ・プログレ・シーンを牽引するポーランドのバンド、12年5th。プログレ・メタルと評されるグループで、確かにザクザクとキレのあるリフ・ワークはプログレ・メタル的ですが、ヴィンテージな厚みがあるのが印象的。さらに特筆は、プログレ・メタルの枠に収まりきれないスケールの大きな音像で、リフで攻め立てるヘヴィなパートと鮮やかな対比を成すメランコリックなパートがとにかく秀逸。ゆったりと音空間を広げるアコギ、透明感の中に残像のような陰影と揺らぎがある叙情的なピアノ、ポーランドらしい翳りを帯びたクリアで伸びやかなヴォーカルが言葉を失うほどに静謐で美しいアンサンブルを描きます。「音を描く」という表現がぴったりのアーティスティックな感性を持った好グループ。これは名作です。

  • ALBION / UNSONGS

    「美麗」という形容がぴったりのポーランドのシンフォニック・ロック・バンド、ファンへのプレゼントと言えるインスト作品、2015年作

    94年のデビューから息の長い活動を続けるポーランドのシンフォニック・ロック・バンド。女性ヴォーカルを擁するグループでしたが、2016年のニューアルバム制作に向けて、男性メンバーのみの4人編成となったことがアナウンスされました。ニューアルバムの前のファンへのプレゼントとして、2015年にリリースされたのが本作で、過去の作品に収録されたインストゥルメンタルの楽曲を集めてリミックス&リマスターした編集盤。バンド名を付けた95年作2ndの20周年の記念も兼ねているようです。幾重にも折り重なっては幻想的にたなびくシンセ、艶やかなピアノ、しっとりと奏でられるアコギによるメロディ、「美麗」というキーワードがぴったりのエレキ・ギターによるアルペジオとリード、そして、コラージュされる自然音や環境音。ゆったりと奏でられる美旋律の間にモノトーンの映像が走馬灯のように駆け巡っていくような、そんな幻想的かつ映像喚起的なアンサンブルが印象的です。新たな叙情派インスト作品として完成された名品と言えるでしょう。

  • COLLAGE / BASNIE

    90年代のポーランドを代表するシンフォニック・ロック・グループ、89年作1st

    ポーランドを代表するグループ。89年作の1st。フワーっと広がる神秘的で優美なキーボード、流麗かつスリリングなギターを中心とする、荘厳かつ幻想性溢れるシンフォニック・ロック。シアトリカルなヴォーカル、キャッチーながらも翳りのあるメロディも魅力的。

  • COLLAGE / NINE SONGS OF JOHN LENNON

    ポーランドのシンフォ・ロック・バンド、ジョン・レノンの楽曲を取り上げた93年作

  • ALBION / REMAKE

    ポーランド産、透き通った女性ヴォーカルをフィーチャーしたドラマティックなシンフォ、94年1stと95年2ndを新規リマスターで収録した2枚組

    ポーランド出身のシンフォニック・ロックバンドALBIONの94年発表の1stと95年発表の2ndを収録した2枚組。同郷のCOLLAGEにも通ずるあふれ出る壮麗なシンセサイザーや力強いビートを刻むドラム、叙情的なフレーズを流麗に綴るギターが織りなすドラマティックなシンフォニック・サウンドに、時に可憐に時にパワフルに歌声を響かせる情感豊かな女性ヴォーカルが乗るスタイルが特徴。特に、荘厳に響き渡るシンセをバックにギターがひたすらむせび泣く2nd終盤の展開などはシンフォ・ファンなら胸を熱くすること間違いなし。内省的なアコギの響きに東欧らしい翳りを感じさせるメランコリックなアンサンブルも随所で登場し、作品に見事な陰影を与えています。1st、2nd共に東欧シンフォの隠れた傑作と呼んでよい高い完成度を持った作品です。

