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カケレコ店長の「日々是ロック」 – アルゼンチンRODOLFO MEDEROS、英国GLENCOE、ウクライナOBIYMY DOSCHUなど

こんにちは、カケレコ店長の田中です。

ここ数日でこちら埼玉県寄居町はだいぶ涼しくなりました。
朝方はタオルケット一枚では寒いぐらいですし、お昼を食べていた時も、窓から入ってくる風が、心地よいを通り越して、ちょっと寒いぐらい!
食後には、久々にホットコーヒーを飲みました。

でも、きっと何日かするとまた猛暑になったりするでしょうし、季節の変わり目で体調を崩さないようにしなければ。
みなさまもどうかお体、ご自愛ください。

さてさて、最近入荷したCD、売れたCDの中から店長オススメの作品をピックアップするこちらのコーナー「日々是ロック」。

新譜がたくさん入荷しましたので、ジャンルを横断して世界のロックをカケハしてまいりましょう。

まずは南米はアルゼンチンから!

RODOLFO MEDEROS/TODO HOY

アルゼンチンのバンドネオン(タンゴで用いられるアコーディオンのような蛇腹楽器)奏者による78年作。

AVE ROCKのベーシストOscar Glavic、ESPIRITUのキーボード奏者Gustavo Fedelが参加して録音されていて、タンゴやジャズのエッセンスとともに、シンフォニックなプログレッシヴ・ロックのエッセンスが見事に結びついたサウンドが印象的。

これはずばりタンゴ・プログレの最高峰!

柔らかでいて緊張感ある音は、カンタベリーのファンも是非チェックください。

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EL RELOJ/LA ESENCIA ES LA MISMA

パープルやヒープのスピード感とエッジに、IL VOLOのフュージョン・プログレ色をまぜて、めっちゃくちゃ「辺境」に寄せた感じ!?

ディープ・パープルやユーライア・ヒープに影響を受けたスピーディー&ドラマティックなサウンドで75年にデビューしたアルゼンチンのバンド。よりシンフォニック色を強めた76年の2ndから7年ぶりにリリースされたのが本作3rdアルバム。

旧ユーゴあたりのシンフォニック&ジャジーなプログレにも通じる味わいで、これは辺境プログレのファンにはたまらない魅力がつまった名品ですよ~。

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HYACINTUS/4TH UNIVERSE

アルゼンチンからは新鋭のプログレ・バンドも続々と登場してきています。

クラシック音楽を学んだマルチ・インストゥルメンタル奏者Jacinto Miguel Corralによるプロジェクトによる2015年作4thが届きましたので、ピックアップ。

これは言うなれば「ロマン主義シンフォニック・プログレ」!?

オーケストラがワーグナーばりに勇壮に鳴り響き、そこに割って入るようにエレキ・ギターがマイク・オールドフィールドとアンディ・ラティマーが合わさったような緊張感とリリシズムいっぱいのフレーズがフィーチャーされる。

ドラマティックな逸品ですよ~。

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PESO/EM BUSCA DO TEMPO PERDIDO

お隣ブラジルから、ロック・ファンに向けて一枚レコメンド。

こ、これは、ずばりブラジルのフェイセズ!?

はたまたブラジルからのSTRIDERへの回答!?

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お次は、英国プログレのリイシュー番を4枚ピックアップしましょう。

GLENCOE/SPIRIT OF GLENCOE

PILOTばりにフックに富んだメロディが溢れる洗練されたニッチ・ポップ快作なのに、このジャケの暗さ・渋さといったら一体・・・。

メンバーのいぶし銀っぷりも特筆。

元SKIP BIFFERTY~ARCで後にニック・ロウの作品にも参加するなど活躍するギタリストJohn Turnbull、元GREATEST SHOW ON EARTHのベースNorman Watt-Roy、元FIVE DAY RAINのKey奏者でWISHBONE ASHやSPLINTERの作品にも参加しているGraham Maitland、後にロジャー・ダルトリーのソロ作をサポートするドラムSteart Francisによって結成された英ロック・グループ。

前年のデビュー作に続く73年作の2nd!

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9:30 FLY/9:30 FLY

バンド名も(なぜ時間と蝿!?)ジャケもアングラ臭プンプンですが、フォークを軸に、ここぞでメロトロンやフルートが溢れ、エレキのリードも炸裂する、英プログレの秘宝ですよ!

マイケルとバーバラのウェインライト夫妻を中心に、71年にイギリスはチェルトナムで結成されたフォーキー・プログレ・バンド。

Emberというレーベルから72年にリリースされた唯一作。

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MOUNTAIN ASH BAND/HERMIT

ケンブリッジ大学の学生達のバンドなんですが、なんともハイクオリティなエレクトリック・トラッドでびっくり。

フェアポートやスティーライ・スパンのファンには激レコメン!

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NARNIA/ASLAN IS NOT A TAME LION

Pauline Filbyはもっと評価されるべき女性ヴォーカル&ソングライターですよね。演奏も良くって、溢れるメロトロン、きらめくハモンド、ゴリゴリのベースがグッとくる~。

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「そしてロックで泣け!」第十回 ナルニア「アガペー」

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STEP AHEAD/STEP AHEAD

しばらくレーベル在庫切れでしたが、新たにプレスされたようで、久々に入荷!

フランスが誇る、ジャケのイメージ通りのシンフォニック・ロック逸品ですね。

キャメルやジェネシス直系のファンタジーとスティックスのような米プログレのハードポップさとが融合したサウンドはメロディの宝庫!

