2013年12月18日 | カテゴリー:ユーロ・ロック周遊日記,世界のロック探求ナビ
タグ: プログレ
一日一枚ユーロロックの名盤をピックアップしてご紹介する「ユーロロック周遊日記」。
本日は、今年『N.3』をリリースし来日公演も行ったイタリアン・プログレ・シーンの代表格NEW TROLLSによる71年作『CONCERTO GROSSO N.1』をピックアップいたしましょう。
66年にジェノヴァで結成されたビート・バンドI TROLLSを起源とするNEW TROLLSは、リーダーVITTORIO DE SCARZIを中心に現在も活動を続ける名実ともにイタリアを代表する名バンド。その経歴についてはこちらにまとめてありますので、どうぞあわせてお楽しみください☆
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いよいよ今週の土曜、日曜に迫ってきたアレアとニュー・トロルスの来日公演。
というわけで、昨日のAREAに続き、2日目にメインで演奏するイタリアが誇る名プログレ・バンドNEW TROLLSを特集してまいります!
さて、そのNEW TROLLSの出世作と言えるのが、今回ご紹介する71年リリースの第3作『CONCERTO GROSSO N.1』です。
アルゼンチン出身の映画音楽の巨匠ルイス・エンリケス・バカロフをオーケストラ・アレンジに起用した本作は、荘厳で格調高いストリングスとバンド・サウンドが、時に劇的に絡み合い時にエネルギッシュに激突するクラシカル・シンフォニック・ロック。
ロックバンド+オーケストラという現在に至るまで多くのバンドが試みてきたアプローチの中でも最高峰の完成度を誇るものであり、古くより多くのプログレファンを虜にしてきた一枚です。
では、ストリングの甘く切ない調べとバンドによる泣きまくりのロックアンサンブル、そして哀愁溢れるメロディが渾然一体となって胸を打つ冒頭の3曲を続けてお聴きください♪
そして作品後半を占めるのが、バンドメンバーによる20分にも及ぶインプロヴィゼーション大作。ギターを中心とするヘヴィに歪んだ音像が、前半のクラシカルで優雅なサウンドと強烈な対比を生み出します。ここでのなぎ倒すような演奏の迫力は、同時期のOSANNAにも匹敵する凄まじさ。
実は本作、同名映画のサントラとして制作された作品なんですが、こんな存在感いっぱいの音楽がバックに流れていたら、全然画面に集中出来そうにないですよね。
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クラブチッタ川崎で9月21日、22日の日程で開催されている、イタリアン・ロックが誇る2組の名バンド、ニュートロルス&アレアの来日公演に行ってまいりました。
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いよいよ明日から開催されるAREAとNEW TROLLSの来日公演。本日は『CONCERTO GROSSO』シリーズでオーケストラアレンジを務めるLuis Enriquez Bacalovが手掛けた作品にフォーカスしてまいります!
イタリアを代表するプログレッシブ・ロックバンドの71年の作品。Luis Enriquesz Bacalovのアレンジにより、彼らがオーケストラを従えてクラシックとロックの融合を成し遂げた不朽の名作である本作は、イタリアン・シンフォニック・ロックを代表する名盤であり、彼らの代表作の1枚。ストリングスによるバロック・アンサンブルとバンドサウンドが華麗に重なり合い、表情を変えながらクラシカルに、ハードに盛り上げます。バンド、またオーケストラ共に叙情的な旋律の応酬であり、非常にイタリア然とした凛々しさに溢れています。LP。
EUROPEAN ROCK COLLECTION、定価3200(帯税表記なし)
盤質:無傷/小傷
状態:並
帯有
帯特典部分切り取り有り、カビあり
イタリアを代表するプログレッシブ・ロックバンドの72年の作品。Nico Di Paloのハードな音楽性の色濃い作品となっており、純ハードロック然とした楽曲から哀愁のバラード、キーボーディストMaurizio Salviが大活躍のシンフォニック・ロックまでを放り込んだイタリアン・ロックを代表する1枚。もともと雑多な音楽性を持ちながら咀嚼能力に優れたNEW TROLLSらしい作品となっています。本作を発表後にバンドは分裂、Nico De Paloは新バンドIBISを結成、一方Vittrio De ScaltiはN.T. ATOMIC SYSTEM名義でクラシカルな音楽性を追求した名盤「ATOMIC SYSTEM」をリリースします。
