2015年9月9日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
タグ: プログレ
こんにちは、カケレコ店長の田中です。
台風18号の影響で、ここ埼玉県でも雨・風が強くなっています。
最近は雨続きで、すっかり運動不足。基本的にはインドア派なのですが、やはり適度に運動しないと思考がマイナス気味になりますし、仕事にも趣味にも影響する気がします。
最近は走る時、できるだけ遠くを見るように意識しています。寄居から見える山々は綺麗ですし、季節によって、空の具合によって、走る時間によって、その表情は日々違います。そうして思考をリフレッシュした後に飲む一杯と音楽がまた実に最高なんですよね~。
さてさて、最近入荷したCD、売れたCDの中から店長オススメの作品をピックアップするこちらのコーナー「日々是ロック」。
おととい、昨日と注目の新譜が多数新入荷しましたので、ピックアップいたしましょう。
一枚目は、カケレコでも新譜が出るたびに常にロングセラーとなるメキシコの人気バンドCASTの2015年作からまいりましょう!
90年代はじめのデビュー以降コンスタントに作品をリリースし続けているメキシコが誇るシンフォニック・ロック・バンド。
前作から早くも1年で届けられた2015年作。
特筆は、近年のニュー・トロルスのライヴへの参加や、管弦楽器隊によるプログレ・トリビュート・バンドGNU QUARTETでの活躍で知られるヴァイオリン奏者Roberto Izzoがコンスタントなメンバーとして参加していること。ゲストとして、他のGNU QUARTETの管弦楽器奏者も参加していて、瑞々しく艶やかなトーンのストリングスが躍動するクリアで明朗なサウンドが印象的です。
カナダのRUSHを彷彿させるハイ・トーンのヴォーカル、キャッチーなメロディも魅力的で、そのサウンドは、まるでカナダのラッシュとイタリアのニュー・トロルスをブレンドさせ、モダンなヘヴィネスとエッジで鮮烈なシンフォニック・ロックへと仕立てたような感じ。
メキシコの雄による過去最高傑作とも言える会心の2015年傑作です。
ゴブリンの前身バンドであり、イエスやジェントル・ジャイアントに通じる伊プログレの名作を74年に残したグループCHERRY FIVEが、オリジナル・メンバーの2人であるドラムのCarlo Bordini(Paolo Rustichelliとの連名による73年作『OPERA PRIMA』でも有名)とヴォーカルのTony Tartarini(73年唯一作を残したL’uovo Di Colomboのヴォーカルとしても有名)を中心に再結成され、リリースした復活第一弾となる2015年作。
イタリアらしい熱情と詩情に満ちたドラマ、そして、緩急のダイナミズムとジャズ/フュージョンを織り交ぜた味わい。
ブランクを感じさせない躍動感に溢れたサウンドに気持ちが高ぶり続ける充実の2015年復活作!
76年にリリースされた唯一作が40年近くの時を経て蘇った2015年の新録バージョン。
当時と変わらぬオリジナル・メンバーの4人に加え、管弦楽器奏者をゲストに迎えて制作されており、キーボードとフルートによる気品と詩情は原作とまったく変わらず、そこに瑞々しさや艶やかさが加わって、リリシズムがこれでもかとこぼれ落ちる圧巻のシンフォニック・ロックにアップデートされています。
「詩情」というキーワードがぴったりの優美かつセンチメンタルな76年作が、なんとオリジナル・メンバーにより2015年再録!
ずばりチェレステに比肩と言っても過言なし!
89年に結成され、96年にデビューしたアメリカのプログレ・バンド。06年の2ndから9年ぶりとなる2015年作3rd。
ジェントル・ジャイアント的な精緻かつせわしない展開、アラン・パーソンズ・プロジェクト彷彿のポップ・フィーリング。
さらに、透明感と崇高さのある多声コーラス・ワークはムーン・サファリも思い出させるし、紡がれるアコギがアンソニー・フィリップスばりの高貴な世界を描くパートも良いし、これは素晴らしい作品!
08年にデビューしたアメリカのプログレ・バンド、2015年作3rdアルバム。
ヌケの良いハイ・トーンのリード・ヴォーカルと10ccやコーギスあたりを彷彿させる多声のコーラス・ワーク、そしてアメリカらしいキャッチーなメロディ・ラインは、シンフォニック・ロックではなくてニッチ・ポップを作ったとしても名作になったであろうと言えるほどの特筆の素晴らしさ。
ジェネシス meets 10ccと言える幻想性がたまりません。
ジェネシスやイエスなどプログレのファンで、ブリティッシュ・ポップ、ニッチ・ポップも大好物というリスナーにはたまらない一枚!
