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3rdソロ『A COLLECTION OF SHORT DREAMS』初CD化記念! 元ANDWELLAの天才SSW、Dave Lewis特集

スタッフ佐藤です。

今年、多くの英国ロック・ファンが待ち望んでいたであろう2枚のアルバムが初CD化されました。

ANDWELLA’S DREAM~ANDWELLAを率いた英国のミュージシャンDave Lewisが70年代後半に残した2ndソロ『From Time To Time』と、3rdソロ『A COLLECTION OF SHORT DREAMS』です。

フックに富んだソングライティング能力と独特の味わい深い歌声を特徴とするDave Lewisの魅力を存分に堪能できるこの2作品のCD化を祝して、
今回はDave Lewisという天才ミュージシャンの歩みを辿ってみたいと思います!



ANDWELLA’S DREAM結成に至るまで

1951年、北アイルランドはベルファストに生まれたデイヴ・ルイス。テノール・シンガーだったという父とピアノの演奏に長けた兄の影響で幼少より演奏や曲作りに打ち込み、『JOHN MAYALL & THE BLUESBREAKERS WITH ERIC CLAPTON』を聴いたのをきっかけとして、当時隆盛を誇っていたブルース・ロックにのめり込みます。

67年には地元ベルファストのR&BバンドTHE METHODにギタリストとして加入し、本格的な音楽活動を開始。
なおこのMETHOD在籍中、彼が事故でアゴを骨折して演奏活動を休止していた際代役を務めたのが同郷の友人だったゲイリー・ムーア。ここでのステージが評価を受け、ムーアのプロデビュー・バンドとなるSKID ROWから声がかかったと云われています。

カバー・バンドとして活動していたTHE METHODでしたが、やがてデイヴによる自作曲を演奏することを目的にバンドはメンバーを再編、翌68年には拠点をロンドンに移し、ANDWELLA’S DREAMとして活動を開始します。


英サイケ・フォーク・ロックの至宝ANDWELLA’S DREAM

デイヴ・ルイスの名を聞いて多くの英ロック・ファンが最初に思い浮かべるのが、このANDWELLA’S DREAM(~ANDWELLA)のリーダーとしてではないでしょうか。

英サイケの傑作として当時高い評価を受けた69年発表のデビュー作『LOVE & POETRY』は、サイケデリックな熱気と英ロックらしいメロディアスな気品高さが融合した、70年代を目前にした狭間の時期を象徴するようなサウンドを聴かせる一枚。

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翌70年にはバンド名をANDWELLAに改名し、2ndアルバム『WORLD’S END』をリリース。本作より、ソロ時代でも持ち味となるアメリカ憧憬のルーツ・ロック/スワンプ・ロック色が顔を見せ始めます。英国的なリリカルな叙情性と骨太でアーシーな米ロック要素を程よく混合したスタイルが見事な名作です。

バンドは、ブリティッシュ・スワンプの名盤としてコアな英ロック・ファンからも人気の高い71年ラスト作『PEOPLE’S PEOPLE』を残し、72年に解散します。


共同プロデューサーにポップ職人クリス・レインボウを迎えた2ndソロ『FROM TIME TO TIME』

ルイスはANDWELLA在籍中の70年に、1stソロ『SONG OF DAVE LEWIS』をリリースしていますが、この作品は当時500枚のみがプロモーション用にプレスされたのみに終わっています。(一説には50枚とも。03年に正式リリース。)

そして6年越しのソロ・アルバムとなったのが『FROM TIME TO TIME』です。本作で彼が共同プロデュースに迎えたのがクリス・レインボウ。

プログレ・ファンやAORファンならこの名前にピンと来るのではないでしょうか。ALAN PARSONS PROJECTやCAMELの作品にヴォーカリストとして参加したことで知られ、ソロ・ミュージシャンとしても高品質な英国ポップ/AOR作品をリリースした知る人ぞ知る名ミュージシャン/アレンジャー。

そんなクリス・レインボウが手掛けたことで付与された洗練されたAOR風ポップ・エッセンスが、ルイス本来のスワンピーで渋みあるサウンドと絶妙に絡み合っているのが本作の最大の特徴と言えます。

各曲を聴いてまいりましょう!

M2. Papa Boy

味のあるサックスをフィーチャーした、洗練されたアーバンな曲調のおしゃれサウンドで新境地を見せる一曲。

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M4. We’re Gonna Make It

本作中、最もクリス・レインボウのカラーが反映されているのがこの曲。彼が得意とした抜けの良いハーモニー・ポップなサウンドが大胆に取り入れられています。ハスキーなヴォーカルと弾むようにポップなサウンドの組み合わせは、ちょっぴりコリン・ブランストーンあたりを想起させませんか?