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幻惑のフレンチ・プログレ入門編

ここからは再入荷した人気リイシュー番をピックアップしましょう。前回、新入荷ですぐに売り切れた人気盤ばかりですよ~。

STRAPPS/STRAPPS

モダン・ポップの捻くれ、グラムのギラギラさ、ハード・ロックのエッジ、パンクの剥き出しのエネルギーがすべてつまってますね。

現実逃避的でセクシャルなヴォーカルも良いし、尖りまくり!

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ALBATROSS/ALBATROSS

リック・ウェイクマン的なクラシカルな旋律からキース・エマーソン的なけたたましい旋律まで、このキーボーディストのテクニックは特筆!

無名バンドとは思えない驚異のクオリティで、どマイナーながら、米プログレ屈指の名作!

SILVER LAUGHTER/HANDLE WITH CARE

CS&Nとホリーズを足して2で割ったようなバンドが、米中西部はアイオワに居たとは。

マイナーだけど、愛すべき好バンドです。

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MOM’S APPLE PIE/MOM’S APPLE PIE

GFRを解雇されたプロデューサー&マネージャーが設立したレーベルの第一弾。

発禁ジャケで相変わらずお騒がせですが、サウンドは痺れるブラス・ロック!

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NUMEN/SAMASARA

ニューエイジ的な映像喚起的なセンスとシンフォニック・ロックとしてのダイナミズムがあわさったサウンドが実にユニーク。

ヴォーカルもメロディもすごく魅力的だし、「プログレ」にとどまらない可能性を秘めたなんとスペインの新鋭!

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OBIYMY DOSCHU/ELEHIA

ラストはカケレコ一押しの新鋭をセレクト。

これ、ずばりアネクドテンのファンは悶絶必至!

ウクライナの恐るべき新鋭、09年デビュー作。

狂おしいばかりに美しく荘厳なシンフォ名作。

試聴どうぞ!

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いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの一枚が見つかれば幸いです。

またお会いいたしましょう。

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    『貴婦人たちの午后』というLPリリース時の邦題がぴったりな背徳感たっぷりのギラギラしたグラム/ハード・ロック名作、76年デビュー作!

    オーストラリア出身で渡英したRoss Stagg(Vo、G)を中心に、元QUATERMASSのドラマーMick Underwood等で結成されたブリティッシュ・グラム/ハード・ロック・バンド。EMIハーヴェストから76年にリリースされたデビュー作。写真家Mick Rockによるジャケット、リリース当時の『貴婦人たちの午后』という邦題がイメージできる通りの背徳感たっぷりのサウンドが持ち味。オープニングの代表曲「School Girl Funk」からキレッキレで、ストレートに突っ走るパワフル&タイトなリズム、ファンキーにうねるクラヴィネット、パンキッシュに切れ込むエレキ・ギター、そして、Ross Staggによる現実逃避的でセクシャルなヴォーカルと歌詞世界。モダン・ポップの捻くれ、グラムのギラギラさ、ハード・ロックのエッジ、パンクの剥き出しのエネルギーなどがぶつかりあった痺れるサウンドが印象的です。その他の曲も尖りまくった佳曲ぞろい。これは快作です。プロデュースは、ロジャー・クローヴァー。

  • NARNIA / ASLAN IS NOT A TAME LION

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    米オハイオ出身の10人編成のブラス・ロック・バンド。グランド・ファンク・レイルロードのプロデューサー&マネージャーで、バンドとのゴタゴタで訴訟問題にまで発展し解雇されたテリー・ナイトが設立したBrown Bag Recordの第一弾としてリリースされた72年のデビュー作。ソウル・フレイヴァーたっぷりにシャープにしなるギター、ブイブイとむせぶホーン・セクション、タイトでエネルギッシュなリズム・セクション、淡いトーンのハモンド・オルガン。初期シカゴを彷彿させる熱気ムンムンのブラス・ロックを聴かせています。メンバーは平均20歳にも満たない若手だったようですが、そうは思えないコクのあるアンサンブルが印象的。ホーンはバッキングだけでなく、ソロも取っていて、オープニングの熱いサックスのリードはかなりカッコ良し。ブラス・ロックのファンにはたまらない好盤です。

  • EL RELOJ / LA ESENCIA ES LA MISMA

    アルゼンチンの名バンドによる83年作3rd、南米というより旧ユーゴあたりのシンフォニック・ロックを彷彿させるクール&ドラマティックな名作

    ディープ・パープルやユーライア・ヒープに影響を受けたスピーディー&ドラマティックなサウンドで75年にデビューしたアルゼンチンのバンド。よりシンフォニック色を強めた76年の2ndから7年ぶりにリリースされたのが本作3rdアルバム。イタリアのヘヴィ・シンフォを彷彿させる劇的でエモーショナルなヴォーカル、持ち前の様式美的センスにジャズ/フュージョンのエッセンスを加えたスリリングかつ流麗なフレーズで魅力のツイン・リード・ギター、そして、清涼感あるトーンでしとやかに広がるエレピやムーグ・シンセ。旧ユーゴあたりのシンフォニック&ジャジーなプログレにも通じる味わい。フュージョン・タッチでいて熱気もあるギターが特筆で、IL VOLOでのアルベルト・ラディウスも彷彿させます。これは辺境プログレのファンにはたまらない魅力がつまった名品です。

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