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【アルバム追加】民族音楽とプログレ~新鋭編

スタッフ佐藤です。

他ジャンルと融合することで新しい音楽を創出しようとする試みはプログレのプログレたる要素の一つですが、勿論その対象として各国の文化や伝統に根ざした「民族音楽」も例外ではありません。

そしてその精神は現代のプログレにも脈々と受け継がれています。

今回は民族音楽のエッセンスを巧みに取り入れて自分たちだけの音楽性を築き上げている新鋭グループたちを見てまいりたいと思います!

VEVAKI/FORNSPEKI

アイスランド出身、北欧神話を基にした太古の物語・思想を音楽で蘇らせることを目的とするバンドの22年作。

脈動のように刻まれる打楽器の重厚なビートに、リラやタルハルパなど琴類が幻想的な調べを重ね、擦弦楽器が陰鬱に鳴り、そこに男女の儀式めいた歌声が呪文のように響きます。

サウンドの毛色や目指してる方向性は違うんですが、MAGMAが楽しければきっとこの音楽もいけるはず!

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【スウェーデン】GARMARNA/FORBUNDET

重厚なリズム・セクションに民族舞曲を思わせるヴァイオリン、メランコリックなアコースティック・ギター、そして呪文の詠唱のようにも聞こえる女性ヴォーカル。

それらが組み合わさると、力強くも神秘的な躍動感あふれるプログレッシヴ・トラッドが生まれます。

スウェーデンのベテランによる20年作!

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【ポーランド】MICHAL WOJTAS/LORE

ポーランドのAMAROKを主宰する才人マルチ奏者による23年の初ソロ名義作。

ヴァイオリン奏者とハーディ・ガーディやドゥドゥクなど民族楽器奏者2人が参加、本人はヴォイス/シンセ/サンプラー/ドラムス/パーカス/アコギ/チェロ/ホイッスルetc.をマルチにプレイします。

これがとにかく凄いサウンドで、マイク・オールドフィールドからの影響や欧州の民族音楽を土台にした、恐ろしいほどに神秘的かつ荘厳な音世界に圧倒されること間違いなし…!

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【ポーランド】ORGANIC NOISES/ORGANIC NOISES

トルコやイランの隣に位置しつつ、旧ソ連の構成国で東欧に分類されることもある「アジアとヨーロッパの境目」アルメニアという国をご存知?

こちらのバンドはそんなアルメニアの伝統音楽とジャズ、ロック、メタルを融合させた、名付けて「コーカサシアン・エスノ・ジャズ・ロック」!

エキゾチックで力強く、かつどこか粛々とした神秘性漂うサウンドが素晴らしいです。

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【日本】HOMUNCULUS/AMANITA MUSCARIA

日本人が、しかもたった2人で、これほどの本格派中世音楽を作り上げてしまうとは・・・。

無数の古楽器・民族楽器が折り重なるように奏でられる典雅なサウンドは、GRYPHONの1stが愛聴盤なら感動すること間違いなし!

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【ウクライナ】KARFAGEN/ALEATORICA

ロイネ・ストルトにも通じる音を描くセンスを持ったウクライナ出身の天才。

ファンタスティックなシンフォニック・ロックに、ロシア式アコーディオン「バヤン」を全編でフィーチャーし、東欧民族音楽エッセンスを付与。

これ、プログレ史上初のバヤン・プログレ傑作だと思います!

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【フランス】MINIMUM VITAL/AIR CARAVAN’

中世音楽や舞曲をベースにした個性派シンフォを聴かせるフランスのグループ。

80年代から活躍するベテランですが、今が最盛期と言えるほど充実のサウンドを聴かせているので、こちらでピックアップしちゃいます。

地中海エッセンスもたっぷり巻き込んでリズミカルに畳みかけるサウンドは、ずばり「踊れるプログレ」の急先鋒!

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【イタリア】UNIVERSAL TOTEM ORCHESTRA/MATHEMATICAL MOTHER

クラシックの素養を豊かに持つオペラ調の深みある歌唱に加え、デメトリオ・ストラトス風の存在感みなぎるヴォイス・パフォーマンスも堂々とこなす超実力派女性ヴォーカルが圧巻!地中海/バルカン音楽の舞曲風フレーズを散りばめながらスリリングに展開していくアンサンブルも絶品すぎる驚異のイタリア新鋭!

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【ハンガリー】FUGATO ORCHESTRA/NOE (NOAH)

「動」と「静」の対比が鮮やかな『鮮烈』なるシンフォニック・ロック!クラシック、民族音楽を中心に、ロックのダイナミズムを加えた、西洋音楽史を総括したような壮大な作品。2010年屈指のプログレ名作!

