「今週のカケレコ」では、この1週間に到着した新譜や注目を集めた新品CDをピックアップしてまいります。今カケレコでホットな作品をぜひチェックください♪
今週は8月から9月への切り替わりでしたね。先月のベストセラーが出ています!
9月1日時点では上位の作品は軒並み売り切れでしたが、昨日、1位のMATTHEW FISHER『JOURNEY’S END』、2位のMORNING『MORNING』は再入荷しました~。
新作も一緒に入荷。MATTHEW FISHERのソロ1stに続き2ndがリイシューです☆
前作を受け継ぐ感動の美メロ曲をメインに、ごきげんスワンピーなナンバーも織り交ぜてロック色を強めた2nd。キーボードのみならずギターやハーモニカ演奏も披露するマルチ・プレイヤーぶりにも注目!
ベスト・セラー3位のTEE『TOTAL EDGE EFFECT』、4位のABLUTION『ABLUTION』も来週再入荷予定です。
そして、今週はフランス、イタリア、ノルウェーから新着が沢山届いています☆
中でも注目を浴びているのが、ベルギーのアート・ロック/プログレ・グループの摩訶不思議な72年作!
ELP+GRACIOUS+アヴァンギャルドな実験精神!?ベルギーのマイナー・グループによる72年2nd、痛快に弾き倒すキーボード・ロックと、摩訶不思議なエクスペリメンタル要素が融合した、これぞ「アート・ロック」と呼びたい傑作!
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イタリアの老舗、MELLOWレーベルからの再入荷も人気です。
CELESTEのリーダーによる22年ソロ。ゆったり敷き詰められていくシンセに、川のせせらぎや雨音も交えほんのりファンタジックに浮遊する音像が最高に心地いい。明確なメロディはほとんど提示されないのに、どこか「歌心」を感じさせる音作りはさすがイタリアですなぁ。
ノルウェーの新興レーベルNORSKE ALBUMKLASSIKEREの作品も要チェック!
前回すぐ売り切れとなったのが北欧シンフォ・グループKERRS PINKの80年作。
ハモってハモって泣きに泣きまくるツイン・リードのギター、優美なフルート、ファンタスティックなキーボード!いかにも北欧的な人なつっこいメロディも胸に染みるし、ノルウェー産叙情派シンフォの傑作!
こちらも人気の再入荷!内容同様ノスタルジー漂うジャケットが良いなぁ。
当時テリエ・リピダル夫人だったノルウェーの女性シンガー!テリエも参加したソフト・ロックとAORの中間と言える爽やかさと哀愁が入り混じる演奏に、ほのかにモンドな香りを纏った彼女の歌いっぷりが映えます。
このノルウェー産ハードもいちおし!
ソリッドに繰り出すギターリフを軸に、テクニカルなオルガン、変拍子を織り交ぜたスリリングなリズム隊が絡むテンション抜群のノルウェー産ハード・プログレ快作!
今後も注目のレーベルですね。
NORSKE ALBUMKLASSIKEREレーベルの新着をチェック
良い週末をお過ごしください!
ノルウェーの名シンフォニック・ロック・グループ、80年作の1st。キーボードにギターにフルートにヴォーカルに、もうどこを切り取っても溢れ出る叙情美。ハモってハモって泣きに泣きまくるツイン・リードのギター、優美なフルート、ファンタスティックなキーボード、いかにも北欧的な人なつっこく胸に染みるメロディ。5曲目『PIMPERNELLE』でのコロコロとした音色で丁寧に紡がれるギター&キーボードは、これぞ北欧シンフォの魅力たっぷり。ずっと浸っていたいと思わせるメロディの洪水。グッときて、ジーンときて、心に響きまくる叙情派シンフォの名作。
70年にデビューしたノルウェーの女性ヴォーカリストで、あの名ギタリストTerje Rypdalの奥方でもあった彼女の75年作。当時の夫Terjeも3曲でギターを弾いています。色彩感あふれるギター、キラキラしたキーボード、甘くロマンティックな管弦アレンジによる、ソフト・ロックとAORの中間と言えそうな爽やかさと哀愁が入り混じるサウンドに、ほのかにモンドな香りを纏った彼女の歌いっぷりが映えます。ノルウェー語のちょっと野暮ったい響きがまた素敵な、ノスタルジー漂う愛すべき歌曲集!
