2014年5月12日 | カテゴリー:MEET THE SONGS,世界のロック探求ナビ
今日の「MEET THE SONGS」は、CAMELやMOODY BLUESと並び英国叙情派プログレの最高峰と言える名グループBARCLAY JAMES HARVESTによる75年『TIME HONOURED GHOSTS(神話の中の亡霊)』をピックアップ。
本作は、最初期の4作品でオーケストラ・アレンジを担当しBJHの叙情的な音づくりに大きく貢献していたR.J.ゴドフリーと離れてリリースされた74年作『EVERYONE IS EVERYBODY ELSE(宇宙の子供)』を経た、
彼らにとって第6作目となる作品。
これまでの彼らを特徴づけてきたフォーク・ロックを思わせる素朴で温かみ溢れるメロディラインは、よりアメリカンな抜けの良さを志向した爽やかかつセンチメンタルなものへと若干の変化を見せており、
これまで以上に美旋律を満載した珠玉の名品となっています。アメリカの名画家パリッシュを採用した印象的なジャケットも相まって、彼らの諸作の中でもとりわけ人気の高い一枚ですよね。
ちなみにプロデューサーはLINDA RONSTADTやNEIL YOUNGとの仕事でも知られるELLIOT MAZER。そのへんも意識して本作を聴くと、面白い発見があるかもしれません。
では本作からのナンバーをご紹介いたしましょう☆
3.TITLES
まずはこの曲に触れないわけにはいきません。これがビートルズの曲名が歌詞にさりげなく織り込まれた愛すべきナンバーなんですよね~。単なるビートルズカバーとは一味違う、こういう形でビートルズへのオマージュを
表すセンスというのも、彼ららしくって何とも素敵です。おそらくBJHの曲としては最も有名なナンバーでしょう。
4.JONATHAN
本作の作風を象徴するようなセンチメンタルな叙情が胸を打つ名バラード。とは言えただ甘いだけの印象ではなく中盤以降は荘厳なシンセがシンフォニックに響き渡り、さすがプログレバンドと言うべき演奏を聴かせます。
ジョナサンとは勿論あの「カモメのジョナサン」のこと。
8.MOONGIRL
シンセ、エレピ、オルガンの音色が溶け合って幻想的な世界観を演出する、クラシカルで優美な名曲。従来のBJHサウンドに比べるとやや甘めのアレンジではあるものの、このドリーミーでいて感傷的なメロディラインの美しさはやはり格別ですね。
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71年発表の第三作「And Other Short Stories」。劇的なチェロの調べで幕を開ける本作は、アコースティックなサウンドを主体にさまざまな曲想の作品が並んでいます。 前二作での試みは着実に結果を生み、オーケストラを完全に楽器の一つとして使いこなしたシンフォニックなアレンジは、これまでで最高。 タイトル通り、比較的短い曲を集めており、曲数も今までで最も多いです。 オーケストラ・アレンジはMARTYN FORDに交代。 プロデュースはウォーリー・アレンとグループ。 管弦によるアレンジ含め、アコースティックな音を活かしたフォーク風のファンタジックな楽曲で充実した作品。 オーケストラはアレンジの手段として的確かつ集中的に使用されるようなっており、 特に最終曲はすばらしいでき映え。 また、メンバーのStuart Woolly WolstenholmeやLes Holroydの作品がいかにもこのグループらしい優美なメロディック・サウンドであるのに対して、リーズは積極的に様々な方向へとアプローチしてそれぞれに質の高い作品を生んでいます。 それでいながら全体に散漫な印象を与えないのは、アコースティックな美しさを強調した幻想的なサウンドという通奏低音があるせいでしょうか。 どこを取っても美しいメロディとパストラルなアンサンブル。 オーケストラ嫌いの方でも、このアルバムのサウンドの湛える淡い情感には魅せられることでしょう!
