2021年11月10日 | カテゴリー:カケレコ新品棚お散歩隊,世界のロック探求ナビ
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ひとつのキーワードを頼りに新品棚前をお散歩し、メジャー盤、ニッチ盤を問わず、独断と多少の偏見まじりで新品タイトルをご紹介させていただいている新品棚お散歩隊、本日のテーマはずばり「サイケ」!
いかにも「サイケ」らしく、地域も年代も定めずフラフラと自由気ままにご紹介させていただきます~。
新品棚に向かっている途中からぼんやりと脳裏に浮かぶ作品が・・・。
■LITTLE BOY BLUES / IN THE WOODLAND OF WEIR
シカゴ出身4人組サイケデリック・ロック・バンドの68年唯一作でした。出自であるガレージ時代の名残りを匂わす荒々しいファズ・ギター、土臭く粘っこいヴォーカル&シャウト、黒っぽい鍵盤をフィーチャーしたブルージーなサウンド。ストリングスとファズの掛け合いが実に奇妙なサイケ感を描き出しているサイケ・ポップ曲、ブルージーなファズとホーン・セクションが胸を熱くする南部色豊かな楽曲など、「ボスタウン・サウンド×南部サウンド」といった感じの分裂気味なサウンドですが、どの楽曲もクオリティは確かです。
少し歩くとオレンジ色の湖面にこちらのタイトルが沈んでいましたよ!
■EARTHEN VESSEL / HARD ROCK – EVERLASTING LIFE
・・・ミシガン出身、女性ヴォーカルを含む5人組ヘヴィ・サイケ・バンドが71年に発表した唯一作でした!ジーザス満載の歌詞を乗せて強烈なワウ/ファズが引っ張るヘヴィ・サイケデリア!もちろん気になるのは女性ヴォーカルですが、歌声/容姿ともに可憐なフラワー系といった感じではなく、割としっかりした体格&それならではソウルフルでコシのある中音域豊かな歌声。堂々とした歌いっぷりで強烈なファズに負けることなく渡り合います!
なんとなく来た道を戻ると、とあるタイトルが元気に空を飛び回ってるところに遭遇です。
■CRASH COFFIN / CRASH COFFIN
どうやらオハイオのミュージシャンCrash CoffinがKey奏者を含むバンドとともに74年に録音し、Mus-I-Colレーベルよりリリースしたアンダーグラウンド・サイケの激レア盤のようです。単音ギターがメランコリックにたゆたうメロウなナンバー、フリーキーなファズ・ギターとアシッド臭あるヴォーカルが荒ぶるガレージ・サイケなナンバーを中心に、ゆったりと、そして時に噛みつきながら、サイケデリック&アシッドな世界を描きます。「God Loves The Loser」と「Alone Together」はサイケ・マニア垂涎のサイケ・クラシックス。
空を飛ぶタイトルに目を奪われていると、急に後ろからどこかで会ったことのある作品に肩をたたかれました。
■DRYWATER / BACKBONE OF THE NATION
偶然にも親戚同士で結成された米ペンシルバニア州のガレージ・サイケ・バンド、73年作との再会です!気張らないヴォーカル、マイルドなエレキ・ギターと爽やかなアコギ、モコモコボンボンとしたベースにバタつくドラム。これぞガレージ・サイケ!というアマチュアリズム溢れる演奏ですが、意外にも曲は良い。ファズの効いたギターとスピード感のあるリズム隊が程よい躍動感と脱力感を醸し出すキャッチーなタイトル曲「Backbone Of The Nation」をはじめ、瑞々しいガレージ・ロック/プロト・パンクと自然体のフォーク・ロックが交わったような「和み」のサウンドが非常に癖になります。
・・・ZzZzz・・・・・ZzZzZZzz・・・・・
・・・・・・・ハっ!!
あれ・・・たしか新品棚にサイケを探しに散歩にいって・・・ってもしかして、寝てた・・・?
・・・まさかの夢落ち!?
オレンジ色の湖に沈んでいたあのタイトルや、空飛ぶあのタイトルは現実に存在するのでしょうか・・・・。
ぜひ、皆さま自身の耳でお確かめください・・・・それでは・・・・・・・ZzZzz
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ギタリスト/ヴォーカリストDennisとドラムGregのChaplick兄弟、同じくギター/ヴォーカルのJack Sarvisと後にJackの義理の兄弟となるベーシストKen Turikによって結成された米ペンシルバニア州の「親戚」ガレージ・サイケ・バンド。73年に地元のスタジオにて録音され、25枚限定でプレスされたという幻のアルバム。気張らないヴォーカル、マイルドなエレキ・ギターと爽やかなアコギ、モコモコボンボンとしたベースにバタつくドラム。これぞガレージ・サイケ!というアマチュアリズム溢れる演奏ですが、意外にも曲は良い。ファズの効いたギターとスピード感のあるリズム隊が程よい躍動感と脱力感を醸し出すキャッチーなタイトル曲「Backbone Of The Nation」をはじめ、瑞々しいガレージ・ロック/プロト・パンクと自然体のフォーク・ロックが交わったような「和み」のサウンドが非常に癖になります。原盤が$1000超えで取引されているというのも納得の、愛すべき一枚です。
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