イタリアを代表するプログレッシブロックバンドの74年の作品、ライブ盤。「ATOMIC SYSTEM」を作り上げたN.T. ATOMIC SYSTEMのメンバーによる演奏が収録されているのですが、ここで聴けるのは大曲2曲のジャズロック。NEW TROLLSとジャズロックというのは意外な組み合わせであり、事実このアルバムが彼らの作品群の中で特異な位置にあるのは昔から語られてきたことですが、本作はNEW TROLLSのテクニカルな演奏が存分に堪能できる素晴らしい内容となっています。途中でConcerto Grossoのフレーズが飛び出すなど聴き所が多い作品となっており、やはり名盤「ATOMIC SYSTEM」を生み出したメンバー達の基礎体力は並大抵のものではないのだと認めざるを得ません。4分の7拍子、8分の13拍子という変拍子をそのまま楽曲タイトルに採用し、Soft MachineやNucleusにも劣らない超絶なサウンドで畳み掛けつつ、サックスが登場すればKing Crimsonのようなへヴィープログレにも表情を変える、白熱のライブ作となっています。
87年規格、ボーナス・トラック1曲、帯税表記なし、定価3200
盤質:傷あり
状態:並
帯有
帯特典部分切り取り有り、カビあり
ツイン・ギター、ツイン・キーボードによる音厚、6人全員によるヴォーカル、コーラスの壁、ヴェテランの域に達しトップ・バンドとしてのデビュー12年を迎えた11th。79年作。
映画音楽界を代表する作曲家ルイス・エンリケ・バカロフとの共作である71年作「N.1」と76年作「N.2」とをカップリングした2in1。どちらの作品もクラシックとロックがこれ以上無いほど自然な形で融合した傑作。映像音楽家という、映像が放つメッセージを音により増幅させることに長けたバカロフだからこそ、クラシックの優雅さを保ちつつ、ロックのダイナミズムをさらに高めることに成功したのでしょう。必聴作。
イタリアを代表するプログレッシブロックバンドの作品、ライブ盤。音楽性の相違を理由に仲たがいしてしまったNico De PaloとVittrio De Scaltiが再集結し、「Concerto Grosso 2」をリリースした後のライブを収録した作品となっています。もともとライブ盤としての正規リリースの予定が無かったものであり、音質的に他作品よりも粗めということから評価が分かれてきた作品ですが、初期の楽曲に始まり、「禿山の一夜」、「ディスコ組曲」、そして何と言っても、「Concerto Grosso」の1と2の楽曲を収録しているということで、やはり聴き逃すわけにはいかない作品でしょう。元のスタジオ盤ではオーケストラを大々的に取り入れていますが、キーボードで代用された「Cencerto Grosso」も相当聴き応えがあります。この時期のNEW TROLLSのベストな選曲がなされたライブ作であり、彼らのテクニカルな名演が光る必聴作です。
奇跡の復活を果たして、2012年作をリリース!しかも、あの77年の名作と、同時期にイングランドで生まれたイングランド『ガーデンシェッド』を掛け合わせたような、最上級の傑作だって!?
LOCANDA DELLE FATE/MISSING FIREFLIES
FAD005(ALTROCK/FADING)
2390円 (税込2629円)
売り切れ
この音の瑞々しさと響きの深み。西洋音楽の長い歴史をバックボーンに持つイタリアだからこそ生み出せるサウンド。マイナーな作品ながら、クラシカル・ロックの最上級の調べを堪能できる傑作。酔いしれてください。
AMS123CD(AMS)
2390円 (税込2629円)
売り切れ
地中海プログレと言えば、マウロ・パガーニ? この作品も忘れずに!『地中海の印象』という邦題で当時日本盤もリリースされた逸品ですね。
AMS184CD(AMS)
2390円
2190円 (税込2409)
220円お得!
在庫あり
LA LEGGENDA NEW TROLLS CON LUIS BACALOV/CONCERTO GROSSO N3
ARS/IMM1014CD(AEREOSTELLA)
2390円 (税込2629円)
在庫あり
COLLEGIUM MUSICUM/MARIAN VARGA/COLLEGIUM MUSICUM and STALE TIE DNI
OPUS9101602(OPUS)
2590円 (税込2849円)
在庫あり
60年代ロック屈指の名曲「サテンの夜」を収録。ビート・バンドであった彼らが前衛的なメロトロンやオーケストラを駆使し、壮大な音楽性へ舵を切った実質上の1st。これぞ「プログレ」の誕生と言える歴史的名盤!
UICY9210
1190円 (税込1309円)
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