英国ロックのナイーブな叙情性とメロディアスで牧歌的なフォーク・ロック的メロディー・メイク、そして、オーケストラを加えた大掛かりな編成でダイナミズムとシンフォニック・ロック然とした音楽性を打ち出した、ブリティッシュ・プログレッシブ・ロック史に残る名グループの71年作2nd。初期の傑作とされる本作は非常に繊細で優しげなサウンドが心地良い名作であり、特にメロトロンを中心に幻想的に聴かせる手法など、前作からよりファンタジックな叙情を感じさせるサウンドへと変化。一方で後にTHE ENIDを率いるRobert John Godfreyのアレンジによるオーケストラはダイナミックにシンフォニックな彩りを放っており、彼らの個性が花開いた1枚となっています。
72年にHarvestより発表された4thアルバム。傑作2nd、3rdの延長線上にある、叙情的かつ重厚なサウンドが素晴らしい名作。「Moonwater」は、よりクラシック然としたサウンドが素晴らしい名曲。
英国ロックのナイーブな叙情性とメロディアスで牧歌的なフォーク・ロック的メロディー・メイク、そして、オーケストラを加えた大掛かりな編成でダイナミズムとシンフォニック・ロック然とした音楽性を打ち出した、ブリティッシュ・プログレッシブ・ロック史に残る名グループの75年作7th。POLYDORへ移籍第3弾である本作は、POLYDOR移籍後の彼らのバンド・サウンドの成果が結実した名盤であり、ポップ・シンフォニック期の彼らの代表作と言えるでしょう。適度にアメリカン・ロック的な雰囲気も覗かせますが、淡い幻想性を持ったサウンドはやはり英国的な甘みを持っています。
英国ロックのナイーブな叙情性とメロディアスで牧歌的なフォーク・ロック的メロディーメイク、そして、オーケストラを加えた大掛かりな編成でダイナミズムとシンフォニック・ロック然とした音楽性を打ち出した、ブリティッシュ・プログレッシブ・ロック史に残る名グループによる76年作8th。HARVESTレーベルを離れPOLYDORへ移籍後は生オーケストラを封印しシンセサイザーによってシンフォニックなドラマ性を演出するアプローチを取った彼らですが、本作では再びオーケストラを起用、加えて混声合唱も導入したスケール大きく神秘的な音作りを行なっています。持ち前のポップ・フィーリングは相変わらずのクオリティを誇りますが、楽曲の展開などには非常にプログレッシブ・ロック然とした雄大な流れが伺える名作です。
英国叙情派プログレ屈指の名バンド。77年に発表された通算10枚目で、ジャケットのイメージどおりの陰影豊かな叙情と幻想性に満ちた佳曲がつまった名盤であり代表作。オープニングを飾る代表曲のひとつ「Hymn」から彼ららしい優美で穏やかで詩情豊かな音世界が広がります。アコースティックで柔らかな冒頭からキーボード、そしてストリングスと被さってきて壮大にフィナーレを迎える展開が実に感動的です。ある評論家が彼らのことを「Poor Man’s Moody Blues」と揶揄したことに反発して作った楽曲も粋で、ムーディーズの代表曲「サテンの夜」に似せつつもバークレイならではの美しさがつまった名曲に仕上げていてあっぱれ。その他の曲もアコースティックな温かみとメロトロンやオーケストラの壮大さ、英国ならではのメロディがとけあった佳曲が続きます。英国叙情派プログレの傑作です。
78年発表の12枚目。より洗練を極めたクラシカルで美しいポップ・ナンバーが揃った名盤
廃盤、紙ジャケット仕様、デジタル・リマスター、ミニポスター付仕様、定価2039+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
若干色褪せあり、帯中央部分に色褪せあり
英国叙情派プログレを代表する名グループ。93年作。しっとりとメロディアスなギター、幻想的にたなびくキーボード、優しく紡がれる英国らしい叙情的なメロディと親しみやすいヴォーカル。変わらぬ美旋律を飾らず誠実に響かせる職人芸の名品です。
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