2012年8月29日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
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こんにちは、カケレコ・スタッフ佐藤です。
今回も注目の新譜&それに関連するタイトルを中古棚よりご紹介してまいりたいと思います。
では新譜からはこちらをご案内いたしましょう。現代ハンガリーを代表するシンフォ・バンドの一つKORMORANの12年作「VADKERT FEHERBEN」です。
いかがでしょう。天を駆けるように伸びやかなヴァイオリンの旋律を中心に、ギター、ブラスなどを交えて展開されるあまりに華やかなトラッド・アンサンブル、そしてそこに小節の効いた(?)力強いハンガリー語の歌唱を響かせる男女ヴォーカルが乗る、今作でもオリジナリティー満点の演奏を繰り広げます。
デビューが84年、結成は70年代にまで遡るバンドなのですが、これまでの作品と比べても音の張り、艶やかさという点で着実にパワーアップしているのがわかります。ヘヴィー・シンフォニック・ロック色が強かった08年作にはない、まじりっけなしの極上トラッド・ロックを堪能できる一枚に仕上がっております。
ちなみに2つめの動画ような本国でのテレビ出演時の映像と思われる映像がyou tubeには多数上がっており、彼らのハンガリー国内における人気がうかがい知れますね。
デビューから30年近くを経ても、ここまで瑞々しく気高いサウンドを鳴らし続けられるバンドってそうそういないと思います。個人的にもこれからも応援し続けたいバンドです。
では本作にちなんで、華やかなヴァイオリン演奏を楽しませてくれるタイトルを中古棚よりピックアップしてまいりたいと思います!それでは出発!!
ではまず一枚目いってみましょう。
・・・ガサゴソ・・・
プログレ界に名手と呼ぶべきヴァイオリニストは多くいますが、その中でも南米代表と言えばこの人ですよね。才人MARCUS VIANA率いるブラジル産シンフォ・バンド、SAGRADO CORACAO DA TERRAの1stを発掘。
ミナス音楽とも通じる瑞々しいメロディ・ラインと南米特有の官能美を湛えたヴァイオリンが美しい、南米シンフォの代表格ですよね。彼らの奏でる旋律にはいつも心を浄化するかのような不思議な力があるように感じるのです。また明日からもがんばろうという気持ちにさせてくれる活力に満ち満ちた一枚だと思います。
さて、お次は何が出るでしょう。
・・・ガサゴソ・・・
ブルース・ヴァイオリニストDON SUGARCANE HARRISとフランス出身のジャズ・ヴァイオリニストJEAN-LUC PONTYという、名手二人が参加したザッパ流ジャズ・ロックの傑作『HOT RATS』をピックアップ。
SUGARCANEのプレイがこちら
PONTYはこちらです
ざらついた音色がカッコいいSUGARCANE HARRIS、美感に満ちた叙情的なプレイが魅力のJEAN-LUC PONTY。やはりどちらも素晴らしいヴァイオリニストですよね。まあいずれもザッパお気に入りの奏者だったことを考えれば当然といえば当然ですけれどね。
ザッパと言えば、先頃出た12年リマスター盤。実は『HOT RATS』は他のタイトルと違い、08年マスターなんですよね。しかしながら、オリジナル・アナログ・マスターからのリマスターということで楽曲の長さもアナログ盤に準じたものとなっています。具体的には大曲『GAMBO VARIATIONS』が短くなっていたり・・・。まあ本来の姿に戻ると考えればいいのかもしれませんね。
逆に『FILLMORE EAST 1971』などは長らくカットされていた『WILLIE THE PIMP PART2』が復活していたりと、注目ポイントも多いリマスターとなっています。
カケレコ取り扱いのZAPPA12年リマスターはこちらからどうぞ~
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