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M8. Follow your dreams

ANDWELLA時代そのままと言えそうな、このリリカルなバラード・ナンバーも出色。こりゃ泣けます。

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M9. Dedicated To You

こちらもグループ時代を思わせる英国的端正さが滲む珠玉の一曲。ANDWELLA時より時おり聴かせていたボブ・ディランを意識したようなヴォーカル・スタイルがハマっています。

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3rdにしてソロ最終作『A COLLECTION OF SHORT DREAMS』

前作から2年後の78年、3枚目のソロ・アルバム『A COLLECTION OF SHORT DREAMS』をリリース。

サウンド的には前作のスタイルを押し進めた、洗練されたアーバンなAOR調と土の匂いが香るスワンピーなフォーク・ロックを絶妙に同居させた作風で、そこに英国的な陰影を伴ったリリカルな表情も加わった、非常に多面的な魅力を持った一枚に仕上がっています。

それらの要素をすべて含んだ1~3曲目の流れも最高に素晴らしいのですが、個人的にグッと来たのが5曲目の「Whole Lotta Something」。

英国らしい影のあるメロディ、持ち前のハスキーヴォイスで切々と歌うヴォーカル、そして練り上げられた劇的な構成で聴かせる極上メロウ・スワンプに仕上がっているんです。

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もちろん他の曲も味わいある名曲揃い。動画が上がっている他の2曲も聴いてみましょう。

M7. Beautiful Woman

AOR寄りの少し南国の香りがするナンバーですね。とは言え派手には展開せず最小限の音を用いたアンサンブルがうっすらと色付けするようなアレンジがとても素敵です。控えめな演奏とハスキーヴォイスがとてもマッチしています。

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M9. Beautiful Woman

最終曲らしいスロウテンポで落ち着いたAORバラード。ゆったりリラックスした導入から熱っぽく歌いこむサビへの流れがドラマチック。名曲です。

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Dave Lewisのその後

本作リリースの後、78年に3rdソロ『A Collection Of Short Dreams』(未CD化)をリリースしたのが最後のアルバムリリースになりますが、その後は自身のバンドを率いてのライヴ活動や、ソングライターとしての才能を活かした他アーティストへの楽曲提供を行うなどして活躍。

特に知られているのが、ギリシャの名バンドAPHRODITE’S CHILDのメンバーとして活躍したシンガー、デミス・ルソスとの仕事で、「Happy To Be On An Island In The Sun」は全英5位を記録するヒットを記録しています。

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04年には来日公演を成功させるなどソロ活動も平行しており、現在もロンドンを拠点にコンポーザー&パフォーマーとして活動を続けています。

しかしこれほどの輝かしい才能に恵まれたミュージシャン、願わくば40年越しの新作を、と思ってしまいますがどうなのでしょう。
この再発を機に何らかの動きがあると嬉しいですよね。

DAVE LEWISの在庫

  • DAVE LEWIS / A COLLECTION OF SHORT DREAMS

    ANDWELLAS DREAM〜ANDWELLAを率いたSSWによる78年リリースの3rdソロ、洗練されたAORタッチの中に土の香りがするスワンプ/フォークロックを絶妙にブレンドしたメロウ・スワンプ大傑作!

    英サイケ・フォーク・ロックの至宝ANDWELLAS DREAM〜ANDWELLAを率いたSSWによる、78年リリースの3rdソロにして最終作。ソウルフルな女声コーラスやメロディアスに躍動するスライドギターをフィーチャーした軽快なAORナンバーの1曲目に始まり、持ち味のハスキーな憂いあるヴォーカルにグッとくるドラマチックなバラードの2曲目、そしてハモンドの音色もたまらないANDWELLA時代を彷彿させるスワンプ・チューンの3曲目!前作『FROM TIME TO TIME』でも聴かせた、洗練されたAORタッチの中に、土の香りがするスワンプ/フォーク・ロックを絶妙にブレンドしたサウンドを、本作でもたっぷりと楽しませてくれます。そんな中でも、5曲目「Whole Lotta Something」は特筆で、英国らしい影のあるメロディと切々としたヴォーカル、そして劇的な構成で聴かせる極上メロウ・スワンプに思わず涙が出そうになります。本作リリース後はライヴ活動やソングライターとしての活動にシフトしていく彼ですが、最終作というのが惜しまれる紛れもない大名盤。スワンプファンにもAORファンにも、これは自信を持ってオススメしたい逸品!

  • DAVE LEWIS / FROM TIME TO TIME

    英サイケ・フォーク・ロックの至宝ANDWELLA’S DREAM〜ANDWELLAを率いたSSW、クリス・レインボーを共同プロデューサーに迎えた76年2nd

    英サイケ・フォーク・ロックの至宝ANDWELLAS DREAM〜ANDWELLAを率いたSSWが、CAMELやALAN PARSONS PROJECT作品への参加で知られるポップ職人クリス・レインボウを共同プロデュースに迎え制作した76年の2ndアルバム。ANDWELLA時代からの持ち味だったスワンプ・ロックやルーツ・ミュージックをベースとするコクのある米憧憬フォーク・ロックと、まさにクリス・レインボーの作風を思わせるAOR風の洗練されたポップ・エッセンスが違和感なく同居した、極上のサウンドを聴かせてくれます。力強くかき鳴らすアコースティックギター、存在感ある太いトーンでメロディアスに鳴らされるエレキギター、むせぶような渋いサックスなどが絡み合うアンサンブルはもちろん絶品ですが、スワンピーなサウンドによくハマるハスキーなヴォーカルは、弾むように軽快なリズムとキラキラしたメロディを持つポップなサウンドにもマッチしていて驚き。コリン・ブランストーンにも通じるような味わい深さを醸し出していて印象的です。さらにリリカルなピアノとストリングスを伴った格調高いバラードも素晴らしくて、ここでは英国SSWらしくナイーヴに歌い上げるヴォーカルにグッと来ます。英米ロックの要素が程よくブレンドされたサウンドを多彩なスタイルで歌いこなす、彼のヴォーカリストとしての才能を堪能できる名作。英国ポップ/SSWファンからスワンピーな米SSWファンにもおすすめできる愛すべき一枚です!

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