  • QUIDAM / BAJA PROG: LIVE IN MEXICO 99

    ポーランド産フィメールVoシンフォの代表格、99年メキシコでのライヴを収録、全9曲

  • MILLENIUM / MILLENIUM

    現ポーランド・シンフォ・シーンをリードするグループ、99年デビュー作

    99年結成のポーランド屈指のプログレ新鋭バンド。記念すべき99年デビュー作。メランコリックにたなびくキーボード、しっとりと紡がれるエレキのアルペジオ、物悲しい旋律のアコギ、どこか工業地帯の灰色の世界を連想させる無機質なビートと生活音のコラージュ。ピンク・フロイドからの影響を軸にポーランドならではの翳りで包み込んだようなアンサンブルが印象的です。アコースティックな音とデジタルで無機質な音とのブレンドも持ち味で、メロディアスなバンド・サウンドと、シンセによる電子音やデジタリーなビートとが違和感なく同居した奥行きのある映像喚起的なアレンジも見事。その辺りのセンスは、ピンク・フロイドのDNAを現代に蘇らせた、と言えるでしょう。ヴォーカルとメロディも魅力で、憂いたっぷりのハイトーンの歌声とシアトリカルな歌いまわしに心奪われるLukasz Gallのヴォーカル、陰影と叙情がにじむメロディにはデビュー作とは思えない「スケール」と「味わい」があります。ポーランド語は、西スラヴ語群に属し、チェコ語やスロバキア語とは方言程度の違い。往年のチェコ産プログレと同じメランコリーや気品を感じます。伸びやかなトーンで歌うように奏でられるエレキ・ギターのリードもまた印象的。耽美的かつモダンで、なおかつリリシズムたっぷりなポーリッシュ・シンフォの逸品です。

  • MILLENIUM / 44 MINUTES

    現在のポーランド・シンフォ・シーンの中核を担うグループによる17年作、サックスを大きくフィーチャーし、アーバンな香り漂うメロディアス・プログレを聴かせる意欲作!

    現在のポーランド・シンフォ・シーンの中核を担うグループによる17年作。今作よりゲストプレイヤーだったサックス奏者が正式メンバーとして参加。ピンク・フロイド憧憬のメランコリックかつ劇的なサウンドにジェネシス的な叙情溢れるキーボードプレイを加えた音楽性を持っていた彼らですが、今作ではアーバンな香り漂うサックスのプレイも大きくフィーチャーし、従来作に比べ格段に洗練されたメロディアス・プログレを聴かせてくれます。全体的に見るとキーボードが担っていたシンフォ色は後退したものの、ここぞという場面ではシンセがスケール大きくうねり、存在感を発揮。サックスに活躍に加え、ギルモアのブルース色を抑えたようなエモーション溢れるギターや映画のワンシーンを思わせる話し声のSE、一部楽曲での女性ヴォーカルの起用など、『狂気』のフロイドを現代的な音像で再構成したような印象も強く受けます。さらに特筆なのがメロディの素晴らしさ。従来に増してシンプルゆえの力強さを宿す選び抜かれた美しいメロディが、聴き手の胸を強く揺さぶってきます。そのメロディを歌い上げる少し憂いのある男性ヴォーカルも相変わらずいい声です。シンフォニック・ロックという従来の立ち位置から大きく前進し、独自のサウンドを練り上げた意欲作!

  • COLLAGE / BASNIE AND SAFE

    ポーランド・シンフォの雄、89年作/95年作

    • CDBOXMMP103METAL MIND

      2枚組(エンハンスドCD仕様×1)、ボーナス・トラック1曲、スリップケース付き

      盤質:傷あり

      状態:良好

      スリップケースにスレ・圧痕あり、ジャケにケースツメ跡あり

      1390円

      1112円
      (税込1201円)

      300円お得!


