2016年3月7日 | カテゴリー:カケレコ中古棚探検隊
毎回、中古棚よりコレは!という名盤を発掘してご紹介するこのコーナー。今回はカケレコ在庫より、哀愁と気品が滲むオルガンをフィーチャーしたロック作品をレコメンドしてまいりたいと思います。
まずはオルガン・ハードの代名詞ユーライア・ヒープ。ジョン・ロードにも並ぶオルガンの名手ケン・ヘンズレーの才能が爆発したこの作品を取り上げないわけにはまいりません。持ち前のプログレッシブな要素も生かしたドラマティックな展開が魅力ですね。
ヘンズレーはいないものの、ギタリストのミック・ボックスを中心に活動する現ラインナップでの今年1月の来日公演も大変素晴らしかったですよ~。レポートはこちら。
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1月16日と17日にクラブチッタ川崎で行われた、ユーライア・ヒープ featuring ルシファーズ・フレンド来日公演の17日のライヴに行ってまいりました!オリジナル曲の動画を交えて、ライヴの模様をお伝えいたします!
ヒープの重厚なオルガンと比較すると、学校の音楽の授業などで聴いたオルガンの音ってもっとペナペナしたチープな感じじゃなかったですか?そんな昔懐かしのオルガンサウンドが堪能できるのがこの作品。メロディアスな楽曲の良さも相まったオルガン・ポップの名品なのです。70年代にしては妙にレトロな音像がかえっていい味わいになっているのもポイント。
オルガン名演の宝庫カンタベリーシーンからは、名手デイヴ・スチュワートが率いるこのグループをセレクト。後のHF&Nやナショナル・ヘルスでの洗練されたプレイも魅力ですが、この70年代初頭らしい熱気を纏ったアグレッシヴな演奏も素晴らしいです☆
北欧のビートルズ?いや、カンタベリー風味もあるぞ!?ポップかつ哀愁たっぷりのメロディとハモンド・オルガンを主体とするせわしないインストゥルメンタルが合わさった、オルガン好きにとって必殺の一曲ではないでしょうか!
「アメリカのクレシダ」とも称されるグループ。その異名通りの陰影と気品のあるハモンドを中心に展開するサウンドは、ヴァーティゴ作品のファンであればたまらないものがあるはず。ジャケットもキーフ風で雰囲気抜群!
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URIAH HEEPといえば、「対自核」(邦題)と云われる程の代表作!サウンド的には前作「Salisbury」と次作の中間といった所なのですが、バンドのサウンドが成長し、完成度の高いアルバムになっています。また、ミック・ボックスのギターが活躍しており、このアルバムがブリティシュ・ハードロックの名盤として語られる事が多いことも頷けるサウンドになっています。まだ、少々荒削りなサウンドですが、勢いのあるサウンドで、バンドとしての勢いも感じられる仕上がり。冒頭に収録されたアルバム・タイトル曲「Look At Yourself(対自核)」は、名実ともにユーライア・ヒープの代表曲であり、70年代ブリティッシュ・ハード・ロックの名曲のひとつ。楽曲の全編を重厚なオルガンが覆っていますが、決してそれだけが浮き上がることなく、全体としてアグレッシヴなロック・ミュージックを構成する様が見事。間奏部のエキゾチックなメロディや要所要所で聴かれる印象的なコーラスも独特の雰囲気を醸しています。終盤ではOsibisaのメンバーによるパーカッションの客演を得て、さらに魅力的な演奏が展開。決して「軽快」とは言い難いが、興奮を誘うような独特の疾走感が痛快!
Steve Hillageも在籍していたバンドURIELを母体として発足、名キーボーディストDave Stewartが率いたイギリスのプログレバンドの70年2nd。バンドは前作同様キーボートリオ編成ですが、ゲストにジャズフィールドのサックス奏者やトランペット奏者が参加し素晴らしい演奏を聴かせており、前作の路線を守りつつもより整合の取れた傑作となっています。Dave Stewartというとジェントリーなプレイに定評がありますが、本作ではAARDVARKのような歪んだハモンドオルガンの引き倒しも見せるなど、かなりアグレッシブなプレイを披露。ギターレスのハンデを全く感じさせません。そして一方ではHATFIELD AND THE NORTHに通じる華やかさも絶妙にブレンドされ、やはりセンスの良さを感じさせます。複雑な変拍子の応酬などプログレッシブなアプローチも素晴らしく、前作と併せて全プログレファン必携の名盤です。
フロリダ出身のサイケ・プログレ・バンドが69年に発表した唯一作。「アメリカのCRESSIDA」とも称されるようにジャズ・ロック調の気品あるオルガン/キーボード・ワークと、プログレ調のめまぐるしい展開とシリアスな雰囲気を湛えたサウンドが特徴。メロディアスなオルガンを軸に展開されるドラマティックな楽曲群はかなりの完成度。若干シアトリカルなヴォーカル、ファズ・ギターの引きずるようなリードも堪りません!米国産ながら、70年代英国のオルガン・ロック好きにも是非聴いていただきたい一枚。この気味の悪いジャケットにピンと反応してしまった方も、その感性を裏切らない雰囲気を内包した一枚です。
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