ANGEやMONA LISAなどにも通じるフランスらしいシアトリカルなスタイルで活動し、79年に唯一作『LA NATURE VIT』を残したフランスのプログレ・グループ。2010年代に入り復活してから初となる2015年作。
ユーロの深い森が目に浮かぶような幻想性とニューエイジ・フレイヴァー、そして、中世的古楽的なエッセンスがあわさった柔らかなシンフォニック・ロックが魅力的です。
なんとニューヨーク出身のバンドとは!
しっとりと歌われる男女ヴォーカルの優美さ、ジャズ・フィーリングもあるアンサンブルの陰影は、オランダあたりのバンドに通じる柔和な味わい。
再入荷した人気作もピックアップいたしましょう。
デビュー以来のジェントル・ジャイアントのDNAを軸に、アメリカのバンドながら、ビートルズ以降の英国ロック&ポップスの系譜を俯瞰している感じで、ベテランらしい円熟味とらしからぬ気鋭っぷりに満ちた大傑作!
まるでスティル・ライフにリンダ・ホイルが入った感じ!?
STANDARTEのKey奏者とオルガン奏者が、力強くもミスティックな女性ヴォーカルと結成した新鋭グループ!
これは痛快!変拍子てんこ盛りなのに、なぜか踊りたくなっちゃうイタリアン・インスト・プログレ、2015年デビュー作!
ずばりLOST WORLDに比肩する、ロシア注目の新鋭、鮮烈な2014年デビュー作!ベテランで言えばAFTER CRYINGにも肩を並べるクラシカルなシンフォを聴かせますよ~。
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いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの一枚が見つかれば幸いです。
またお会いいたしましょう。
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90年代はじめのデビュー以降コンスタントに作品をリリースし続けているメキシコが誇るシンフォニック・ロック・バンド。前作から早くも1年で届けられた2015年作。特筆は、近年のニュー・トロルスのライヴへの参加や、管弦楽器隊によるプログレ・トリビュート・バンドGNU QUARTETでの活躍で知られるヴァイオリン奏者Roberto Izzoがコンスタントなメンバーとして参加していること。ゲストとして、他のGNU QUARTETの管弦楽器奏者も参加していて、瑞々しく艶やかなトーンのストリングスが躍動するクリアで明朗なサウンドが印象的。ソロとしても活躍している若き男性ヴォーカリストBobby VidalesによるカナダのRUSHを彷彿させるハイ・トーンの歌声もそんなサウンドに見事にマッチしています。ジェネシスのDNAが息づく多彩なキーボードによるヴィンテージな色合い、ザクザクとメタリックなリフや流麗な速弾きで硬質なダイナミズムを生むギターのアクセントも良いし、圧倒的に目の覚めるようなアンサンブル!今までの作品以上に「プログレ・ハード」と言えるキャッチーさと突き抜けるような明快さを軸に、管弦楽器による美麗さが加わっていて、そこに持ち前のテクニカルなエッジも効いていて、これはずばりシンフォニック・ロックのファンは必聴でしょう。ジャケットのデザインは、ジェネシスでお馴染みのポール・ホワイトヘッド!
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06年にロシアはモスクワで結成された新鋭プログレ・グループ。EL&P、U.K.、イエス、ジェネシス、クリムゾン、ツェッペリンに影響を受けたKey奏者でコンポーザーのSergey Bolotovを中心にキーボード・トリオとして活動をスタートし、ヴァイオリン奏者やフルート奏者やギタリストをゲストに迎えて録音され、2014年にリリースされたデビュー作。まるでキース・エマーソンのような重厚かつテンションみなぎるピアノと艶やかに舞い上がるヴァイオリンとがダイナミックに躍動するオープニングから、デビュー作とは思えない鮮烈なプログレを聴かせます。シャープなドラム、ジャズ/フュージョンの確かな素養を感じるベースによるリズム隊も安定感抜群で特筆。瑞々しくリリカルなピアノに、フルートやヴァイオリンが静謐に響く映像喚起的なパートも素晴らしいし、レ・オルメ『フェローナ〜』ばりのキーボード・プログレもカッコ良いし、クラシカルなプログレとして、同郷の新鋭LOST WORLDや、ベテランで言えばハンガリーのAFTER CRYINGあたりと肩を並べる、と言っても過言ではないでしょう。これは素晴らしい作品。ヴァイオリンとフルートをフィーチャーしたシンフォニック・ロックのファンは必聴!
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