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  • MILLENIUM / CINEMA SHOW

    ポーランド屈指の新鋭バンド、2015年のライヴ・アルバム

    90年代以降の東欧を代表するポーランド出身のプログレ新鋭バンド。2015年11月の地元ポーランド公演を収録したライヴ盤。「ネオ・プログレ直系のメランコリックな叙情美」と「ピンク・フロイド影響の空間的・映像喚起的サウンド・メイキング」を軸に、作品をリリースする毎にサウンドをスタイリッシュに洗練させていき、13年に『EGO』、14年に『IN SEARCH OF THE PERFECT MELODY』という孤高の傑作をものにするなど円熟の粋に達したバンドの実力が見事に真空パックされている印象。映像喚起的に空間を彩るキーボード、エモーショナルに奏でられる伸びやかなギター、ハイ・トーンのシアトリカルなヴォーカル。ライヴとは思えない多彩な空間が次から次へと現れ驚きます。名ライヴ盤です。

  • MILLENIUM / DEJA VU and MILLENIUM 1999

    ポーランド屈指のプログレ新鋭バンド、99年デビュー作と04年作4thをカップリングしたデビュー15周年の記念2枚組

    99年結成のポーランド屈指のプログレ新鋭バンド。結成15年を記念してリリースされた99年デビュー作『MILLENIUM』と04年作4th『DEJA VU』とをカップリングした2枚組。ピンク・フロイドからの影響を軸にポーランドならではの翳りで包み込んだ、ゆったりとたなびくようにメランコリックなアンサンブル、そして憂いたっぷりのハイトーンの歌声とシアトリカルな歌いまわしが魅力の?ukasz Gallのヴォーカル。アコースティックな音とデジタルで無機質な音とのブレンドも持ち味で、しっとりと紡がれるアコギと、シンセによる電子音やデジタリーなビートとが違和感なく同居した奥行きのある映像喚起的なアレンジも見事です。伸びやかなトーンで歌うように奏でられるエレキ・ギターのリードもまた印象的。どちらの作品も耽美的かつモダンで、なおかつリリシズムたっぷりなポーリッシュ・シンフォの逸品です。

  • MILLENIUM / EGO

    ポーランド・プログレ・シーンを代表するシンフォ・バンド、ずばり最高傑作と言える13年作9th

    99年結成のポーランド屈指のプログレ新鋭バンド。ネオ・プログレとピンク・フロイドの影響の元に、メランコリックで映像喚起的なサウンドでデビューし、徐々に洗練させながら、前々作、前作で到達した、「プログレ」の枠を超えた、ピンク・フロイド『ウォール』ばりのスタイリッシュな「ロック」サウンド。2013年作9thである本作では、スタイリッシュさはそのままに、叙情性を増し、シンフォニック・ロックとして孤高のサウンドを聴かせています。映像喚起的なSEから入り、中欧の森を思わせるアコギのリードが静かに鳴るイントロ。その静寂を打ち破って轟くヘヴィなギターとキーボードによる音の壁とギルモアばりに伸びやかに泣くリード・ギター。そして、何より素晴らしいのがメロディーとヴォーカル。ピンク・フロイドの内省感とネオ・プログレの叙情美とが出会ったような美旋律、そして伸びやかさの中に翳りを感じさせるハイトーンが魅力のヴォーカルは、もう絶品の一言。99年のデビュー作での「空間的な音響センスに溢れたシンフォニック・ロック」を、これまでの作品で培ったテクニックとサウンド・メイキングのセンスにより圧倒的な強度で聴かせた一大傑作。熱くも透徹としたロマンティシズム。これはずばり最高傑作!