スウェーデンのグループ、76年作。ソリッドかつ切れのあるギター・リフを中心に、テクニカルなオルガン、変拍子を織り交ぜたスリリングなリズム隊が絡むテンション溢れるハード・プログレ。全曲スウェーデン語。
初期PROCOL HARUMで活躍したオルガン奏者が、傑作1stソロ『JOURNEY’S END』発表の翌74年にリリースした2ndソロ作。冒頭、旨味たっぷりのギターリフにスライドが絡む、ごきげんなスワンプ・ロックが飛び出してビックリ。そのサウンドの変化に驚いていると、2曲目はピアノとオーケストラをバックに美しいメロディを誠実に歌い上げる素晴らしいバラードを聴かせてくれます。その後も1stを引き継ぐ叙情的なナンバーとスワンプ調のノリの良いナンバーがバランス良く展開され、前作以上にメリハリの効いた構成で聴かせます。本作では彼自身がスライド・ギター、アコギ、ハーモニカもプレイしており、曲によってはキーボードは弾かずギターとハーモニカのみプレイしているナンバーがあったりと、オルガン・プレイヤーというイメージを覆す多彩なパフォーマンスが聴き所。キーボードで言うと、今回はエレピもフィーチャーしているのが印象的で、叙情ナンバーではエレピ特有の滲むようなトーンが優しげなヴォーカルにしっとりと寄り添っていてこれがまた堪りません。全体に前作のポップな仕上がりに比べロック色が増しており、こちらがフェイヴァリットという方も少なくないはず。ごきげんスワンピーな楽曲と対比され珠玉の美メロディがより一層光り輝く、やはり名盤!
60年代末に結成され70年にデビューしたベルギーのアート・ロック/プログレ・グループ、72年リリースの2ndにして最終作。ワイルドに唸るオルガン、クラシカルなピアノ、ファズが効いたサイケなギターらが縦横無尽に乱れ飛ぶアンサンブルと、実験的なミュージック・コンクレートが混ぜ合わさり全15曲を曲間なく疾走していく、これぞ「アート・ロック」と呼びたい傑作。クラシックの格式みなぎるピアノ独奏が突如ノイジーなサイケ・ギターソロに取って代わる衝撃のオープニング、ファンキーなリズムをバックにピアノがスリリングに舞うテンションみなぎるジャズ・ファンク、ボサノヴァっぽいアコギが10秒ほど鳴らされると、次にはBEGGARS OPERAのようにダイナミックなオルガン・ロックが炸裂!シンセによる不穏な浮遊音や爆発音やガラスの割れるSEなどが散りばめられるのも特徴的で、まるで夢と現を行き来しているかのような摩訶不思議な感覚を聴き手にもたらします。何と言っても素晴らしいのが、これだけ音数多く忙しなくかつ実験性も盛り込んで展開するにもかかわらず、難解どころかキャッチーですらある点。アヴァンギャルドな場面でも常にリズムが生き生きとしていて躍動感たっぷりなのがポイントに感じられます。ELPに実験精神を加えた感じ、またクラシカルなオルガン・ロックという部分ではGRACIOUSや前述のBEGGARS OPERAも彷彿させます。いやはやこんな凄いアート・ロックが70年代初頭のベルギーに存在した事に驚き!
CELESTEのリーダーとしても知られるイタリアのキーボーディスト、完全自作自演の22年ソロ作。12分〜14分台の全6曲で構成された作品で、どこかCELESTEにも通じる柔らかく神秘的な音世界が広がる情感豊かなアンビエント・ミュージック。ゆったりと敷き詰められていくシンセを主体に、川のせせらぎや雨音のSEも交えてほんのりファンタジックにたゆたうサウンドは、まるで桃源郷にいるのような最高の心地よさをもたらしてくれます。明確なメロディはほとんど提示されないのですが、どこか「歌心」を感じさせる音作りはさすがイタリアで、他国の同系統作品とは一味違う温もりがこもっているような印象。イーノなどのアンビエント本流がお好きな方、またTANGERINE DREAMのエレクトロ感が強くないドリーミーな楽曲がお好きな方にも一度味わってみて欲しい作品です。
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