2014年4月1日 | カテゴリー:ユーロ・ロック周遊日記,世界のロック探求ナビ
タグ: プログレ
一日一枚ユーロロックの名盤をピックアップしてご紹介する「ユーロロック周遊日記」。本日は、名実ともにイタリアン・ロック・シーンを代表するギタリストALBERTO RADIUSの、記念すべき72年1stソロ作『RADIUS』をピックアップいたしましょう。
ALBERTO RADIUSは、70年代にはイタリアン・ロック史上の名バンドであるFORMULA TREやIL VOLOなどのバンドを率いた名ミュージシャン。サイケ調の鋭角的なトーンに独特の残響音を伴ったユニークな音作りが特徴で、その印象的なギターサウンドはプログレファンを虜にしてきました。昨年行われた来日公演での往年に引けをとらないパッションみなぎるプレイも非常に印象的でしたね~。
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4月26日より3日間にわたって開催された「イタリアン・プログレッシヴ・ロック・フェスティヴァル 2013」。11年より開催され、今年最終章を迎えた本フェスですが、その最終章を飾るにふさわしい6組のバンドが熱演を繰り広げてくれました。本日はその2日目に登場した、Roviscio Della MedagriaとFormula 3のライヴレポートをお届けいたします!
その彼が本格的なソロ活動に入るのはIL VOLO解散後にリリースされた76年作『CHE COSA SEI』からなのですが、実はソロデビュー作はFORMULA 3在籍中の72年にリリースされているんです。
FORMULA 3のメンバーに加え、超人ヴォーカリストD.ストラトスをはじめとするAREAのメンバーも参加しているという点からして、バックの充実度はお分かりいただけると思います。そこにFORMULA TREの時以上にヘヴィなラディウスのギターが突っ込んでくるとTREともAREAとも異なる、ラディウスならではのサイケ&ハード&ジャズ・ロックなサウンドが立ち上がってきます。
では、そんな本作からのナンバーを少しお聴きいただきましょう♪
「AREA」
1stリリース以前のAREAの面々を軸とするハードロック的なパワフルさを纏った熱気みなぎるアンサンブルが印象的ですが、そこに鋭く切れ込んでくるギターは時にジミヘンすらイメージさせるフレーズの冴えを見せます。初ソロの1曲目とあって入魂のギタープレイが楽しめるオープニングナンバーですね。デメトリオはオルガンを担当。
「TO THE MOON I’M GOING」
デメトリオとの共作曲。これがなんとデメトリオが英語で歌い上げるジャジーな歌もの。なめらかな語り口のサックスもジャジーな雰囲気を盛り立てます。このままの渋い感じで進行するかと思いきや、間奏で突如エフェクターをこれでもかとかけまくった電子楽器のようなギターが登場しものの見事に雰囲気をぶっ壊していきます。ギターは得意のブルージーなエモーション溢れるプレイへと着地。この普通には絶対終わらない感じがいかにもこの人らしいところですね~。一方でここでのデメトリオの「割と普通な」ヴォーカルはなかなか貴重です。
「PRIMA E DOPO LA SCATOLA」
これぞラディウスというサイケデリックでスリリングなギターが炸裂するテクニカルなジャズ・ロック・ナンバー。ここでのギターのキレ味の鋭さは彼のキャリア中でも1、2を争うものではないでしょうか。攻めまくるリズム隊と共に疾走するアンサンブルがもうかっこ良すぎですね!
さて、ラディウスと言えば上で挙げたバンドにおいても数々の名演を残していますよね。FORMULA TREで印象深いのが、やはり最終作のオープニングを飾る名曲、その名も「RAPSODIA DI RADIUS(ラディウスのラプソディー)」!
ラディウスのエネルギッシュなアコギ独奏に導かれアンサンブルが一斉に動き出す、あまりに劇的なオープニングが素晴らしい一曲ですね。後のIL VOLOに繋がる洗練も見え隠れします。
イタリアン・ロック界のスーパーバンドとして高い人気を誇るIL VOLOからは、ほぼ全編がインストとなった75年の2ndをピックアップ。
歌のないイタリアン・ロックなんて、という方にこそ聴いてもらいたい一枚。インストとは言え、アンサンブルから溢れ出んばかりの歌心が作品全体を満たしており、物足りなさは微塵もありません。彼らのミュージシャンシップの高さが最大限に発揮された大傑作!
ラディウス個人で言うと、13年にリリースされたソロ作もさすがの完成度でしたよね。彼意外には絶対に出せないあのギタートーンが全編炸裂する快心作なんです!
フォルムラ・トレ在籍時の72年に制作された1stソロ。バックは、トレのメンバーやデメトリオ・ストラトス等アレアのメンバーが参加しており、破壊的なアンサンブルによりラディウスのヘヴィなギターが何倍にも光っています。傑作。
フォルムラ・トレ脱退後としては2作目、通算では3作目に当たる作品。シンセサイザーによる伸びやかな演奏をバックに、ラディウスの物憂いヴォーカルが豊かに響く名作。彼の表情豊かなギターも聴き所。「CARTA STRACCIA」など、名曲も多いです。
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