2022年6月15日 | カテゴリー:カケレコ新品棚お散歩隊,世界のロック探求ナビ
タグ: ジャズ・ロック
カケレコ新品棚から気まぐれなテーマで作品をピックアップしご紹介する新品棚お散歩隊。
本日はジャズ・ロック作をセレクトしてご紹介いたします。
といっても、今回ピックアップさせていただいたのは一風変わった特徴を持つ変わり種ジャズ・ロック。
「これは!」な特徴を持ったアーティスト/楽曲をご紹介させていただきます。
まずは『サイケ×ジャズ・ロック』なこちらのバンド!
ラスベガスで結成のサイケ・ブラス・ロック・バンド、69年リリースの唯一作。
一曲目はジャズでワルツな大人のメリーゴーランド。
ソウルフルなヴォーカルとブラスのキャッチーなメロディー、そのちょっと後ろでアグレッシブに動き回るギターやシャラシャラと鳴るウィンドチャイムに注目していると、急にトーンダウンしてアダルトな色気の香るムーディーな展開。
何度聞いても飽きのこない噛めば噛むほどな良スルメ曲です。
最大の聴きどころはラストを飾る15分越えのサイケなジャズ・ロック。
鳴り響く銅鑼の奥から、浮かび上がるように浮遊するオルガン、、、と思ったらラーガな香りのサックスも!
芯のある落ち着いたドラムを軸に夢見心地なヴォーカルも飛び回り始めれば、そこはもうサイケの世界です。ということで最終曲「Flower Pot」をご視聴ください。
続いては『スワンプ×ジャズ・ロック』なバンドをご紹介!
Gary Burtonのグループでも活躍したギタリストJerry Hahnの率いるバンドが70年にリリースした唯一作です。
ちょっぴりいなたい温かみのある歌声、丸みのあるギターの音色、ポワポワしたエレピ。それらが牧歌的なメロディーにのり「スワンピーな良曲~」なんて呆けていると、間奏の手数の多さにびっくり!
隙間を埋めるようにせめぎあう各パートはインプロ感もあって熱々なんです。
思い出したかのように落ち着きを取り戻すほっこりするラストも素敵な「The Jerry Hahn Brotherhood. Martha’s madman.」をご視聴ください。
最後にご紹介するのは『80sニューウェーヴ×ジャズ・ロック』なこちらのタイトルです!
イタリアはサルデーニャ島出身、新鋭ジャズ・ロック・グループにがリリースした80sニューウェーヴ+ジャズ・ロックと言える20年作2nd。
音の輪郭を自在に操る浮遊感のあるシンセ、時折り不穏な影を落とす流麗なピアノ、秒針を刻むように正確なドラム。どちらかと言うと機械的な印象を持ってしまいそうですが、絶妙なタメだったり強弱の設け方なんかがとっても渋いんです。
ベース、ピアノ、ハイハットだけの極シンプルなアンサンブルがめちゃくちゃ気持ちいい「Kosmos」をご視聴ください。
いかがだったでしょうか?
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ラスベガスで結成されたサイケデリック・ブラス・ロック・バンドの69年唯一作。ソウルフルな男性ヴォーカルが存在感大で、エネルギッシュなシャウト、それに呼応するようなアグレッシヴなギター、パワフルなホーン・セクションの熱気に圧倒されます。BLOOD SWEAT & TEARSの2ndが好きな方はきっと気にいるでしょう。特筆なのがラストT6の15分超えのジャズ・ロック。ソウルフルなヴォーカルはここでは控えめで、銅鑼の音や東洋的な旋律を取り入れていたり、酩酊感あるオルガンが鳴り響いていたり、ラストではファズ・ギターが唸りをあげたりとサイケデリックなサウンドが面白い。69年という時代の空気を感じさせてくれる作品です。
イタリアはサルデーニャ島出身の新鋭ジャズ・ロック・グループ、キーボード・トリオ編成となって制作された20年作2nd。スコンと抜けの良い硬質なドラミング、歌うように芳醇な音運びのベース、そして色彩あふれる煌びやかなピアノ&シンセによる、フュージョンやエレクトロなタッチも交えたジャズ・ロックを鳴らします。80sニューウェーブ的なちょっぴりレトロなシンセ・サウンドとタイトなジャズ・ロック/フュージョンという組み合わせが、ユニークかつ抜群に心地いい音像を形作っていてお見事。一音一音がキラキラと輝くようなピアノのプレイも素晴らしいです。サックスと共にギラギラ野心みなぎるジャズ・ロックをやっていた前作も良かったですが、絶妙に肩の力が抜けたこちらも魅力的!
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