2020年2月4日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
こんにちは。スタッフ増田です。
本日は立春だそうですね。ここ寄居では近頃気候の良い日が続いていますが、どうやら立春を過ぎてから寒さが厳しくなる様子。皆様、どうぞ引き続き風邪やウイルスにお気を付けてお過ごし下さい!
暦の上では春ということで、今日は春を感じるようなたおやかなシンフォニック・ロック作品を集めてみました。
まずはイタリアからこちらの名作!アコギを基調としたたおやかな演奏をベースとしながらも、その上を覆うメロトロン、シンセ、フルートなどによる壮大な幻想美が圧倒的。中世ヨーロッパから神話的世界観へとどこまでもイマジナティヴに広がっていくサウンドが素晴らしすぎます。
次はこちら。昔から「スペインのキャメル」としてユーロ・ロック・ファンに愛されてきた名作ですね。叙情的なメロディーと繊細なフルートの音色が心を打つ、バルセロナが生んだ極上シンフォ。
キャメル・フォロワーつながりで、ドイツからこの作品もご紹介。フルートによる優美な旋律、肌触り滑らかなシンセにシャープかつふくよかなリズム隊。名作1stと並ぶ83年作2nd!
続いては米国のキャメル系名作。ジェントル・ジャイアントのような技巧的な変拍子を繰り出しつつ、同時にキャメルばりの幻想性や叙情性もたっぷりと詰め込んだファンタスティックな名盤。
そんなHAPPY THE MANのkey奏者による、同バンド人脈勢ぞろいの19年のプロジェクト作がこちら!HAPPY THE MANはもちろんジェネシスやキャメル好きにもかなりグッと来てしまう、ジャケ通りの壮大でファンタスティックなサウンドが素晴らしい!
ジャケと言えば、英国の名コンポーザーによるこちらの新譜も春らしくて素敵です。FLOWER KINGS影響下のサウンドをベースに、幻想のカーテンをなびかせるシンセ、ハケットからロイネまでを自在に行きかうギター、語り部のように丹念な男女Voらがファンタジックに織り上げる、さすが極上の一品!
英国の新鋭ではこちらもおすすめ!同郷のGRYPHONやFRUUPを思わせる、コロコロと転がるようなファンタスティックなアンサンブルを紡いだかと思えば、次の瞬間にはOZRIC TENTACLESばりの酩酊感でサイケデリックに疾走。でも英国らしい「気品」は終始溢れんばかりで、これはGOODです…!
最後に二人のメロトロン奏者擁するこちらのフィンランド産プログレ19年作をご紹介!麗しくも少し厳かな表情の女性ヴォーカルとゆったりと雄大に湧き上がるメロトロンらが描く、あまりに幻想的なサウンドに息をのみます。厳しい冬を越えて草木が芽吹く様が浮かんでくるような、イマジネーションに満ち溢れた名作。
いかがでしたか?皆様にぴったりの一枚が見つかれば幸いです。
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単発ながら素晴らしい作品を残したイタリアのプログレッシブ・ロックグループの76年唯一作。ゲスト・プレイヤーにPICCHIO DAL POZZO のAldo De Scalziを迎えて製作され、メロトロンの名盤としても知られるその内容は、ファンタジックなフォーク・ロック風の牧歌性が素晴らしい優美なサウンド。フルートやヴァイオリン、ギターが彩るフォーキーな音楽性を基本にメロトロンやアナログ・シンセサイザーが神秘的な広がりを加味しています。ほとんどリズム・セクションを廃した作風とシンセサイザー・サウンドの効果もあって、ジャーマン・ロックなどにも通じる浮世離れした浮遊感を持っていることが個性的ですが、やはり優美なメロディーには確かなイタリア叙情を感じます。
CAMELへ参加することになるKit Watkinsが在籍したことでも知られている、非常にファンタジックなシンフォニック・プログレッシブ・ロックを聴かせるアメリカのグループの78年2nd。前作で顔を覗かせていたフュージョンテイストと、前作から少し落ち着きが出たものの依然としてGENTLE GIANTを髣髴とさせるようなテクニカルなアプローチは健在であり、そこにCAMELのようなシンフォニック・ロックのマイルドさを絶妙にブレンドすることに成功した傑作。スリリングでありながら独特の叙情を感じさせ、緩急を織り交ぜながら聴かせる名盤です。
2015年にデビュー、これまでに3作品をデジタル・リリースしている英国のプログレ・グループによる4thアルバム。サイケデリックなトーンでテクニカルに畳みかけるギターを特徴とするインスト・プログレを展開。ヴァイオリンも交えたふくよかでファンタジックなサウンドは初期YESを思わせますが、チェンバー風の緊張感あるパート、古楽をイメージさせるGENTLE GIANT風のパート、そしてOZRIC TENTACLESばりの疾走感でひた走るサイケデリックなパートなどが次々と現れる目まぐるしいアンサンブルに飲み込まれます。それほどの振れ幅を持ちつつ、終始英国らしい「気品」を失わない演奏がまた素晴らしい。GGファンにOZRICファン、そしてアメリカのDELUGE GRANDERなどがお好きな方にもきっと響くサウンドです!
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