2018年7月3日 | カテゴリー:KAKERECO DISC GUIDE
こんにちは。スタッフみなとです。
本日は、ウェールズのバンド、PERERINの88年作『YNG NGOLAU DYDD』をピックアップいたします!
1979年に結成された、ウェールズのプログレッシブ・フォーク・バンド。80年代に4作品をリリースしています。
メンバーは皆、ビートルズとローリング・ストーンズを聴いて育ち、サージェント・ペパーズを聴いた後は次第にPINK FLOYD、GENESIS、BARCLEY JAMES HARVEST、KING CRIMSONなどプログレッシブ・ロックに夢中になっていたそう。
中心人物のArfon Wynは、最初はブルース・ロックバンドで活動していました。
やがて、英語で歌うのでなく、自分たちの言葉であるウェールズ語で歌うプログレッシブ・フォークバンドを作りたくなり、ウェールズ語で「巡礼者」という意味の「PERERIN」を結成。
80年にデビュー作『HAUL AR YR EIRA』をリリースしています。
神秘的な男女ボーカルとウェールズの曇天を思わせる湿ったメロディ、民族的なアコースティック楽器とエレキ・ギターとのアンサンブルが面白いですね。
81年には2nd『TEITHGAN』をリリース。
哀愁溢れるフォークをベースに、リリカルなフルートや流麗なストリングス・シンセが絡んできて、とても神秘的です。
83年には3rd『TIRION DIR』ををリリース。
この頃バンドは、よりアンプラグドで、アコースティックな音楽を探求していたそうです。
そして88年の『YNG NGOLAU DYDD』。カセットテープのみのリリースでした。
英フォークの牧歌性と英トラッドの格調高さが絶妙にバランスした流麗なメロディは絶品の一言!
ヴァイオリンとマンドリンの細やかな響きがとてもいいいですね!ウェールズ語のボーカルに良く合っています。
アレンジも演奏も、ぐっと洗練されています。
もう一曲どうぞ。
イントロのベース音、かき鳴らされるギターが、いわゆるフォーク・ロックとは違った雰囲気で非常にかっこいいです。
なぜカセットテープだけでリリースしたのか不思議なくらい、素晴らしい作品です!
メンバーは今でも活動し、ライブも行っているそうです。
ウェールズ出身のフォーク・ロック・バンド、BRAN。
PERERINの中心人物のArfon Wynも在籍していたバンド、YR ATGYFODIADのメンバーが結成したのがBRANだそうです。
原盤は激レアとして知られる75年の1st。
綺羅びやかなアコースティックギター、哀愁たっぷりのサイケがかったエレキギターが楽曲を彩っていて、彼らならではの味を出しています。
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ウェールズ出身のフォーク・ロック・バンド、原盤は激レアとして知られる75年の1st。何と言っても1曲目が必殺。軽快に刻むリズムとキンキンと響くサイケギター、そして分厚いメロトロンが洪水のごとく流れ込む大変素晴らしい一曲。かすかな哀愁を含んだウェールズ語のヴォーカルがまた堪りません。2曲目以降は女性キーボーディストによる清楚なフィメール・ヴォーカルをフィーチャーした、英国の片田舎をイメージさせる長閑なフォーク・ロック・ナンバーが中心で、メロウ・キャンドルとチューダー・ロッジの中間(ややチューダー寄り)といった印象で実に良い味わいです。綺羅びやかなアコースティックギター、哀愁たっぷりのサイケがかったエレキギターが楽曲を彩っていて、彼らならではの味を出しています。英フォーク本来の格調高さと、どこか感じられる「いなたさ」がいい塩梅で共存する好盤です。
ウェールズ出身のフォーク・グループ。81年作の2nd。名作1stに勝るとも劣らないプログレッシヴ・フォークの名作。アコギ弾き語りによる哀愁溢れるフォークをベースに、リリカルなフルートや流麗なストリングス・シンセが絡む神秘的なサウンドが聴き所。「Symffoni Lawen」はシンフォニックなアレンジが特に素晴らしく、フォーク・ファンだけでなく、シンフォ・ファンにも聴いて欲しい素晴らしい名曲。おすすめです。
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