2021年12月10日 | カテゴリー:カケレコ新品棚お散歩隊,世界のロック探求ナビ
タグ: カントリー・ロック
ひとつのキーワードを頼りに新品棚前を散歩し、メジャー盤、ニッチ盤を問わず、独断と多少の偏見まじりで新品タイトルをご紹介させていただいている新品棚お散歩隊。本日は、心の故郷が浮かんでくる「郷愁カントリー」をキーワードに作品をピックアップ!
■REDWING / WHAT THIS COUNTRY NEEDS
CCRの弟分としてファンタジーレーベルからデビューした、カリフォルニア州サクラメント出身カントリー・ロック・バンド、72年2nd。抜けの良い乾いたギター、タイトなリズムセクション、まさしくジョン・フォガティの弟のようなやんちゃなハスキーボイスで、初期イーグルスのような疾走感あるカントリー・ロックを奏でています。チャック・ベリーの「BYE BYE JOHNNY」「CAROL」やルーファス・トーマスの「WALKING THE DOG」の軽快なカバー以外はオリジナル曲です。ストーンズそのままのようなギターリフ、ビートリッシュなコーラスワーク等々、UKロックの影響を受けた愛すべきB級カントリー・ロック。
■DILLARDS / DECADE WALTZ
アメリカン・トラディショナル愛好家からアメリカン・ルーツ嗜好家、そしてカントリー・ロック・ファンでまだ聴いていない方には、是非とも推薦しておきたい79年発表の一枚です。なんだかTHE BANDのBIG PINKなんかを思い起こさせる「小屋ジャケ」も素晴らしいこのアルバム。ウェスト・コーストのブルーグラス・シーンを一身に担いながらも、一方でブルーグラスからカントリー・ロック・バンドへと一早く転身し、あくまでもルーツとしてのブルーグラス・サウンドに根ざしたサウンドを展開した彼等。トラデショナルなカントリー、フォーク、ロックといったルーツのスピリッツを内包した音楽性は、彼等独自の個性を放っていました。
■SWAMPWATER / SWAMPWATER(2nd)
リンダ・ロンシュタットのバックバンドをしていたことでも知られる米カリフォルニアのカントリー・ロック・バンド、71年の2nd。中心人物ギブ・ギルボーはルイジアナ生まれで、その土地のルーツであるケイジャン音楽に精通したフィドラー/ミュージシャンです。今作でもギルボーの躍動感あるフィドルを各所で聴くことが出来ます。ケイジャン音楽とスワンプ・ロックを落とし込んだ音楽性ということですが、泥臭さや粘っこさは無く、全編にわたってペダルスティールやフィドル、バーズ風のコーラスが響き渡り、イーグルスに通じる西海岸の哀愁あるメロディが楽しめる、非常に爽やかなカントリー・ロックです。
■RIO GRANDE / RIO GRANDE
テキサス出身のカントリー・ロック・バンド、71年にRCA VICTORよりリリースした唯一作。プロデュースは、CCRでお馴染みの「Susie Q」のオリジナルバージョンで知られるチェス所属のシンガーDale Hawkinsで、録音は、Robin Brian Studio。ハイトーン寄りのたゆたうようにメロウなヴォーカルと哀愁あるメロディ、そして、ペダル・スティールが彩る時に柔らかで軽快で、時にセンチメンタルなアンサンブル。グラム・パーソンズが好きなら、グッとくること間違いなしな叙情的なカントリー・ロックの佳曲ぞろいです。
■EOFF MULDAUR & AMOS GARRETT / GEOFF MULDAUR AND AMOS GARRETT
グッド・タイム・アメリカン・ルーツの第一人者コンビによる、77年作必聴盤…!R&Bやカントリー・ブルース、オールド・ヒルビリー等々の名曲群を和やかな雰囲気で悠々と歌うアメリカン・ルーツ・ミュージックの避けては通れない大名品!ゲストにはビル・リッチ、ジェニー・マルダー等が参加。ウッドストック周辺のSSW~スワンピーなバンド群を嗜好される方は、まず何も考えずに是非、聞いて下さい!バックも芳醇な演奏です…!
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スタッフが様々なテーマに沿ってオススメ作品を取り上げ、世界のロックをカケハしていく「日々是ロック」。今回のテーマは「イーグルスから辿る、哀愁のカントリー・ロック」です。
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