サイケデリック・ロックが産声を上げる遥か昔から、中南米の先住民族インディオの間で、宗教儀式や治療に用いられてきた幻覚剤。
1950年代、メキシコのインディオのもとを訪ねたアメリカの菌類学者(銀行副頭取でもあった)、R.ゴードン・ワッソンは、その大地に自生する幻覚キノコを服用する。かつてない強烈な体験を味わったワッソンは、57年、その時の体験記を『LIFE』誌に発表。それは、幻覚剤がもたらす幻覚作用、意識拡張、いわゆる、のちに云う「サイケデリック体験」というものが、はじめて公に発信された瞬間だった...。
中南米の大地に根を張る、サイケデリックの太い幹。ここでは、そのサイケデリック・カルチャーの根源とも云うべき「中南米」の世界を、サイケデリックをキーワードに、ロック・ファンのみなさんを連れ立って、冒険して行こうと思います。
題して、<MotorPsycle Diaries>。
キューバ革命で知られるアルゼンチン出身の革命家=チェ・ゲバラの青春放浪記<Motorcycle Diaries>にちなんで、彼の辿ったルートをなぞりながら、南米大陸を北上していきます。
第二弾は、悠久のチリ篇!
朝もや煙るアンデス山中の湖上を進む船に乗り、アルゼンチンからチリへと国境を越える...。異国への期待感と、祖国を離れる一抹の寂しさが同居したような、南米メロウサイケの名曲。KISSING SPELL(のちのEMBRUJO)と並び称されるチリの名バンド。
ポンポンポン...汽笛をあげて船はゆくよ。夢見心地にたゆたうアコギ・アルペジオ、心ここに在らずなメロディ。一方で、浮き足立った旅人を諭してでもいるかのような、実直にどっしりと構えたリズム。夢うつつを行き来する旅人に捧ぐサイケ・フォーク。
異国チリの大地に降り立った旅人。愛車にまたがり再び北上!キャラヴァンやコロシアムを連想させる英国調のジャズ・ロック・サウンド、カンタベリータッチの淡いオルガン、ブルースフィーリングのギター、そしてケーナ!南米ジャズ・ロックの隠れ名曲!
旅は出会いと別れの連続。昼食に入った食堂で出会ったのは、チリのグレイス・スリック(ジェファーソン・エアプレイン)。コケティッシュで、ブルージーで...。誰が言ったか知らないが「チリの女は世界一」だって?まったく、その通りじゃねえか。
一目見て恋におちた、チリのグレイス・スリックこと、食堂の女。客足が遠のいた昼下がり、彼女を誘ってひとときのロマンスを謳歌...。南米的哀愁を孕んだ粘っこいアンサンブル、胸を熱くする泣きのギターソロ。愛を謳ったメロディアス・サイケ・ハード。
此処は何処だろう。ずいぶん遠くまで来てしまった。霧なのかハレーションなのか、あたり一面の白闇。聴こえてくるのは、フォルクローレのリズム、煌びやかな弦の音、そして謎のウェディングベル...。南米プログレの代表格=LOS JAIVAS幻の1stから。
チリのグループ、72年の唯一作。フォルクローレを下地に、夢見心地にたゆたうアコギ・アルペジオ、ゆらゆらと聴き手の意識を奪うリコーダーや鳥のさえずり、「心ここに在らず」の優美なメロディ、包み込むようにメロウなヴォーカル。すべてが奇跡的にピースフル。白昼夢を断ち切るように時折いななくファズの好き嫌いは分かれそうですが(笑)、南米サイケ/アシッド・フォークを代表する傑作です。
盤質: | 無傷or小傷 | 傷あり | 全面に多数傷
状態: | 良好 | 並(経年) | 並(一部不備) | 不良 |
帯有、若干カビ・帯に軽微な折れあり
盤質: | 無傷or小傷 | 傷あり | 全面に多数傷
状態: | 良好 | 並(経年) | 並(一部不備) | 不良 |
帯有、軽微なスレあり
チリを代表するグループ、71年作。80年代以降の作品はジャズ・ロックですが、本作は、フォルクローレをベースにした柔らかく優美なメロディと、リコーダーや打楽器による民族色を取り入れた南米らしいたおやかなフォーク・ロック。ただ、ところどころにアコースティック・チェンバー色を配しピシっと引き締めるなど、格調高さや緊張感もこのグループの持ち味。
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