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【ベルギー】FOLLIA !/FOLLIA !

欧州の伝統音楽のエッセンスをふんだんに取り入れた、ベルギーらしい実に屈折感たっぷりなアヴァン・フォークだなぁと思ったら、なるほどHUMBLE GRUMBLEのリーダーのサイドプロジェクトだったのね。納得。

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【ベルギー】FOLLIA !/GRASSHOPPER

東欧民族音楽を軸に、ジプシー・スイング、北アフリカ音楽、インド音楽、果てはブラジル音楽、タンゴまでを散りばめた無国籍アヴァン・フォークを聴かせる06年作。これ、ライヴで見たら、実に痛快だろうなぁ。

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【ウクライナ】MODERN ROCK ENSEMBLE/TOUCH THE MYSTERY

KARFAGENにも並ぶ魅力を持ったマルチ奏者&コンポーザーがウクライナより登場!70年代プログレやフュージョンからの影響を軸に、スペース・ロック、民族音楽を取り入れて、多彩な音を散りばめたサウンドはとにかくイマジネーション豊か。エキゾチズムを醸し出すシタールやタブラも効いてます。

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【チェコ】NARAJAMA/CONCURRERE

活動歴20年を超えるチェコのベテラン・バンドなのですが、中央アジアの民族楽器ツィンバロムの典雅で綺羅びやかな音色がエキゾチズムを演出する、妖艶かつ知的なサウンドを構築。切々とエモーショナルな女性ヴォーカルも素晴らしいし、このセンスはなかなか凄いです…。

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【ロシア】VESPERO/SONGO

GONGを継ぐエネルギッシュで疾走感抜群のスペース・サイケ・ジャズ・ロックを聴かせた旧来とは打って変わり、女性voと中央アジアの民族エッセンスをフィーチャーした神秘的なシンフォニック・ロックを繰り広げます。

エモーショナルに深化したサウンドに圧倒される21年作!

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【ペルー】FLOR DE LOTO/MEDUSA: EN VIVO EN BUENOS AIRES

FLOR DE LOTO/LINES OF NASCA

伝統楽器ケーナをはじめとするアンデス民族音楽とヘヴィ・シンフォを融合させたスタイルが魅力のペルー新鋭、「ナスカの地上絵」をコンセプトに据えた23年作!

ヘヴィなバンド・サウンドと調和するアンデス・フォルクローレの息吹が素晴らしい~。

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【ペルー】SUPAY/SENALES

こちらもペルー出身の新鋭プログレ・バンド。ヘヴィなプログレにアンデス音楽やフォルクローレのエッセンスを巧みに配合、ギターを軸とする強度の高いアンサンブルと、サンポーニャやケーナといった笛楽器の悠久の音色がごく自然に共存するサウンドはかなり素晴らしいです!

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【インドネシア】DWIKI DHARMAWAN/RUMAH BATU

ガムランやインドネシアの民族音楽/宗教音楽と、洗練されたフュージョンを融合させたエキゾチックかつ美麗なピアノ・ジャズ・ロックを聴かせる18年作。パーカッションや尺八のような響きの竹笛、神秘的な女声をフィーチャーしたこの桃源郷的サウンドはインドネシアならでは!

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【インドネシア】TOHPATI ETHNOMISSION/MATA HATI

SIMAK DIALOGのギタリスト率いるグループ。エキゾな響きの各種民族楽器、パーカッション、フルートなどが織りなすエスニックな演奏からしてゾクゾクしますが、そこにスリリングで鋭角的なギターが切り込んでくる展開がとにかく鳥肌モノ!民族音楽とロックがまったく違和感なく融合を果たしているのが凄い…。

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いかがでしたか?
気になる一枚が見つかれば幸いです!

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    ポーランド、AMAROKを主宰する才人マルチ奏者による23年のソロ名義作、欧州の民族音楽を土台にした恐ろしいほどに神秘的かつ荘厳な音世界…!

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  • GARMARNA / FORBUNDET

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    スウェーデンを代表するプログレッシヴ・トラッド・グループによる2020年作。重厚なリズム・セクションに民族舞曲を思わせるヴァイオリン、メランコリックなアコースティック・ギター、そして呪文の詠唱のようにも聞こえる女性ヴォーカル。それらが組み合わさると、力強くも神秘的な躍動感あふれるプログレッシヴ・トラッドが生まれます。どこまでも荘厳で無機的なようでいて、クライマックスに向けて徐々に熱量を帯びていくような展開に、根底に流れるロック・スピリッツが感じられてカッコいい。ベテランによるさすがの完成度の一枚です。

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文・市川哲史

文・深民淳

文・舩曳将仁

文・netherland dwarf

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