2014年6月24日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ: サイケ
明日はいよいよ、我らがサッカー日本代表のグループリーグ最終となるコロンビア戦!
前回のギリシャ・ロック特集に続き、今回はコロンビア・ロック特集をお送りいたしましょう。
南アフリカ北西部に位置するコロンビアは、コロンブスによる新大陸の発見後、スペインの植民地として歴史と文化が築かれてきました。
入植したスペイン人と原住民、そして奴隷として連れてこられたアフロ系民族の文化が混じり合う中で生まれた民族音楽が「クンビア」。
クンビアが日常的に流れるコロンビアでは、他の国と同様、ビートルズなど英国のバンドに影響を受けてビート・シーンが形成され、米国のサイケデリック・ムーヴメントの波を受けて、60年代末~70年代はじめにかけて、実験的なサイケデリック・ロックの名盤が多数生まれます。
パーカッシヴでいてメロウで、陽気でいてエキゾチックで哀愁いっぱいで、そんなクンビアなどコロンビア民族音楽の血が流れるコロンビア流サイケデリック・ロックをここではピックアップいたしましょう。
まずは、ビート・シーン~サイケデリック・ロック・シーンを駆け抜けたコロンビアを代表するバンドLOS SPEAKERSからスタート!
コロンビアの首都ボゴタで63年に結成されたコロンビア・ロックのパイオニアと言えるグループ。
通算5枚目となる68年のラスト作で、これがもうマジカルすぎるサイケ・ポップなのです。
マザーズやボンゾ・ドッグ・バンドもびっくりの奇天烈ポップで、牧歌的で無垢で素っ頓狂で、もう仰天!
LOS SPEAKERS解散後にメンバーが結成したバンドがGENESISで、クンビアやアンデス地方のフォークロアなどコロンビアの民族音楽とロックを結びつけ、コロンビア・ロックを確立した、と言われるコロンビア・ロックを代表するグループ!
ほのぼのハートフルなメロディとリコーダーやフルートによるドリーミーなアンサンブルがたまりません!
前身バンドから含めると64年に結成され、LOS SPEAKERSと同じくビート・シーン~サイケ・シーンを通して活動を続けたコロンビア・ロックの名グループ。
まるでピンク・フロイドをアル・クーパーがプロデュースしたような、メロウなアシッド・フォークとたくましいブラス・ロックとの不思議な融合が最高にクール!
69年から86年まで活動を続ける男女フォーキー・デュオによる60年代後半の音源をまとめた編集盤。
ガレージ・サイケ歌謡、思わず腰を浮かす南米ダンス歌謡、果てはプロテスト・フォークまでゴッタ煮したサウンドは、これぞ辺境サイケの醍醐味!
ついでに、2014年W杯ブラジル大会の南米代表国のサイケデリック・ロックを一枚ずつピックアップいたしましょう。エクアドルのサイケ盤がなかったのが残念!
ブラジル産サイケを代表する名作!
プリミティヴなパーカッション、神秘的なフルート、瞑想的なヴォーカル・メロディ、けたたましいファズ・ギター、突然浮かびあがるリリカルなピアノ。
狂気、美、喧噪、静寂が同居したアンサンブルは半端では無いテンション!
アルゼンチン・ロックを代表するミュージシャンの一人LUIS ALBERTO SPINETTA率いるサイケ・ポップ・バンドによる69年作で、アルゼンチン・ロックの原点とも言える大名作!
一度見たら忘れない「悲哀まみれ」のジャケ通り、サイケでポップ、メロウな哀愁でいっぱいの逸品。
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ビートルズの最高傑作と言えば? 一番好きなアルバムは?となると、なかなか一つに絞れませんが、ロックの進化において最も影響を与えた作品と言えば『サージェント・ペパーズ~』でオーケーではないでしょうか。『サージェント・ペパーズ~』影響下に生まれたユーロ産サイケ・ポップをご紹介!
チリの名サイケ・フォーク・グループ=KISSING SPELLの後継グループによる71年作。
ドリーミーさはそのままに、エッジの立ったハードなファズ、ジャジーなロック・ビートを取り入れ、ロック度を推し進めた快作!
ウルグアイを代表するSSW=Eduardo Mateoが在籍したサイケ・フォーク/ロック・バンドによる69年作。
郷愁を誘うメロディ、ふくよかな丸みを帯びたパーカッションと優しいベース音の心地良い掛け合い、そしてそれらを優しく包みこむ、若干の湿り気を帯びた薄靄のような淡いエコー。
ウルグアイ産サイケ屈指の名作!
いかがでしたか?
ワールドカップの熱戦を楽しみつつ、これをきっかけにその国のロック・ミュージックもまた楽しんでいければ最高ですね!
コロンビアを代表するビート・グループSPEAKERSのHumberto Monroy率いるグループ。75年作の3rd。ドリーミー・サイケだった前作に比べ、ビートを強調していて、フォーク・ロック/サイケ・ポップ度が増した印象。ほのぼのハートフルなメロディとリコーダーやフルートによるドリーミーなアンサンブルは相変わらずで、見事な辺境サイケ・ポップ必殺盤になっています。暖かみいっぱいで、メロディやアンサンブルがスッと心に入ってきます。素晴らしすぎる名作。
GUESSCD013/GUPENCD012(GUERSSEN)
スリップケース付仕様
盤質:傷あり
状態:良好
若干ケースツメ跡あり、スリップケースは付いていません
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