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【カケレコ中古棚探検隊】情熱と哀愁のスパニッシュ・プログレ・レコメンド☆

西欧諸国のプログレの中でも、その歴史的/文化的背景からとりわけ独特のエキゾチズムを放っているのがスパニッシュ・プログレ。

東部沿岸のバルセロナやその周辺では70年代中期「Musica Laietana」と呼ばれるムーヴメント影響下でジャズ・ロック・グループが数多く登場、南部アンダルシア方面ではフラメンコの要素やイスラム文化の流入を受けたアラビックなエッセンスが香っていたり、北部のバスク自治州にはフォーキーな純朴さと哀愁が滲むサウンドが多く聴かれたりと、地域によってその表現がガラリと変わるのがスパニッシュ・プログレ・シーンの大きな魅力です。

今回は、そんな各バンドの地域性にも注目しつつ、中古在庫からスパニッシュ・プログレをピックアップしてまいりましょう☆

ICEBERG / COSES NOSTRES(1976)

バルセロナより西方100キロほどに位置する街ポブラ・デ・マサルーカ出身のギタリストMax Sunyerを中心とするスパニッシュ・ジャズ・ロックの代表格グループがICEBERG。マハヴィシュヌ、RTF、ブランドXらとも肩を並べるテクニカルで熱量ほとばしる演奏が圧倒的です。中でもその求心力となっている、ゴリゴリとアグレッシブに弾き倒すMaxのギタープレイの痛快さと言ったら!

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ATILA / INTENCION(1977)

こちらもバルセロナのあるカタルーニャ州出身、後に隆盛を誇るスパニッシュ・ハードの先鞭をつけたとも言える、エネルギッシュに駆け抜けるハードエッジなプログレを持ち味とする好バンド。テクニカルなリズム隊、泣きのギターも素晴らしいですが、聴きどころはやはりウェイクマン+エマーソンと言っても過言ではない華麗なキーボードプレイ!

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TRIANA/ EL PATIO(1975)

情熱と哀愁。まさにこのバンドのためにあるかのような言葉ですね。アンダルシア地方を代表する伝説的バンドによる75年リリースの記念すべきデビュー作。かき鳴らされるスパニッシュギターや叙情的に溢れ出るシンセの一音一音から、ヴォーカルの一声一声から哀愁が零れ落ちるようなドラマティックなサウンドがひたすら胸を打ちます。

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IMAN / CAMINO DEL AQUILA(1980)

TRIANAと同郷アンダルシア州出身のジャズ・ロック・グループIMAN。この80年リリース作では、お手本的とも言える正統派スパニッシュ・フュージョンを展開。バルセロナ周辺のグループに近い陽性の爽やかなサウンドが心地いい好盤に仕上げています。このバンド、流れるように聴けてしまうものの、技巧、音楽性ともに相当にハイレベルです。

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ITOIZ/EZEKIEL(1980)

名実ともにバスク地方を代表するグループによる名グループの2nd。前作での泣き泣きの叙情シンフォからガラリとスタイルを変えて、ジャズ・ロック的なタイトさを加えた締りのあるサウンドを楽しませてくれます。とは言えかの地らしい素朴な中に溢れ出る情感の豊かさは健在で、全編通して聴けば必ず泣かされること間違いなしの逸品。哀愁たっぷりのジャケットにもホロリ。

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CRACK / Si Todo Hiciera(1979)

止めどなく溢れる哀愁にかけてはこのグループも負けてませんね。男女ヴォーカルが切々と歌い上げ、これでもかと泣きのトーンで迫るシンセとフルートの絡みが涙を誘い、ここぞという場面でギターが甘くメロディアスに舞う!泣きのシンフォファンにとっては必殺の一曲でしょう。サウンドの完成度の高さのわりに決して洗練されてるとは言えないバタバタとした感じは、イタリアン・ロック・ファンにもアピールするはず。

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LOS CANARIOS / CICLOS(1974)

スペインが世界に誇る名アレンジャー/作曲家Alfredo Carrionによるベストワークとして君臨する傑作。ヴィヴァルディ「四季」をモチーフに繰り広げられる壮大なシンフォニック絵巻にどうぞ圧倒されてください。

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MIGUEL RIOS / LA HUERTA ATOMICA(1974)

こちらもAlfredo Carrionがオーケストラ・アレンジを務めた作品。大御所シンガーMiguel Riosの朗々とした歌声とオーケストラの絡みが絶品な歌ものスパニッシュ・シンフォの名作に仕上がっていますよね。イタリアのカンタゥトーレ系作品がお好きであれば何の問題もなく楽しめるでしょう。

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