  • MILLENIUM / IN SEARCH OF THE PERFECT MELODY

    ポーランド屈指のプログレ新鋭バンド、前作に負けず劣らずの傑作に仕上がった2014年作10th

    99年結成のポーランド屈指のプログレ新鋭バンド。最高傑作と言える圧倒的な強度のシンフォニック・ロックを聴かせた前作からわずか1年でリリースされた2014年作10thアルバム。「完璧なメロディを探して」というタイトル通り、アルバム冒頭から伸びやかなハイ・トーンのヴォーカルがアカペラで高らかに歌い上げ、鳥肌もの。間髪いれず、彼らの持ち味である、ピンク・フロイドゆずりのディレイ音による空間的なアンサンブルの中、ギター、続いてサックスがリードを取る展開もスケール大きいです。このタイトル・トラックは、ベートーヴェンやバッハやワーグナーなど偉大なる作曲家へのオマージュであるとともに、偉大なるプログレ大曲、ジェネシス「サパーズ・レディ」やピンク・フロイド「エコーズ」やイエス「危機」へのオマージュとして作られた19分を超える大曲。メランコリックでいてスタイリッシュな彼らならではのプログレッシヴ・ロックを極めた名曲です。ロング・トーンでまるで歌うように優美に奏でられるギターと夢想的なサックスが柔らかにメロディを紡ぎ合うインストあり、ストリングスが艶やかに彩る、愛とともに裏切りを描いた渾身のバラードあり、ピンク・フロイドゆずりの洗練を極めたアンサンブルとともに突き抜けたメロディ・センスで聴き手を壮大な音のストーリーへと導き感動を誘うサウンドは彼らの真骨頂。前作に負けず劣らずの傑作です。

  • ALBION / INDEFINITE STATE OF MATTER

    ポーランド産シンフォ・バンド、現代最高峰のドラマティックな構成美で聴かせる傑作シンフォ!12年作

    現代のポーランド・シンフォを代表するバンドALBIONの12年作。路線こそ前作までと同様のものですが、アンサンブルの構成がより洗練され、静謐な場面から劇的に盛り上がりを見せる場面へと至る部分により必然性が生まれているように感じられます。そのため、楽曲ごとに聴くという感覚よりは、作品全体が一つの楽曲であるかのようなまるで大河の流れを思わす「うねり」が感じられる点が新境地。過剰なシンセを抑え、たおやかに粛々と展開するアンサンブルには、東欧シンフォが元来持つ翳りやウェットな質感が以前よりはるかに感じられます。この世界観に合わせて美声の女性ヴォーカルも味わい深い歌唱を披露しており、これまでに増して聴きどころと言えるでしょう。ポイントを抑えてドラマティックに綴られてく物語にいつまでも酔いしれていたくなる絶品シンフォニック・ロックに仕上がっています。傑作。

  • LOONYPARK / PERPETUAL

    女性ヴォーカルを擁するポーランドのシンフォ・グループ、2016年作の4thで「美麗」というキーワードがぴったりの傑作

    ポーランド出身、女性ヴォーカルを擁するシンフォニック・ロック・グループ。2016年作の4thアルバム。温かで荘厳なハモンド・オルガン、しっとりと艶やかなピアノ、壮麗なオーケストラなどによるクラシカルなエッセンスを軸に、ウクライナの新鋭バンドKARFAGENにも通じるニューエイジ色を織り交ぜたサウンドは「美麗」という言葉がぴったり。伸びやかな歌声とエモーショナルな歌唱が素晴らしい女性ヴォーカルが見事に映えています。ゲスト参加したヴァイオリン奏者による艶やかなリードも聴きどころ。ここぞでは、中域寄りのハード&マイルドなトーンのエレキ・ギターがアグレッシヴにリズムを刻んでダイナミズムを注入。メリハリの効いたドラマティックな展開も見事です。00年代以降のポーランドを代表するシンフォニック・ロック・バンドによる、ジャケットのイメージどおりの美しい傑作です。

  • LOONYPARK / UNBROKEN SPIRIT LIVES IN US

    女性ヴォーカルを擁するポーランドのシンフォ・グループ、東欧らしいメランコリーとともにロック的躍動感にも溢れたドラマティックすぎる14年傑作3rd

    ポーランド出身、女性ヴォーカルを擁するシンフォニック・ロック・グループ。前作『STRAW ANDY』からメンバー変わらずに制作された14年作3rd。エッジの立ったトーンで刻まれるギター、肉感的なドラムをまばゆい光で包み込むようなシンセによるデジタル・ビート、緩急をつけて時にスピーディーに突っ走る展開など、デビュー作からロック的躍動感を増した2ndからさらにダイナミズムが増した印象。アンサンブルや展開は鋭くなっているものの、このバンドの持ち味である東欧的なメランコリーはそのままで、常に叙情がたなびいています。陰影からくっきりと情景が目に浮かびあがるサウンドは並のバンドには出せないでしょう。しっとりと伸びやかに歌い上げる女性ヴォーカルとドラマティックなメロディは相変わらず絶品。前作で覚醒したバンドがさらに堂々と、自信に満ち溢れて鳴らしたメロディアス・ロックの傑作です。

