2015年7月24日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,新譜CDナビ
タグ: ジャズ・ロック
00年代に入ってジャズ・ロック/チェンバー・ロック/アヴァン・ロックの好グループが続々と登場していますが、2015年も相変わらず熱い!
ということで、ユーロ各国から北米、南米まで、世界中から届くジャズ・ロック/チェンバー・ロック/アヴァン・ロックの2015年新譜をピックアップ!
カンタベリーのDNAがシチリア島で花開くとこんなにも爽やかでポップな音になるのか!
イタリアはシチリア島出身、カンタベリー・タッチのジャズ・ロック・バンド、2013年のデビュー作に続く2015年作2nd。
90年代はじめから活動するイタリアのチェンバー・ロック・グループで、グループのブレインは、ミランで活動するコンポーザーのRocco Lomonaco。彼を中心に、多数の管弦楽奏者を交えて制作され、新進気鋭のALTROCKレーベルより2015年にリリースされた2nd。
レーベルからのインフォには、カンタベリー・ミュージック、ザッパ『アンクル・ミート』、ピッキオ・ダル・ポッツォ、オパス・アヴァントラ、新鋭のYUGENあたりが好きなら必聴、と記されていますが、確かにその通り。
ずばり傑作と言える気鋭の2015年作!
05年から活動するフランスはパリ出身の7人組ジャズ・ロック/チェンバー・ロック新鋭グループ、12年のデビュー作に続く、2015年作の2ndで2枚組の大作。
影響を受けたアーティスト: ソフト・マシーン、マグマ、ストラヴィンスキー、バルトーク、ジェネシス、イエス。
アカデミックかつアヴァンギャルド。これは素晴らしいです。
ナショナル・ヘルスやクリムゾンからの影響をベースに、フランスらしいエレガントな感性でまとめあげたサウンドはかなりの完成度!
この2015年デビュー作、圧巻です・・・。
仏チェンバー・ロックの名グループSHUB NIGGURATHで活躍したギタリストFrank Fromyを中心に結成されたZEUL系ヘヴィ・プログレ・バンド、13年作2ndと同じメンバーで制作された2015年作3rd。
『太陽と戦慄』と『レッド』が好き?ユニヴェル・ゼロも好き?ならこの作品はたまらないはず!
暗黒チェンバーにメロトロンが被さる荘厳な傑作!
90年代はじめから活動する北欧はスウェーデンのマルチ奏者&コンポーザー。2015年作でイタリアALTROCKレーベルからは前09年作に続く2作目。
ずばりユニヴェル・ゼロのファン必聴。北欧はスウェーデンにこんな暗黒と狂気が広がっていたとは・・・。
テクニカルかつ洒脱なアンサンブルは相変わらずクールだし、狂気とコケティッシュとが入り混じった女性ヴォーカルもまたグッド。
今やアルゼンチンのみならず世界屈指のチェンバー・ロック・バンドとなったグループによる2015年作!
ジェントル・ジャイアントをどこか彷彿させるギターの変拍子フレーズの反復に絡んでいくドリーミーなビブラフォンが拾に有機的。
ジャム・バンドのようなたゆたうドリーミーさもあって、このアルゼンチンの新鋭、良いです。
フルートとトランペットの応酬が良いなぁ。
ギターとエレピにはカンタベリーフィーリングとともにポスト・ロック的センスもあって透明感と浮遊感も特筆。
このメキシコのバンド、良いです!
6万人を動員するトップバンドを引っ張るクリエイターでいながら、ジャズ・ギタリストとしてパット・メセニーにも比肩しちゃう凄い作品をリリースしまくってるインドネシアの奇才。
米ジャズの名手たちと制作した2015年作、まばゆし!
ジャケは「デジタリー」ですが、デジタルっぽさはなく、ライヴ感たっぷりの剥き出しのテクニカル・ジャズ・ロックを展開。
インドネシア恐るべし。
これは、まるでカンタベリーのギルガメッシュ meets ドリーム・シアターといった感じ!?
現代ハンガリーを代表する天才ピアニストのソルト・カルトネッカーが参加してテクニックに磨きがかかってます。
コルトレーンやマイルスやキース・ジャレットなどジャズ・ミュージシャンとともに、ジェフ・ベックやジミ・ヘンドリックスに影響を受け、音楽的には、ジャズやロックの他に、クラシックやインド/アフリカ音楽も飲み込んだ気鋭の英国出身ジャズ・ロック・ギタリスト(生まれはアメリカ)。ダブルベース、ドラムとのトリオ編成で制作された2015年作。
エレキギターなのにまるでシタールのような減衰が印象的なフレーズと、フル・ピッキングの硬質な速弾きフレーズとを織り交ぜたギター・プレイは実にクール!
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90年代以降にプログレ新鋭シーンが盛り上がり、00年代に入っても注目の作品が続々とリリースされています。その勢い衰えず、次々と優れたプログレ新譜が届く2015年。入荷した注目作をピックアップいたしましょう。
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カンタベリー・ミュージックのDNAを継いだフランスの新鋭グループ、2015年デビュー作。エレピやピアノによるミニマルなフレーズがタペストリーのように折り重なったまるでナショナル・ヘルスのようなパート、ビル・ブラッフォードばりに疾走するビートとテンションみなぎる凶暴なリズム・ギターによるクリムゾンを彷彿させるパート、そして、精緻に紡がれるピアノやエレピの中をヴァイオリンが艶やかに舞う室内楽的なパートなどがめくるめく10分を超えるオープニング・ナンバーから圧倒的な演奏力とイマジネーションに驚きます。メロトロンも全編で幽幻に鳴り響いていて特筆。ナショナル・ヘルスやクリムゾンからの影響をベースに、フランスらしいエレガントな感性でまとめあげたサウンドはかなりの完成度と言えます。WHITE WILLOWのギタリスト、YUGENのKey奏者の他、MINIMUM VITALやSTORMY SIXのメンバーも参加。70年代的なサウンド・プロダクションも印象的。ユーロ・アヴァン・プログレの傑作です。
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