2019年11月16日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
今日はバーズを起点に、米国のフォーク・ロックを辿って参りたいと思います。
まずはBYRDS67年作『YOUNGER THAN YESTERDAY』から聴いてまいりましょう。
♪So You Want To Be A Rock ‘N’ Roll Star
『ミスター・タンブリンマン』でフォーク・ロックの旗手としてデビューし、2nd『ターン・ターン・ターン』でソングライティングに磨きをかけ、3rd『霧の5次元』でサイケデリックの扉を開けたバンドの溢れる才能が、ビートルズ『ラバーソウル』『リボルバー』に刺激を受けて一気に覚醒したのがこの『YOUNGER THAN YESTERDAY(邦題:昨日より若く)』。
後にCS&Nを結成するデイヴィッド・クロスビーとカントリー・ロック・シーンを牽引していくクリス・ヒルマンのソングライティングの才能が花開き、ロジャー・マッギンとの3人で勢いに溢れた名曲を連発。
バーズの中では比較的語られることが少ない作品ながら、最高傑作と評すファンも多い名作ですね!
さてそれではカケレコ棚へ。
まずは英国からです。海の向こうのBIRDSへの憧れが詰まった2作品を聴いてまいりましょう!
のちにJONESYを結成するJones兄弟在籍のバンド、71年唯一作。
いきなりBYRDSの「SO YOU WANT TO BE A ROCK N ROLL STAR」のカヴァーを持ってくるあたり、アメリカン・フォーク・ロックへの思い入れが伝わってきます。
2曲目からのオリジナル曲もバースそのままのようなハーモニーを活かしたフォーク・ロックでびっくり。
英フォーク・ロック・グループ、71年唯一作。
60年代末のサイケ・ポップの残り香とCSN&Yやバーズなどの米西海岸のフォーク・ロックへの憧憬とがブレンドされた一品。
英国的叙情性でラッピングされたメロディ・ライン、繊細なハイ・トーンが魅力のヴォーカル、そして、卓越した三声コーラスが素晴らしいです。
さてここから米国です。
リンダ・ロンシュタットのバックバンドをしていたことでも知られる米カリフォルニアのカントリー・ロック・バンド、72年作。
中心人物、ギブ・ギルボーはジーン・パーソンズやクラレンス・ホワイトと活動していたこともあり、BYRDS人脈と縁が深いミュージシャンです。
この曲などは特にバーズ風です。
オレゴンのクリスチャン・フォーク・ロック・トリオ、75年に自主制作された唯一作。
ジェントルで憂いたっぷりのヴォーカル・ハーモニー、そしてバーズを思わせるギターのアルペジオも素晴らしい!
60年代ロサンゼルスで結成されたフォーク・ロックバンド。
ソフトなコーラスを配したバーズ風フォーク・ロックですが、そこかしこでキラキラと鳴るオートハープが何とも美しくサイケデリックな響きです。
いかがでしたでしょうか。少しでもお楽しみいただければ幸いです!
少ないながらも名作の宝庫として愛されるネオン・レーベルのカタログの一つ、71年の唯一作。60年代末のサイケ・ポップの残り香とCSN&Yやバーズなどの米西海岸のフォーク・ロックへの憧憬とがブレンドされ、英国的な叙情性でラッピングされたメロディ・ライン、繊細なハイ・トーンが魅力のヴォーカル、そして、卓越した三声コーラス。エッジの立ったカッティングと流麗なアルペジオとメロウなオブリガードが織りなすツイン・ギターのリズムは、ウィッシュボーン・アッシュを彷彿させます。アコースティックなバラードは、アメリカのビッグ・スターも頭に浮かびました。ポップな中に英国的な哀愁がたっぷりつまった、これぞ英国フォーク・ロックと言える一品です。ジャケットはキーフ!
ナッシュヴィル・ウェストに在籍していたギブ・ギルボーが結成した、カントリー・ロック・バンド、70年作1st。今作の魅力は、瑞々しいカントリー・ロックにギブ・ギルボーのケイジャン仕込みのフィドルがぴったりと合って、流れるような美しく優しい響きを聴かせてくれるところです。アップテンポの軽快なリズム隊に、見事なコーラス・ハーモニー、そして厚みある芳醇なフィドル。アコースティック・ギターやリゾネーター・ギター、エレキ・ギターなど、多彩なギターの華やかなサウンドも、非常に心地良いです。ロッド・スチュワートもカバーした「Big Bayou」で見られる、郷愁を感じる歌詞世界も魅力。爽やか且つ奥深い、そして思わず故郷の風景が浮かんでしまうような、懐かしさに溢れた作品です。
ディランやザ・バンドのメンバーをはじめ、ニューヨークはグリニッジ・ヴィレッジ、ボストンやケンブリッジで活動していた米ルーツ・ミュージックを愛するフォーキー・ロックの良心たちが移り住み、愛すべき音楽コミュニティを形成した街、ウッドストック。ハッピー&アーティのトラウム兄弟を中心に、エリック・ジャスティン・カズ、ジョン・ヘラルド、名バンジョー奏者のビル・キース、女性ヴォーカルのマリア・マルダーなど、そんなウッドストックのミュージシャンたちが集まり、トラッド・ソング、カントリー/ブルーグラスなど、アメリカのグッド・ミュージックを気ままに録音したセッション・アルバム。72年作。カントリー・フレイヴァーの陽気さの中に哀愁をしのばせたバンジョー、温かで切ないヴォーカル、郷愁を誘うハーモニカやフィドル。マリア・マルダーのコーラスもグッときます。グラム・パーソンズやバーズ『ロデオの恋人』や細野晴臣『HOSONO HOUSE』あたりのファンは是非!
65年の記念すべきデビュー作。ビートを効かし、マジカルな12弦ギターのアルペジオと豊かなコーラス・ワークで彩ったディランのカバー「ミスター・タンブリン・マン」は全米1位の大ヒット。独自のフォーク・ロック・スタイルは、ビートルズにも影響を与えるなど、その後のミュージック・シーンに大きな影響を及ぼします。Gene Clarkによるビートリッシュな楽曲も魅力的。90年代ギター・ポップにも通ずる歴史的傑作。
65年の2nd。「ターン・ターン・ターン」がシングル・チャートで全米NO.1を獲得。大ヒットの連発により一層の人気を得、彼等のフォーク・ロック・スタイルは大きなセールス・ポイントになりました。本作からバーズはディランやビートルズの影響から脱しし始め独自のバーズ・サウンドを形成していきます。
アメリカを代表するフォーク・ロック・グループ。バーズ版『Sgt.Peppers』とでも言えそうな68年の傑作5thアルバム。プロデュースはゲイリー・アッシャー。
ロジャー・マッギン、ストリング・ベンダーを操る天才ギタリストのクラレンス・ホワイト、バーズ史上最高とも言えるリズム隊、スキップ・バッティンとジーン・パーソンズという鉄壁の4人編成で71年に録音された11枚目で、再結成作を除けばラスト・アルバム。哀愁溢れるカントリー・ロックの佳曲ぞろいで、ビートルズ『アビーロード』にも通ずるバンド有終の美を飾った名作。
査定の正確さ・高額買取で評価いただいているカケレコ「とことん査定」。選ばれる3つの理由やご利用いただいたお客様の声など詳細はコチラ⇒http://kakereco.com/about_assess.php
コメントをシェアしよう!
カケレコのWebマガジン
60/70年代ロックのニュース/探求情報発信中!