  • MILLENIUM / VOCANDA

    00年代以降のポーランドを代表するシンフォニック・ロック・バンド、00年作2nd

    99年結成のポーランド屈指のプログレ新鋭バンド。コンセプト・アルバムとなった00年作の2nd。デビュー作で印象的だった、ネオ・プログレの叙情性とともにピンク・フロイドのDNAを継ぎ、メランコリックかつ映像喚起的なサウンドの延長線上に、「静」と「動」の対比鮮やかに、よりスケールを増した印象。『アニマルス』『ウォール』あたりのフロイドを彷彿させるアコースティックなオープニング・ナンバーからはじまり、無機的な音色のストリングス・シンセをバックにヘヴィなギターが炸裂し、ジェネシスばりのドラマティックなリズムのアクセントとともに、サックスが乱入して荘厳に盛り上がる展開にノックアウト。前作以上にエモーショナルに泣きのフレーズを奏でるギターも素晴らしいし、気品あるタッチのピアノやワルツ曲などポーランド生まれのショパンのエッセンスを感じるし、前作以上にメロディアスさが際立っています。なお、前作はポーランド語でしたが、本作は英語で歌われています。曲間なく繰り広げられる壮大な音のドラマに感動すること間違いなしな傑作。

  • MILLENIUM / VOCANDA 2013 LIVE IN STUDIO

    現ポーランドを代表するシンフォ・グループ、00年作『VOCANDA』を再演した13年スタジオ・ライヴ作!

    00年代以降のポーランドを代表するシンフォニック・ロック・バンド、13年のスタジオ・ライヴを収録した13年作。タイトルの通り、00年作『VOCANDA』を13年の時を経て再演した内容となっており、オリジナル・ヴァージョンでのドラマティックさはそのままに、よりダイナミックでスケール感にあふれた演奏に生まれ変わっています。中でもギターとキーボードの演奏技術/表現力は大きくレベルアップしているのがわかり、作品本来の魅力を引き出すような素晴らしいパフォーマンスに思わず感動。ヴォーカルのLUKASZ GALLの切々としたハイトーン・ヴォーカルもやはり絶品。キーボーディストが運営する自レーベルの15周年を記念した企画作品ながら、充実した演奏を全編に渡り披露する好盤です。

  • ALBION / WABIAC CIENIE

    女性ヴォーカルを擁するポーランド産シンフォ、05年作

    ポーランド出身のシンフォニック・ロックバンドALBIONの95年作以来、実に10年ぶりとなる05年作3rd。基本的には前作までの音楽性と大きく変わることはなく、シンフォニックに鳴り渡る壮麗なシンセと耳に心地よいナチュラルな音色のギターが紡ぐ極上のメロディが一体となった相変わらず完成度の高いシンフォニック・サウンドを聴かせてくれます。しかしただ前作と同じというわけではなく、荘厳な演奏では限界まで研ぎ澄まされた緊張が生々しいまでに伝わってくるところなど、表現力に確実な進化を感じさせます。本作より新しく迎えられた女性ヴォーカルは透明感に満ちた美声を持った本格派で、このグループの雄大な中にもどこか憂いを秘めたアンサンブルと見事に溶け合っており、楽曲のドラマ性をより高めています。闇の中で奏でられるかのような張りつめた音使いのクラシカルなピアノも素晴らしく、新たな魅力として大きな聴きどころです。独特の暗さを纏ったサウンドが儚く美しく響き渡る、東欧シンフォの醍醐味を堪能できる逸品です。

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プログレッシブ・ロック不遇の名グループ在庫

  • ENGLAND / GARDEN SHED

    77年リリースの唯一作にしてブリティッシュ・シンフォ・プログレの大傑作、ファンタスティックで英国叙情匂い立つアンサンブルは素晴らしすぎます!

