2016年2月3日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ: ジャズ・ロック
言わずと知れた名曲からあまりスポットの当たらない隠れた逸曲まで、一曲を取り上げてご紹介していくこのコーナー「プログレ今日の一曲!」。
今回は、エジプト生まれのギリシャ人という異色の出自を持つ超人ヴォーカリストDemetrio Storatosを中心とするイタリアン・ジャズ・ロック・グループAREAから、73年発表の1st『ARBEIT MACHT FREI』収録の衝撃のオープニング・ナンバー「LUGLIO AGOSTO SETTEMBRE(NERO)」をピックアップ!
アレアというグループの特異なエッセンスが詰まった代表曲。
悲哀の滲むエジプト語の語りを経て、デメトリオが雄々しい歌声を響かせるこの堂々たるオープニング。デビュー作の一曲目とは思えない貫録がこの時点でひしひしと感じられます。
ムーグシンセとサックスによるバルカン~中近東風のエキゾチズム漂う変拍子リフが走り出すと、圧倒的な表現力で緊迫感を伴って歌い上げるヴォーカル。リード楽器とヴォーカルのテンションみなぎるせめぎ合いに息つく暇もありません。
中間部の即興パートでは、パーカッションが乱打される中をサックスとムーグがうねりながら互いに絡み合う、緊張感たっぷりのフリージャズ調の展開を見せます。そこに加わるデメトリオは、唸りや馬のいななきのような唱法を駆使して、まるで一つの楽器のように無秩序に入り乱れる演奏の中で一際強い存在感を放っており圧巻。
狂乱が止むとメインのリフが復活、速度を上げて一糸乱れずに駆け抜けていきエンディングへ至ります。
声すらも楽器の一つと化して熱量溢れる超絶的パフォーマンスを生み出す彼らのサウンドこそまさしく「孤高」。「INTERNATIONAL POPULAR GROUP」と自ら掲げる通り、イタリアの一グループという枠組みに収まらない驚異のポテンシャルが余すことなく発揮された名曲です。
イタリアン・ジャズ・ロックを代表するグループ、AREAがリリースした初期4作、「ARBEIT MACHT FREI」「CAUTION RADIATION AREA」「CRAC !」「ARE(A)ZIONE」を収録したボックスセット。どの作品も、ディメトリオ・ストラトスの超絶ヴォーカリゼーションと緊張感みなぎるインプロヴィゼーションが冴え渡る名作。(CD4枚を収納する紙製ボックスは品質があまり良くなく、角に2cm程度の破れがある場合がございます。ご了承ください。)
4枚組ボックス、各CDは紙ジャケット仕様、国内直輸入盤仕様(解説・カラーブックレット封入/帯元から無し)、紙製ピストル・ミニチュア付き仕様、24bitリマスター
盤質:傷あり
状態:並
帯-
カビ・解説に若干折れあり、ボックスに経年変化あり
盤質:傷あり
状態:
2枚は無傷〜傷少なめ、2枚は傷あり、ボックスに角潰れ・若干汚れあり、紙ジャケに小さい汚れ・若干圧痕あり
強靭な声帯の持ち主であるDemetrio Stratosを中心に結成され、超絶的なテクニカルさとバルカン独特の叙情香る、イタリアのプログレッシブ・ロックシーンを代表するジャズ・ロックグループの73年デビューアルバム。その内容は地中海ロックとでも言うようなエキゾチックさを全面に押し出したテンションの高いジャズ・ロックであり、複雑なユニゾンと奔放なインタープレイが交錯するテクニカルなものです。特にバタバタと力強く躍動するドラムとKING CRIMSONのMel Collinsを髣髴とさせるテクニカルなサックス、そしてDemetrio Stratosの図太いボーカルが抜きん出て目立つパワフルな名盤となっています。
紙ジャケット仕様、07年オリジナル・リマスター音源使用、内袋付仕様、拳銃型カード付き仕様、定価2800+税
盤質:全面に多数傷
状態:並
帯無
帯無、色褪せあり
強靭な声帯の持ち主であるDemetrio Stratosを中心に結成され、超絶的なテクニカルさとバルカン独特の叙情香る、イタリアのプログレッシブ・ロックシーンを代表するジャズ・ロックグループの75年3rd。彼らの代表作に数えられることの多い本作は、デビューアルバムのバルカン・ジャズロックサウンドをより強力に示し、複雑で技巧的な演奏に磨きをかけた地中海ロックの大傑作であり、前作で見せたアヴァンギャルドな実験色はテクニカルなインプロヴィゼーションなどに昇華されています。息つく暇もないゴリ押しの名盤です。
盤質:無傷/小傷
状態:
帯有
紙ジャケに若干折れあり、その他は状態良好です
強靭な声帯の持ち主であるDemetrio Stratosを中心に結成され、超絶的なテクニカルさとバルカン独特の叙情香る、イタリアのプログレッシブ・ロックシーンを代表するジャズ・ロックグループの77年5th。超絶技巧によるバルカン・ジャズ・ロックと非常にアヴァンギャルドな作風を行き来しては進化を遂げてきた彼らですが、本作は後者であり、Demetrio Stratosの図太いボイスやスキャットの前衛パフォーマンスや技巧的なフリー・インプロヴィゼーションを軸として、テープのコラージュ、エフェクトの使用や電子機器によるアプローチでカオティックな世界を作り上げています。
強靭な声帯の持ち主であるDemetrio Stratosを中心に結成され、超絶的なテクニカルさとバルカン独特の叙情香る、イタリアのプログレッシブ・ロックシーンを代表するジャズ・ロックグループの78年6th。前作からギタリストPaolo Tofaniが脱退して製作された本作は、変拍子を巧みに取り入れたバルカン・ジャズロックから、今までよりも聴きやすくなったテクニカルで前衛的なインプロヴィゼーション、そして非常にキャッチーな側面すら感じさせるDemetrio Stratosのボーカルまで聴き所に恵まれた作品であり、Paolo Tofani脱退により、前作よりもキーボードのPatrizio Fariselliの手腕が発揮された名盤です。
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