【ユーロロック周遊日記】デンマークのブルージーなプログレ/サイケ・グループSAVAGE ROSEによるによる73年8th『WILD CHILD』

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一日一枚ユーロロックの名盤をピックアップしてご紹介する「ユーロロック周遊日記」。本日は、強靭な女性ヴォーカルを擁するデンマークのグループSAVAGE ROSEの73年作『WILD CHILD』をピックアップいたしましょう。

SAVAGE ROSEは、67年に結成された女性ヴォーカルANNISETTE KOPPELを含む6人によって結成され、現在も精力的に活動を続けるデンマークのバンド。オリジナル・メンバーには、ビル・エヴァンスやケニー・ドリューなどとの共演経験を持つデンマーク・ジャズ・シーンのトップ・ドラマーALEX RIELが在籍していたことでも知られます。

12年作『LOVE AND FREEDOM』も記憶に新しい彼らですが、これまでに実に25枚以上の作品をリリースしてきた、名実ともにデンマーク・シーンの大御所バンドと言える存在なんです。

さて、今回ご紹介する73年8th『WILD CHILD』は、プログレ・ファンからはバンドの代表作と言われることも多い傑作。本作を傑作たらしめているのが、何と言ってもAnnisetteによる圧倒的なまでの説得力を感じさせる名唱。オルガンとギターをメインとしたブルージーな渋みがたまらない演奏が、ヴォーカルの魅力をより引き出します。

それでは、圧倒的な歌唱に心震えるオープニングナンバーをどうぞ♪

試聴 Click!

Annisetteのヴォーカルは、ジャニス・ジョプリンのパワフルな声量とケイト・ブッシュ的コケティッシュな表現力を併せ持つかのごとき問答無用の素晴らしさ。その脇で哀愁のフレーズを連発するギター、叙情的にたなびくオルガン、サビでダイナミックに炸裂するリズム隊と、ツボを抑えた職人的アンサンブルもやはり見事です。

シンプルな構成ですが、それゆえに心をストレートに揺さぶる魅力を持つ1曲ですよね。

ユーロ・ブルース・ロックというジャンルがあれば、間違いなくその代表的作品と言われるであろう傑作！