    古くからプログレッシブ・ロックの隠れた名盤として認知されてきたイギリスのシンフォニック・ロックバンドの77年デビュー作。当時プログレッシブ・ロックは衰退、時代はパンク・ロックが台頭し移ろう中、ひっそりとリリースされた本格的なプログレッシブ・ロック作品です。YES、GENESISの影響が色濃い音楽性を持ちながらも、飛び抜けたメロディー・メイクの上手さ、メロトロンをはじめ楽曲を彩るドラマ性、そしてタイトな演奏の中にも英国然とした湿り気と叙情美を感じる音作りでファンの心を揺さぶり続ける、知る人ぞ知る傑作です。

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    イタリアン・シンフォニック・ロックの頂点に君臨する名盤中の名盤、77年作

    単発ながらイタリアン・シンフォニック・プログレッシブ・ロックの頂点に君臨する名盤を生み出したグループによる77年作。テクニカルでタイトなリズム・セクションをボトムに、アコースティック・ピアノやアナログ・シンセサイザー、チェンバロ、ギター、フルートといった楽器がふくよかなサウンドを彩る作風であり、ツイン・キーボード、ツイン・ギター編成で聴かせるその叙情性とファンタジアはイタリアン・シンフォニック・ロックの中でも飛びぬけたクオリティーを誇ります。PREMIATA FORNERIA MARCONIやMAXOPHONEといった叙情性と牧歌的な雰囲気を持ったグループにも全く引けを取らない奇跡の1枚であり、且つスリリングな技巧に裏打ちされた名盤となっています。

  • ANYONE’S DAUGHTER / PIKTOR’S VERWANDLUNGEN

    81年作、ヘッセの短編をテーマに綴られるリリシズムとロマンティシズム溢れるジャーマン・シンフォ、文句なしの傑作です!

    プログレッシブ・ロックが衰退し死滅しかけていた79年に彗星のごとくデビューを果たし、甘く深みを持ったファンタジックなサウンドとジェントルな歌声、そしてジャーマン・シンフォニック・ロックらしいロマンを兼ね備えたドイツを代表するシンフォニック・ロックバンド。81年作の3rd。ヘルマン・ヘッセの小説「ピクトルの変身」をコンセプトに製作された本作は、演奏終了後に聴衆の歓声が聴こえるまでライブ盤とは気付かないほどのクオリティーを持った名演であり、甘いキーボードをバックにヘルマン・ヘッセの作品が朗読され、耳によく馴染むフレーズ、シンフォニックな楽曲群で叙情的に盛り上げていきます。同じく小説をコンセプトにしたという意味においてはCAMELの「Snow Goose」に勝るとも劣らない名盤と言えるでしょう。

  • ANYONE’S DAUGHTER / ADONIS

    叙情派ジャーマン・シンフォの最高峰、79年の傑作デビュー作

    プログレッシブ・ロックが衰退し死滅しかけていた79年に彗星のごとくデビューを果たし、甘く深みを持ったファンタジックなサウンドとジェントルな歌声、そしてジャーマン・シンフォニック・ロックらしいロマンを兼ね備えたドイツを代表するシンフォニック・ロックバンドの作品。79年デビュー作である本作は、20分を超える大曲を備えANYONE’S DAUGHTERの売りであるメロディアスな甘みのあるサウンドと、タイトなリズム隊でシンフォニックに盛り上げる名盤であり、CAMELばりのまろやかさと、ドイツというお国柄の成せる叙情が素晴らしい大傑作となっています。

    • SPV79082CDSPV

      ドイツBRAIN盤のジャケット仕様、77年のライヴ音源(20分近く)をボーナス・トラックとして加え、さらに78年のライヴ映像を収録したエンハンスドCD仕様、プラケース仕様

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