2019年12月21日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,今週のカケレコFacebook
こんにちは。来年はねずみ年ということで、今週は「ねずみジャケ」というテーマでFacebookに投稿してまいりました。
年明けには少し気が早いですが、年賀状のヒントになるかも…?どうぞご覧ください。
最初にご紹介するのはドイツのプログレッシヴ・ロック・バンド、トリアンヴィラートの75年作『SPARTACUS』。
このバンドは前作『ILLUSIONS ON A DOUBLE DIMPLE』もねずみの写真を使っていてどちらにするか悩んだのですが、ちょっとだけヒプノシスっぽくてお洒落なのでこちらにしました。
内容はズバリ「ドイツのEL&P」と呼べる、クラシカルで溌剌としたキーボード・プログレ!
明るいトーンのシンセやオルガンが煌びやかに舞うEL&P直系のアンサンブルを聴かせつつ、EL&Pよりもさらに甘美でキャッチーな旋律が特色。
愛らしいジャケットに違わぬファンタスティックなサウンドを聴かせてくれる好盤です。(増田)
今日の作品は、イギリスのジャズ・ロック・グループSKIN ALLEYが72年にリリースした3rdアルバム『Two Quid Deal ?』を取り上げたいと思います。
一目見てわかるように、あの世界一有名なねずみのキャラクターを強烈に皮肉ったイラストがインパクト抜群。ジャケット裏面ではブタの警官に追いかけられて逃げる場面が描かれており、危ない橋を渡っている自覚はあったようです(?)。
差し出されたチーズと「ふた切れの取引」を意味するタイトルも何だか意味深。
サウンドの方は、スタジオ・ミュージシャン経験あるメンバーが集っただけあり、職人気質を感じさせるタイトでキレのあるいぶし銀な演奏がカッコいいジャズ・ロック。
ジャズの素養みなぎる緩急自在な音運びのギター、ワイルドに唸るオルガン、フルートらがスリリングに絡むアンサンブルが聴き物です。
一方でヴォーカルはハード・ロック魂を秘めた力強いハイトーンで、いぶし銀な演奏陣との対比がこれまた絶妙。ハード・ロック・ファンにも響くサウンドだと思います。(佐藤)
今日はフェイセズの70年デビュー作『FIRST STEP』をピックアップ。
ジャケットにネズミ科のミッキーマウスが写っていますね!
ハンブル・パイを結成するためにスティーヴ・マリオットが脱退したスモール・フェイセズ。
ロン・ウッドとロッド・スチュワートが加わり、「フェイセズ」として再スタートしました。今作はその第一作です。
ロッドのソウルフルなヴォーカル、ロン・ウッドの弾きまくるスライドギター、カントリーやトラッドも持ち込んだ音楽性。まだまだ荒削りながら、泥臭くパワフルで、味わい深い作品です!(みなと)
今日のねずみジャケはまたしてもドイツから、ブルース・ハード・ロック・グループREACTIONの72年唯一作『REACTION』。
スコーピオンズやルシファーズ・フレンドなど何気にハード・ロックの名グループが多いドイツ。
本作も知る人ぞ知るマイナー盤ではありますが、ジャリジャリ歪んだギターの重く引きずるようなリフが実に格好良く、ブルージーなハード・ロック好きの方には是非オススメの一枚となっております。
それにしてもこのジャケ、よくよく見ると動物愛護団体が激怒しそう。ドイツって、ちょっと趣味悪いジャケット多いんですよねえ…。(増田)
最後は、このニッチな一枚を取り上げてみましょう。英国のバンドその名もRATSによる74年作『FIRST LONG PLAYER RECORD』です。
69年にサイケ・ポップの秀作を残したバンドWORLD OF OZのメンバーにして、YES以前のパトリック・モラーツともバンドを組んでいたDavid Kubinecが率いたグラム・ロック・バンド。
というだけでニッチ度最高潮ですが、音のほうはバキっと歪んだトーンのストレートなギターリフを中心とするスピード溢れるロック・サウンドが痛快です。
キャッチーだけど哀愁にも富んだメロディがいかにも英国的で、「ジギー・スターダスト」好きからバッドフィンガー・ファンにもアピールしそうな好盤となっていますよ。
シンプルな構図のジャケですが、懐の深い音楽性を持った良いグループです。(佐藤)
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あまたのEmerson Lake & Palmerフォロワーの中でも、Keith Emersonに強く影響を受けたスタイルで有名であるドイツのシンフォニック・ロックグループの73年作。冒頭15分を超える大曲からクラシカルなオルガン・ロックが炸裂し、タイトな演奏は現時点ではEmerson Lake & PalmerよりもPatrick Moraz率いるREFUGEEのような乾いたサウンドとなっています。まだ中期のようなシンセサイザー・サウンドへのアプローチはほとんどなく、ピアノやオルガン、ハープシコードなどを中心にした荒削りなクラシカル・ロックであり、彼らの作品の中でも最もスピード感に溢れた名盤です。
「ドイツのEL&P」と異名を取るグループ、74年に英ハーヴェストよりリリースした2nd。前作においてすでに完成されていたユルゲン・フリッツによるkeyは、アグレッシヴな超絶プレイからリリカルな泣きフレーズまで更に表情豊か。彼の鮮やかなキーボード・ワークに引きずられるように、その他メンバーも聴きどころ満載な演奏を繰り広げています。曲の水準も非常に高く、メロディー、アレンジ、演奏力のすべてが高水準でまとまった傑作。
あまたのEmerson Lake & Palmerフォロワーの中でも、Keith Emersonに強く影響を受けたスタイルで有名であるドイツのシンフォニック・ロックグループの75年作。古代ローマの「スパルタカス」をテーマに掲げたコンセプト・アルバムとなっており、冒頭からEmerson Lake & Palmerの名盤である「Trilogy」のようなキーボードで幕を開け、ハモンド・オルガンアナログ・シンセサイザーを中心にしたキーボード・ロックを展開。彼らのディスコグラフィーの中でも最もドイツのシンフォニック・ロックらしいらしい、スペーシーな広がりが非常に個性的であり、キャッチーにまとめられた彼らの代表作と言える1枚です。
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